ルビーとフーラは犬と猫

愛犬ルビーと愛猫チニタ。罰や「NO!(ダメ)」を一切使わず彼らと楽しく暮らす為の勉強をしています。

行動の原因を見分けるということ

2015-03-24 12:16:10 | 犬の勉強

「この人わかってくれてる!」
と犬に思ってもらえる人は、その犬にとっての好子になりえます・・よね?

例えば先日のCDS 横浜座学でもお話しがあったのですが、ヒョイっと抱き上げられた時に犬が唸ったとして、それが突然抱き上げられてビックリして怖くて反射的に出た唸りだったら、”唸る”という行動の前にあった”怖い”という感情に応える為に一旦下ろしてあげる、というのが犬に安心感を与える対応なのかなと思います。
でもこれを学習理論的な視点で考えると、
唸ったら下ろしてもらえた=唸ることを強化するのでは?
となると思います。
けれど、この唸りは”怖い”という感情から出たレスポンデント行動だから学習理論では説明できない行動に入るのではないか?というもの。

犬に「この人わかってくれてる!」と思ってもらえる存在になるには、犬の感情に応えられるかということがとても大切だと思うのでその行動が反射的に出てしまったものなのか、それともその後学習によって定着した行動なのか、もし学習によって定着したものであったらそのストーリーは崩してあげた方が犬が暮らしやすい(生きやすい)かどうなのか、というところを考えてあげる必要があるのではないかなと思うようになりました。

だから、犬の行動がレンスポンデント行動なのかオペラント行動なのかを区別できる事が飼い主的には大切になってくるのではないかなあと。

私は音に敏感で、人のクシャミの音に「ヒャッ!」って言ってしまう事が多々あるのです。
この
「ヒャッ!」
を止めなさいと言われても無理なわけで。^^;
そしてこれは犬だったら吠えとか唸り声とかに当たる場合があるんだと思うんですよね。だからまずは”怖い”という感情を理解している事を行動で(人間の言葉が通じないので)犬に伝える方が犬は安心できるのではないかな~と。
本当はFBにアップしようと思ったのですが思いのほか長くなったので^^;こちらにアップしてみました。


犬が成長するってどんなイメージ?

2015-03-18 11:37:00 | 犬の勉強

先日のチャーリードッグスクール 横浜座学でもお話しがあったのですが、座学で犬の成長過程をしょっちゅうお話しする理由ってなんでしょう?って。


迎えた頃からお互いに知ってるご近所ワンコさんと♪

 

”犬が成長する”というと、みなさんどんな想像をするでしょうか。

もしかすると静かで穏やかで飼い主の言う事をよくきく落ち着いた犬になるのが成長、と思ってらっしゃる方もいるかもしれません。
勿論年齢を重ねれば大抵の犬はそうなるでしょうけれど、そうなるまでの過程、つまり若い時期(幼い子犬)の成長も成長の過程の一部なんですよね。

去年の夏あたりのCDSオフィシャルブログ(私は社会化のドッグトレーナー)を今順番に読み返しているのですが、この
”若い頃の成長”の様子を書いて下さっているのでご紹介したいと思います。

■「犬はいつも正しい(誤解なきように^^;)」
 http://charlie1210.blog113.fc2.com/blog-entry-3236.html


引用させて頂きますが、

”成長=できるようになることという発想が強くないですか?”

