ルビーとフーラは犬と猫

愛犬ルビーと愛猫チニタ。罰や「NO!(ダメ)」を一切使わず彼らと楽しく暮らす為の勉強をしています。

大丈夫な距離を保つということ~お散歩トレーニングの基本とQ&A

2014-08-08 08:04:39 | 犬の勉強

7月3日と7月12日に、チャーリードッグスクールの杉並座学
「お散歩トレーニングの基本とQ&A」がありました。
先生は勿論チャーリーママさんです。

秋からの散トレに向けて、初めて参加される方も今まで参加していた方もお互い安心して歩けるように、これだけは押さえておきたいよね、という重要なポイントをお話し下さったのだと思います。

この座学に参加して理解したことを私なりの言葉でまとめておきたいと思います。

今回はダーッと行きます!^^;


* * * * *


まずは犬の認知についてのお話しがありました。 

犬は苦手なものや怖いと思っているものに対して吠えたり唸ったり、という事があると思いますが、これらは実は認知の歪みで犬が怖くなってしまっている、という事が往々にしてあるのではないだろうか。
というお話しでした。

犬は人と違う認知の仕方をします。人間と同じ言葉を持っていないし嗅覚も視覚聴覚も人とは違うのだから当たり前ですよね。
ではその認知の歪みをどう直すか?

それは犬に<大丈夫な経験>をさせることで修正して行きます。
この<大丈夫な経験>は、<大丈夫である距離>を保つことで経験できます。

距離を保つ為には、
犬のボディランゲージを見て緊張が見られたら、飼い主に集中させたり、方向転換をさせたり、もしくは不安そうに飼い主の目を見てきたら穏やかにまばたきを返しながら自分と動く様に誘導する、ということも有効かもしれません。
いざという時飼い主からのそういった介入を犬が受け入れられる様な(古典的条件づけ的)取り組みを同時進行で行っていくことが大切だと思います。

そうやって距離を保つ事で、吠えや唸りなどの表現をせずに、平常心でいられた、ホッと安心できた、という経験を何度も積む事で、
苦手なものに遭遇しても自分から距離をとる(チャーリーママさんは負けるが勝ち、という言葉で表現されていました。)という行動を選べばいいんだ!
と犬の認知を作り変えていってあげたいですね、というお話しがありました。


そして散トレは、飼い主さん同士が言葉を掛け合う場です。
「自分の犬は〇〇なので」
と、自分の犬の情報を相手に渡せれば、人間同士のコミュニケーションで解決する問題が結構あるかもしれません。

また、取り組みが進んで落ち着いてきたペアであったら、距離の必要な犬を連れた飼い主さんに対して自分がどう動くか、ということも考えつつ一緒に歩けるようになることを目指します。

参加者同士が<距離を保ったまま>お互いの事を話しつつ穏やか且つにこやかに歩く。

そういうホワンとした雰囲気の中で犬達が満たされてボーーーーっと(笑)出来る場が散トレの場であるということ。
例えば、初参加でパニクってしまいそうなワンコさんといっぱいいっぱいの飼い主さんがいたら、
他の飼い主さんは<距離をとったまま>ホワンとした調子で
「いい子だね~~♪」
と声をかけ続けてあげる。
するとそのうち犬は
ボーーーーーっと出来るに違いありません。
すぐにできなくてもいずれ出来る様になるはずです。(古典的条件づけ)

念の為言っておきますが、このボーーーーッ・・・は
安心、安定、穏やか、満ち足りた、という意味です。( ̄∇ ̄) 

だから、今までの散歩で<近づきすぎて>ガウ!
となっていたなら、そうさせない場としてお散歩トレーニングがあります。
どこまで近づけるかというようなチャレンジをさせる場ではありません。

なによりもまず<近づかさせない>ことが大切だということ・・・。


* * * * *


上記の様に「距離をとることの大切さ」の他に

「犬の成長過程」「リードによるフラストレーション」のお話しもありました。

「成長過程」についてお話しされる理由は、その過程において当たり前に出てくる警戒心などがあることをあらかじめ知っておくことで、人間の誤った介入(叱りや、慌てたりなどの不安定な態度など)による犬の認知の歪みを予防できるからかなと思います。

