ルビーとフーラは犬と猫

愛犬ルビーと愛猫チニタ。罰や「NO!(ダメ)」を一切使わず彼らと楽しく暮らす為の勉強をしています。

犬について学ぶ場所 ~ 横浜お散歩トレーニング-2回目

2014-04-30 15:56:08 | ルビーとのトレーニング

4月23日(水)、約一年半ぶり位にチャーリードッグスクールの横浜お散歩トレーニングに参加してきました。(普段は秋ヶ瀬公園お散歩トレーニングに参加させて頂いて、横浜は2回目でした。)

※今回登場する写真は全てれあパパさんが撮って下さったものです。
ありがとうございます!(^-^)/

choco.ちゃん、久しぶり!去年の春の小田原散トレ以来かな?

テリー君も久しぶり!覚えていてくれたかなあ?

れあちゃん、初めまして♪

すみれちゃんも超お久しぶり♪いい笑顔だね。


そして、初めましてなのになんともチャーリー組らしい雰囲気がそこかしこに漂う^^;単独参加の方と、私を含めて6組という贅沢な状況でトレーニングに参加させて頂きました。

横浜散トレを振り返りつつ、お散歩トレーニングの場って、一つの社会なんだなあ・・・なんて。

普通の家庭犬を連れた普通の犬飼さんが同じ環境を一緒にお散歩する。
そしてその周りには一般の通行人の人、公園だったらピクニックに来た人、子連れで遊びに来た人、バードウォッチングをしに来た人などが点々と存在して。
その中で、お互いの犬や飼い主さんを想いやりながら心地よく居続ける努力をする場所。
自分の犬が他のワンコさんに吠えてしまっても、逆に他のワンコさんに吠えられるという経験をしても、お互いに
「わははは!なに吠えちゃって~」
って笑って済ませられる余裕と、深刻にならない空気があれば、ワンコさんの中にも人の中にもネガティブなものは残らない。結構動物ってそんなものだ。
そういうものを学ぶ疑似社会化体験の場。
同じことが散トレ以外の場でもできるようになるといいなあ。
散トレの場の様に、許し許され大らかにゆったりと育って行ける(犬も飼い主も)、そういうものが社会全体に伝播していきますように。

犬の問題は犬だけでは解決できないので。
だから、犬について学ぶんですよね。
犬について学んで・・・そうしたら人がどうあるべきかを更にまた学べるんですよね。


* * * * * *


今回、自己紹介の後にチャーリーママさんから

「みなさんは、お散歩トレーニングって何?って聞かれたらどんな風に答えますか?」

という質問がありました。

皆さんそれぞれ散トレに参加されて日頃から感じている熱い想いをどう伝えるか考えて語って下さいました。録音しておけばよかったと思うほどの温かく力強い言葉の数々に電車通学の疲れも吹っ飛びました。^^;

チャーリーママさんからの総括は、

『散トレは、犬について学ぶ場所です』

というお話しでした。

今年、チャーリードッグスクールでは、動画を使った座学に力を入れています。犬のボディランゲージを勉強する為です。
散トレの場は、実はその動画を生で^^;見られる場所なんですが(だって、約2時間もの間周りにイヌがワラワラワラワラしているので。^^;)リアルタイムだとボディランゲージに気づくのがなかなか難しかったりします。
なので、座学や自宅で色々動画を見て目を肥やし、どんな時にどんなシグナルが出るのか、どんな表現をするのかをイメージできるようにしておくと、この散トレという貴重な場でもワンコさんのボディランゲージを自分のこの目で拾える様になる・・・はず!

犬のボディランゲージを学べば、犬達の”スペースに対する感覚”や、何を心地よいと感じるか、何に恐怖に感じるか、などが分かってくる・・・はず!それだけでなく、その状況の中でその個体個体がどう振る舞おうとしているか、例えば、ルビーはワンコさん達の緊張を感じ取ると、
「こうやって落ち着くのよ」
と遠隔でカーミングシグナルを次々に出す、ということをしますが、ワンコさんによっては緊張の場ではルビーとは全く違ったシグナルや行動をとったりします。(飼い主さんの方をみて座ったり、飼い主さんの後ろに自主インターセプトをしながら伏せたり座ったり。)
だからボディシグナルを見られる、というか、受信できるようになるち、自分の犬がどういう感情でいるのかということや、その場合どう応えてあげるのがよいのか(救ってあげた方がいいのか、それともそのまま自分を表現させてあげた方がいいのか)などの判断が出来る様になってくるのだと思います。