とあります。

成長=できるようになることって発想・・・あります、あります!^^;

でも実際は、何かをできるとかそういうことの前に、犬としての健全な成長や発達が大切で、しかもそれら当たり前に出てくる犬としての成長は、実は人間にとっては成長というより”困りごと・問題”の様に写る事が多いのではないでしょうか。
幼い犬達の成長の中には当たり前に出てくる犬としての成長とは、つまり狩猟欲の芽生え(猫や鳥に突進とか)、警戒心から吠えやすくなる、俺様的振る舞い^^;などのことです。

でも何度も言いますが、^^;これらの事は犬にとっては当たり前の、健全な成長過程の一部である、ということなんですよね。
だからこの次期(だいたい生後3週間~)に

「今まで全く吠えなかったのに突然吠えるようになっちゃった!」

とか思ったら、ちょっと立ち止まって

「健全に成長しているということかも」

と思えるようにしておきたいですよね。
そう思えれば慌てて対応して、その慌てっぷりや的外れな叱りで更に子犬の警戒心を煽ってしまったりしないで済むと思うので。
(警戒心があおられるとさらに別の問題も出てきたりしますもんね。)

いつも落ち着いた自分でいること、そしてそういう自分で犬を諌める事ができるようになることが大切なのかなと思うようになりました。もちろん叱り(人間仕様の叱り)は使わずに諌めます。時にはユーモアを持って^^;気を逸らしたり信頼を得たりもします。
この辺はまだまだ私も体現することが難しくて勉強中なのですが、私も成長の過程にあると考えると、犬達だって、飼い主同士だっていつもいつもその過程にいて・・・。

ということは、CDSのお散歩トレーニングには成長過程の生きものが沢山いるってことになりますね。^^;
それぞれの成長過程、それぞれのお悩み、わかることわからないこと、出来ることできない事・・・そういうものが一堂に会する散トレの場、一体どうなっちゃうの?って思われるかもしれませんが、そんな場所にも”叱り”はありません。
それぞれが今出来る事をやる努力をしながら、環境を整えることも含め(犬の様子を見て適切な距離を保つとか、やさりげないインターセプトをしながら歩くとか、リードの張りに気を配り、イライラしない自分を保つことなど)みんなで穏やかな空間を作るんですよね。
吠え吠えワンコさんをも穏やかさで包み込んでしまう、そんな空気で満たされています。

こんな穏やかな空気を普段の犬とのお散歩で感じることができる日が来るよう、そういうのが当たり前になるとう、まずは自分達から、ということなんですよね。

成長過程の話しだったのに最後は散トレの話しで終るという。^^;
でも全部つながっているので当たり前と言えば当たり前^^;ということで。

 


犬と人、さらにその周りへ ~CDSさいたまお散歩トレーニング

2015-03-10 21:26:44 | 犬の勉強

この季節、春の兆しが表れて嬉しい反面、気圧の変化や日照時間の変化で自律神経が不安定になって体調すぐれないワンコさん、飼い主さんが多いですよね。
ゆったり落ち着ける環境を整えて、出来るだけ穏やかに乗り切れるといいですね。



さて、3/5は、2ヶ月ぶりのチャーリードッグスクール・さいたまお散歩トレーニングでした。

この日は全12組。
初めましてさんから2度目ましてさん、お久しぶりさん、そして常連のペアと、色とりどりな感じのペアが集まりました♪

今日は、この日のトレーニングで個人的に一番心に残ったことを私なりの理解で書いてみようと思います。

自己紹介後しばらく歩いて辿りついた基礎トレをする広場で、いつもの様にチャーリーママさんからのお話しがありました。
「名前を呼んでおやつ」がどうしてできたか、というお話しをして下さいました。

名前を呼ばれたら「なあに?」って犬が嬉しそうに振り向く、そういう関係が当たり前だと思っていたのに、聞こえてくる話が全くそういうものではなかった。名前が犬にとって良いものになっていない現実がいつの間にかあった。
これって犬と飼い主さんとの関係において一番大切なことなのに、その一番基礎の部分ができていないということを実感されたのだそうです。

例えば、犬に何かをさせる為に名前を呼んで・・・、その何かをしなかった時怒ったり罰を与えたりしていたら、名前を嫌いになりますよね。
だからまずは何かをさせるという事を頭からとっぱらって、^^;、更に犬を叱ったりせず、飼い主の存在自体が良いものとなる取り組みが必要。この事の基礎が、名前を呼んでおやつ全3バージョンなのだと思っています。