特に社会化期の閉じる頃(13週~16週)には、認知能力が発達してくるからこそ”違いに敏感”になり警戒心が強くなると思うとおっしゃっていました。

また、そういう時期に実は飼い主さん自身も犬との生活に自信がついてきて、犬に対して強く出たりしてしまいがちなのかもしれません。
でも叱りは犬の警戒心を煽り、これこそが犬達の認知の歪みに通じるのではないかなと私は思います。
だからやはりここも罰を与えたり叱ったりせずに、ゆったりと犬にとって安全な飼い主であれ、ということなのではないでしょうか。
(罰や叱りを使わずに、インターセプトなどで犬を諌めることが大切なのだと思います。)

また、飼い主に対する犬の安心感を保つことは、犬の7つの欲求階層の中でも一番大切な「命の安全」を満たすという事に関係してきます。


「リードのフラストレーション」については、特に散トレ時は自己紹介の時などに飼い主さんが緊張して無意識のうちにリードが張れていたり、もしくはすぐに犬を抱っこしたりしてしまうことも多々あるとおっしゃっていました。
そういった事の一つ一つが、実は飼い主自身の保険になっていて、犬にとってはフラストレーションを与える事になっていないか、という事は落ち着いて見極めたいところですね。

なので、丁寧なリード捌きやガッチャエクササイズなどの古典的条件づけの取組みが大切になってくるのだなと思いました。


* * * * *


この様に、散トレ参加犬さんの中には多分、認知の歪みや成長過程の当たり前の現象として吠えなどが出やすい子がいるだろうと思いますが、
とにかく<大丈夫な距離>を保ちながら歩く事。
しかも<穏やかに和やかに>お互いに声を掛け合う事で、その時期を乗り越えたり、犬達の認知の歪みを作り変えていくこと。
これが犬にとっての、そして飼い主にとってのお散歩トレーニングなのかなと思いました。

最後に座学後にFBでつぶやいた私の投稿を自分自身忘れないようにする為に乗せて置こうと思います。 

おはようございます♪
写真は昨晩のお2人。チニタは伸びをした瞬間ではなくこの姿勢で爆睡中です。( ̄∇ ̄)



昨日の座学でジーナちゃんとジーナちゃんママさんの動画を見て改めて勇気を頂いて帰ってきたわけですが、 動画を見ていた時に浮かんできたチャーリーママさんのとある言葉。

「小型犬飼いさんにはなかなかわからないかもしれないけれど、大型犬の飼い主さんは本当に大変なんですよ。 散トレの2時間位の間ずっと大きな犬を制御しながら歩くって、もうそれだけでへとへとになってしまうものだと思います」

私本当にこの意味をわかっていたかな? あちらは距離を取っていたのにわざわざこちらから近づいたりしたことなかっただろうか。いや絶対にあった。^^;

距離をとればいいんだ、って犬よりも人間側が気付かなければそれを犬に教えてあげる事もできないし、 それは距離が必要なワンコさんと飼い主さん側だけが意識すればいいものでは決してなくて、 私の様な周りの人間がまずは気にしてあげなければどうにもならない事でした。

いつかチャーリーママさんがおっしゃってたっけ。 大きな円の中にそれぞれの小さな円がある状態・・・ つまり、 飼い主さんの近くに常に犬がうろうろしている状態は、まるで犬が飼い主さんを中心に円を描いている様に見え、 そんな小さな円の集まりが公園内で大きな円を描いている状態が理想だと。

秋からは、ルビーと小さな円を描きながら、秋ヶ瀬公園にでっかくて穏やかな円を描けるといいな。


いつも遠くからお越し下さり、座学の翌日は廃人になりながらも^^;なんとか私たちがより深い理解に到達できる様発信し続けて下さるチャーリーママさん、本当にありがとうございます。
また、座学をご一緒したみなさま、一緒に学べることに感謝いたします。ありがとうございます!
秋からも、皆さん宜しくお願い致します。m(__)m