この日の散トレでは、ルビーがもう本当に常にシグナルを出しているらしいことを教えて頂きました。
例えば、いつだったかオンライントレーニングの方でも取り上げて頂いた横向いたり瞬きしたりという「みんな落ち着いて」というシグナルを、ちょっとみんなで立ち止まった瞬間にさえ出しているらしいこと。その動きは大きなものではなく極々小さな動きであること。

それを伺ってルビーを後ろから見ていると、頭が右向いたり左向いたりしているので
「これもですか?(シグナルですか?)」
と伺うと、今度はそれはシグナルではなく、みんなをザーッと見渡してチェックしているだけだったり。^^;

む、難しいなあ。^^;
でもなんだかとっても楽しい・・・。
まだわかっていなかったルビーの一面に気づけたことが楽しいのです。

そして、今回の横浜で教えて頂いたのは、ルビーが他のワンコさんの横を通るとき
「おひけえなすって」←訂正。「ごめんなすって!」という感じらしいです。ニュアンスがちょっと違うので一応訂正します。 ^^;
という感じで頭を下げて通っているらしいのです。

頭を下げる動作は結構頻繁に目にしていましたが、理由がわかる時と分からない時がありました。
名前を呼んだ時「了解!」と頭を下げてこちらに歩いてきたりとか、匂い嗅ぎが拾い食いに発展しそうなものに移行した時に顔の横辺りに立つとちょっと頭を下げながらそっぽを向きます。(これも今年気づいたこと。)
そういうのはわらうようになったのですが、”誰かの横を通る時”もやるのか~、という感じで。
これが今回の私の中での ”!” でした。
でもこれって犬の視界を考えてみたらあまり不思議ではないですよね。

※”犬の視界”で思い出しましたが、この本はおススメです。
犬はどんな動物か(犬は人間ではないんですよ^^;という意味で。)ということが書いてあります。
「犬の科学 - ほんとうの性格・行動・歴史を知る」 ~スティーブン ブディアンスキー著
http://p.tl/SNvH

それで、まだこの話は続きがあるのですが、この、”頭を下げる”という行動を人間も真似するといいわよ、ってチャーリーママさんがおっしゃったのです。
なになに?どんな時に?と思ってお話をうかがうと、
CDSの方は皆さんご存知の「オンリードのおいで」がありますよね。
「オンリードのおいで」では、犬の名前を呼んで犬が振り返った瞬間に、クルッと犬に背を向けて犬と反対側へ去る、という行動をとりますよね?
その時、みなさんは勢いよく走り去るくらいの感じでスピードをつけて動いていませんか?
実はそうするよりも、さっきのルビーがやったように頭を落としながらゆっくりと方向転換して犬から去る、という動きの方が犬には伝わりやすいのだそうです。
人間的な見方をすると「おしとやかな感じ♪」^^;;;

ルビーは、ピューッと動いてもついて来てくれていたし、後ろを向いているので彼女の様子はわからないのですが、^^;、例えばチニタを猫じゃらしで遊んでいる時など、私達がハイになってくると必ずカーミングシグナルを出しながら近づいてきたりする彼女なので、この静かな犬語満載の動きの方が好きであろうことは想像できます。
私自身も、このゆったりとした動きの方がお互いの空気を壊さずにいられるな。そんな風に感じました。

これが横浜でこれはブログに書かなくちゃ!と思ったことの一つです。

他にも色々やったし、書きたい事はあるのですが、もう少しまとまったら書こうと思います。
頭の中では一瞬で終わる思考も、書き出すと長くなってしまいますね~。^^;

久しぶりにお邪魔した横浜は、それはそれは穏やか~な空気が流れていて犬も人も癒されて帰ってきました。
チャーリーママさん、幹事のsamiさん、そしてご一緒したみなさま、ありがとうございました!

明日は2ヶ月ぶりの秋ヶ瀬散トレ。
緑豊かな公園を、お仲間さんと楽しく歩けますように・・・!泥んこ祭りだろうけど。^^;;;

 


感情の動物

2014-04-28 06:29:54 | 犬の勉強

去年一年時間をかけて古典的条件付けについて学んできて、そして今年は行動学的視点から犬を見て応える、という事を改めて勉強し始めた訳ですが、今年に入ってCDSの座学にはもう3回(かな?^^;)参加させて頂いているにも関わらず、まだ記事が書けていません。^^;

どんな動物にも共通の”行動の原理”の部分と、
その行動の裏にある”感情”を大切にするための古典条件付けに焦点を当てた学び、
そして、犬が犬である、人が人である、という部分の”行動学(生物学)”的視点と・・・。