『名前を呼んでおやつ』
http://charlie1210.blog113.fc2.com/blog-entry-2676.html

それで、この日は初めましてのルーク君ペアを除いた11組全員が「名前を呼んでおやつ全3バージョン」のデモをしました。
端から順に全員です。散トレは2度目ましてのペアさんも、もしくはおやつ食べられないペアさんも自分なりの「名前を呼んでおやつ」を披露しました。
みんな、凄いな!カッコイイな!
って思いながら全行程が終わると、チャーリーママさんがふと

「(私達=犬と人が)この公園の景色に溶け込んでいると思いませんか?」

っておっしゃったんです。

なんとも穏やかな空気に包まれた12組の犬と人のペアが、本当に自然にそこに存在していたのでした。
以前、秋ヶ瀬公園の散トレで、基礎トレ広場から移動する時に、チャーリーママさんが
「ワンコさんに何も声をかけずに歩きだして下さい」
とおっしゃったことがあるんですけど、その時も公園にみんなが溶け込んでいるような、胸にジーンとくるような空気に包まれたのを思い出しました。

その時のブログがこれなんですけど、

秋ヶ瀬公園お散歩トレーニング(20)

長いので^^;一か所引用します。

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どんなに吠えるワンコさんがいても、
叱ることなくみんなで受け入れて、
今自分ができる細心の注意を払いながら、
良心に従ってお互いを非難する事なく一緒に歩く、
そういうポジティブな空気が、
そこにある全てのものを良いものとして
犬に、人に、条件付け(古典的条件付け)していくのだと思います。

犬に何かをさせる、のではなく、
飼い主自身が努力をする、
それがお散歩トレーニングなのではないかな~と思っています。
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古典的条件づけを学び始めて見えてきたことは本当に沢山あって。

でもこの日、チャーリーママさんがおっしゃった言葉。

「こんな犬のトレーニングだったら、誰が見てもいいな、素敵だなって思うと思いませんか?」

こんな感じの内容だったと思うのですが、これがずっと頭から離れなかったのでした。

公園で、こんな風に大きな輪になって、でもそれぞれの犬がそれぞれの飼い主さんに集中したり、飼い主さんのそばでボーッとできる。
こんなトレーニングだったら誰が

「犬は怖いもの」

って思うだろうか。

(犬は本当はそういう(怖い)動物じゃないのですよね。そうさせている(防衛心をかけたて攻撃させている)のは実は人間の方だったりします。)

犬って、何も命令^^;しなくても、人のそばでこんな風にいられるものなんだ、凄いなって、周りの人にも伝わったら、今度は私たちのこの穏やかさが公園にいる人にも伝播して、それはさらに公園全体に、さらにその周囲へ、ってどんどん広がって行くことも可能なんじゃないだろうか。

(穏やかな)古典的条件づけって、犬と私達飼い主だけの間のものではなく、もっともっと外へ広めていけるものなんじゃないかなって思ったのでした。

だから、私はもっと外に出なくてはいけないのかもしれない。
お金はないけど^^;時間は人よりあると思うし^^;、あとは体力か。^^;;;

でも本当に、そんなことを思ったんです。
せっかく良いものをみんなで携えて集まっているのだから、視野を更に外へ向けて、いずれは街全体にこの穏やかな空気が広まるくらいに、って。その為にもまずは自分がそういう人(穏やか)であれ、という事なんですよね。

急いでアップしたので伝えたい事が伝わっているかわかりませんが、これは明日までに必ずアップしたい記事なのでした。
明日は沢山の人にとっての特別な日であろうと思います。私にとってもそうです。だから忘れない様に自分の為にも書かかなくちゃと思ったのでした。

チャーリーママさん、いつも遠くからお越しいただいてありがとうございます!
ご一緒したみなさま、急遽ご一緒できかったお仲間さん、いつもありがとうございます。m(__)mこれからも宜しくお願い致します!