前回からの続きです。
今回チャーリーママさんから参加者のみんなに質問がありました。
迎えた子犬が今までは唸ったこともなかったのにある時抱っこしたら
「ウ゛~~~~・・」
とうなった。あなたならどう対応しますか?
というお題。
1人ずつ答えました。
あなたならどう答えますか?
チャーリーママさんなら。
初めて唸ったその子犬をあやして楽しい気分にして一緒に遊んでしまう、っておっしゃってました。
よく怖かったり不安だったりする対象から気を逸らすとか、嫌な刺激を上回る刺激を提示するという表現を私も使いますが、じゃあ具体的にはどうすればいいの?となった時、とっさに思いつかない人は多いと思います。まだまだ私もその一人なのですが、こういう時こそユーモアって大切なんですよね。
何か起きた時「わ!大変!」という反応をするよりもに一緒に遊んでしまう位の楽しい雰囲気を演出できるか、という事でしょうか。
不安を楽しさで上書きしてしまうくらいの余裕が飼い主にあるか、というような事をおっしゃっていました。
本文とは関係ないんですけど、綺麗だったので。散歩中に見つけた梅の木です♪
また、社会化として大切な事の一つに、”抑制”を学ばせてあげよう、というのがありました。
今回、お仲間さんのハク母さんによる講義の中にも抑制を教えることの大切さについてお話しがあったのですが、
恐怖や不安な状態からすぐに攻撃に転じないように、”抑制”を身に付けておくことは犬にとっても大切なことですよね。
じゃあ抑制ってどうすれば育つの?ということになると思うのですが、今回は子犬が離乳する時のお話しが例として取り上げられました。
母犬のおっぱいからお乳が出なくなって、それでもおっぱいが恋しい子犬達がすがりついてくると、母犬はそれを厳しく阻止します。
おっぱいが吸いたいけれど阻止される、でも吸いたい、でもまた阻止される、ということが繰り返されると、仔犬の頭の中に葛藤が生まれ、それが抑制につながるのだそうです。
このお話しはムツゴロウさんの本『ムツゴロウ先生の犬と猫の気持ちがわかる本』にも書いてありました。
で、行動を阻止する時にはやっぱり罰ではないもので、というのが、社会化を意識した時大切なのだと思います。なぜなら苦手が増えてしまうから。
ですが巷ではリードショックを与えた大声で怒鳴ったりという、犬に危機感を抱かせる接し方がまだまだ主流ではないでしょうか。
そんな中、CDSではそれとは真逆の”叱らない”ということをずっと学んできました。
この”叱らない”という表現で誤解があってはいけないなと思うのは、CDSで言う”叱らない”は、人間仕の叱りを犬に使わないということです。その代わりして欲しくない行動を止める時には犬語で「イケナイよ」を伝えます。インターセプトやカーミングシグナルなどがそれに当たります。
叱らない=甘やかすということではないということですね。
犬語での介入。実際、これは散トレの場で犬達に通じてるという感覚がとってもあります。インターセプト(犬にとって嫌な刺激ではない声や身体を使って意識を切る)で犬が諌められるシーンなどはよく見られます。
また、これは介入とはちょっと違うかもしれませんが、誰かがある理由で吠えてもシラ~~~っと何事もないようにそこに居ないかのようにそこに居つづける^^;こと(これも犬語)で、散トレ終了時には本当に穏やかな空気が出来上がっているということがあります。
また、犬の脳の中では小さい部分ですが”前頭葉”を鍛えてあげることも抑制につながる(自制しやすくなる)、というお話しもありました。
例えば散トレでは匂い嗅ぎを十分させてあげるように勧められます。ワンコさんも沢山いて公園内にも色んな匂いが漂っている中を、何の匂いだか判断しながら歩きまわる事は、犬の前頭葉を鍛えることに繋がるらしいです。散トレの後犬達が眠くて仕方無くなるのは、そうやって前頭葉をフル回転させているからなのだろうと、チャーリーママさんはおっしゃっていました。
これはルビーを見ていても思います。興奮して疲れたというのとは違う(ルビーはほとんど吠えないしあまり興奮しない犬です)、脳ミソ沢山使ったから眠くなる・・みたいな感じです。
こんな風に座学で学んだことと散トレで見る犬達の様々な姿を照らし合わせてみると、散トレの場は抑制を育てる場でもあるんだな~と改めて思いました。
上記の”(人間仕様の)叱りを使わず犬語で介入する”ということや抑制について、個人的に参考になるなと感じたチャーリーママさんの過去記事をリンクさせて頂きますね。
■人が犬語を学ぶ意義
http://charlie1210.blog113.fc2.com/blog-entry-569.html
まだまだ沢山教えて頂いたのですが、まとまったらまた書きたいと思います。
チャーリーママさん、お忙しい中いつも遠くから来て頂いてありがとうございます。ご一緒したみなさま、有意義な時間をありがとうございました!
最後に、
FBの方にアップした私の投稿をこちらにもあげておきたいと思います。
なんのお話しの延長だったかなあ。お鼻を上手く使わせてあげられるようになることが前頭葉に良いし、何よりも犬達は匂いの世界に生きていて、匂いで人間よりも色んなもの(周りの状況や飼い主の状態)を判断できている、というお話しの流れからこのこんな内容↓に入って行ったんだと思います。
昨日のチャーリーママさんのお話しの中に 「例え犬が年をとって目が見えなくなってみんなと一緒に歩けない状態になっても、抱っこで散トレに参加できれば犬達はみんな匂いで”あ、ここ知ってる!”ってわかるはず」 というお話しがありました。
「今日も誰々ちゃんはっちゃけてるな。あ、今日は私の大好きな〇〇ママさんがいる。」 とか感じ取るのでしょう。 何かが出来で嬉しい!というのとは違う、そういうことから得られるのではない安心感というか信頼されているというか確信のようなもの。 最後まで残るのは嗅覚。そしてその嗅覚で犬達は私たちが想像する以上の情報を得ると同時に、それにともなった感情を湧き上がらせているはず。 |