犬が幸せであるって一体どういう事かな?って昨日下記文章をFBとツイッターに投稿してからずっと考えていました。

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犬や猫を幸せにしたいと思った時、幸せというのは感情(状態ともいう?)なのだから感情に働きかける古典的条件付けを大切にしたい、というのが私の中の自然な気持ちです。

満たし、応え、感情を整える事を普段の生活の中で大切にしていれば、人間から見た問題行動は自然と減るか、もしくはオペラント条件付けで行動を変えるにあたっても犬の中での理解(飼い主が求めている事への理解)は早いのではないかなあなんて、最近はそんなことをグルグルと考えています。
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上の文章の中の<満たし>という部分は具体的には<欲求を満たし>という意味で、
<応え>というのは<要求やシグナルに応える>という意味です。
これらは行動学の分野になりますよね。
そして<感情を整える事>というのは古典的条件付けの事を言っています。


先日横浜散トレの時れあパパさんが撮って下さった写真です♪


犬を迎え、彼らの幸せを願いつつ様々な角度から犬という動物を考えていくと、環境を整えることは勿論欲求を満たすこと、要求に応える事(要求をかなえる事)、の大切さを知るようになりました。そして飼い主自身が犬にとっての最大の環境であることもわかりました。
だから、飼い主は犬にとってポジティブな古典的条件付けをされた存在でいる事が大切だと思っています。

犬は感情の動物とよく言われます。(感情を司る大脳辺縁系の割合が人間の脳と比べてもかなり大きいのだから当たり前、と考えるのは単純すぎるでしょうか?^^;)
ただ言われているからそうだと思うのではなく、一緒に生活していれば彼らに豊かな感情がある事は否が応にもわかります。だからこそ感情を大切にしたいと思います。犬が幸せであるということは、ポジティブな感情で生きているという事ですものね。ポジティブな感情で生きる為には、普段の生活の中でポジティブな<古典的条件付け>を飼い主が意識できるようになる事が大切なのではないかなと思っています。

 


 


春の匂い

2014-04-18 07:53:41 | 諸々

春って、様々な匂いに触れる季節だからか、色々な記憶が脳裏を駆け巡ります。
嗅覚は辺縁系ととても関係が深いからなんでしょうね。

人間には想像もつかない様な匂いの世界に生きている犬達や猫達は、どれほどの記憶を匂いと結びつけているのだろう。そんな事を考えてしまいます。
私の匂いが、ルビーにとってチニタにとって、心休まる匂いでありますように。

生きもの達の季節。
植物や木々に触れてふと我に返る。そういう自分であればまだ大丈夫だと思えます。与えられる準備ができているか。最後まで開かれた自分でいられるかどうか。過ぎて行った彼らが教えてくれたのはそういう事でした。


『お散歩部 in さいたま』第12回部活動の日程(4月)

2014-04-13 21:18:04 | お散歩会
  

『お散歩部 in さいたま』2014年
4の部活動の日程をお知らせします♪

 
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・日時: 4月21日(月) 11時~(2時間程度)※雨天の為中止
 
・持ち物: ワンコさんのおやつ / 人間用ランチ
 ※公園内のベンチ、またその周辺で、軽くランチしようと思います♪おにぎり、お弁当、飲み物等ご自由にお持ち下さい。
 
 
 
・趣旨: 
私は社会化のドッグトレーナー」の趣旨に賛同し、
チャーリードッグスクール のお散歩トレーニングに参加されている方で、
散トレ以外の日にも仲間と一緒に歩きたいと思われる方に
ご参加頂けるお散歩会です。
 
もぜひお読み頂く事をお薦めします。
 
犬も人も『叱らない』『否定しない』を基本に、時に共感し、支え合いながら一緒に歩きます。
参加された方が
「明日からまた頑張れる、頑張ろう!」
と、前向きな気持ちになれる、
そんな明るく楽しいお散歩会を目指しています。
 
※こちらも合わせてお読みください。
 「トレーニングを組み立てる」
 
お互いに怪我などの無いよう十分注意しつつ、
みんなで楽しく歩きましょう!
皆様のご協力をお願い致します♪
 
 
 
 
・参加方法 :
 参加なさりたい方は、
 お名前 / ワンコさんのお名前 / ご連絡先 を明記の上、
 右側の『メッセージを送る』から、私(カエデ宛)にご連絡ください。 
happa_no_kaede☆yahoo.co.jp
へメール下さっても結構です。
(☆を@マークに変更してください。)
  
 すでにご連絡頂いている方は改めてメール頂かなくて大丈夫です♪
 
 
 
******************************
 
 
 
では、皆様のご参加、楽しみにしています!

ストレスの魅力

2014-04-11 13:33:08 | 犬の勉強

最近あまりチェックしていなかったTEDですが、偶然テレビでみたプレゼンテーションが印象的だったので、ブログに書いておきたいと思います。
FBでも簡単にまとめたのですが、もう少し頭の中を整理したかったのでこちらにも、ということで。

ケリー・マクゴニガル教授の
『ストレスと友達になる方法』
http://digitalcast.jp/v/18693/

 

■ストレスは自分を強くする

ストレスが体に悪いと考える人達と、ストレスは体に良い^^;と考える人達では、身体的反応が違う。
つまり、ストレスに対する認識によって不健康にもなり、また健康にもなる、らしいです。

この”身体反応が違う”というのは、具体的には、ストレスを肯定的に考えている人は、緊張状態にあっても血管の収縮が起きない、という事なのだそうです。
血管の収縮が起きなければ心臓の負担は減るので、慢性的なストレスで血管が収縮している人に比べたら健康だという事になりますね。

また、ストレスを(ネガティブに)感じている時の身体反応(心臓の高鳴りなど)自体を、肯定的に捉えられる様になると、歓びや勇気を感じている時と同じような身体的反応が起こるそうです。
だから、自分の心臓がストレスで高鳴ったら

「自分はこのチャレンジに立ち向かおうとし、自分を助けている」

と言い聞かせる。
すると、身体は自分の認識を信じ、ストレス反応は健康的なものとなる・・・。


私は、<ストレス>というものに対する認知を変えるだけで、血管収縮という身体的反応までもが変わってくるという事にとても驚いてしまった(というか面白いですよね。^^;)のですが、
これって結局は、認知が健康を左右する、(という面がある)という事になるのではないかな?と思いました。

そして、人間だけでなく犬も同じで、
例えば、本当はそんなに危険でないものに対して凄く警戒したり、怖がったり、という犬がいたら
「そこまで警戒/怖がる必要のないものだ」
という事を教えてあげて認知を変えてあげる事が、結局はその犬の身体的な健康にもつながっていくのではないかなあと。

FBの方でお友達が”病は気から”という言葉を下さったので気づいたのですが、
”病は認知の歪みから”
というのが、このプレゼンテーションを見て私が強く思ったことでした。

これは、自分自身を励ます意味で、とても重要な気づきでした。


■ストレスはあなたを社交的にします

マクゴニガル教授は、
「ストレスはあなたを社交的にします」
ともおっしゃっているんですけど。

普通逆じゃない?!って思ってしまいそうなんですが。^^;

愛情ホルモンとして良く知られているオキシトシンが、実はストレスホルモンである一面も持っていて、ストレスを受けた時にこのホルモンが分泌され、誰かに支えてもらいたいと思うそうなんです。
そして支えてもらいたいと思っている人のメッセージに誰かが気付いてあげられる様な働きをしている、と。
そこで、ストレス下にいる人を助けたり助けられたりするという社会的な繋がりが生まれ、また、そうやって支え合う事によって、このオキシトシンというホルモンはより分泌されやすくなるのだそうです(お互いに)。

また、オキシトシンが、脳だけでなく心臓を強くする(心臓のダメージを直すのだそうです)ことにも触れており、それはつまり、人との繋がりや人を思いやる事が、ストレスからの回復機能として役立っているということの神秘にも触れてらっしゃいました。

思いやる行動や与えようとしているものが、相手が本当に必要としているものかどうか、というのは気をつけたいところであると思いますが、^^;
他の人を思いやる事で、実は自分が健康や幸せを得ている、ということらしいのです。


これって、チャーリーママさんが良くおっしゃる、

「与える中で、実は自分が与えられている事に気づく」

という言葉と(私の中では^^;)被ります。

私の好きな記事です。↓

「生きる」
http://charliemama.weblog.to/archives/5053792.html


犬に対しても、人に対しても。つまり”命”に対して、本当の意味での<思いやる>という気持ちは、自分自身が与えられ、支えられている部分が大きいのかもしれない、と。そしてそれは勇気にもなりますね。だから感謝と敬意の気持ちを忘れないでいたいと思います。

* * * * * *  

最後に、ケリー・マクゴニガル氏の印象的な言葉です。

 「ストレスを肯定的に見ようとする時、
ストレスに上手く対処できるようになるだけでなく、
あなたは自分を信じて人生のチャレンジに立ち向かえると言っているということで、
一人きりで立ち向かわなくても良い、という事を忘れないでいるという事です」


とても素晴らしいプレゼンテーションなので、ぜひ実際の映像をご覧くださいね。

「TED日本語 - ケリー・マクゴニガル: ストレスと友達になる方法」
http://digitalcast.jp/v/18693/