チャーリードッグスクール横浜定例座学、前回の続きです。
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<支配性理論と優位的な態度を区別する>
『支配性理論』とは、簡単に言うと
「オオカミの群れの様な階級制が犬と人との間にもありますよ、だから犬を一番下の位置に順位づけておかないと犬が自分をリーダーだと思って飼い主を支配しようとしますよ」
という理論ですが、現在はこの理論は否定されています。
また、この理論をもとにして犬を支配下に置いておくために、とても暴力的なトレーニングが未だに行われているという現実があります。
この『支配性理論』を私達はとらない立場にいますが、
ただ、人間が優位的な犬のボディランゲージを使う事は大切、というお話しがありました。
優位的な犬は決して癇癪をおこしません。いつも凛として落ち着いて行動し、何かおこりそうな気配を感じると、スーーーッとその中に入って行ってインターセプトをします。
そんな優位的な犬の様な、強く優しい飼い主を目指しましょう。優しいけれど凛としている人になりましょう。
そういう人こそが犬を混沌から救い出す事ができますよ、
というお話しがありました。
叱りではなく態度で「それはしないよね」を伝えられること、つまり諌める事ができる人間になろうという事かなと思いますが、この部分は私の課題でもあります。
チャーリーママさんはいつも座学の最後に犬のレスキューの動画を流して下さいます。
そのレスキューの男性がそういう凛とした方なんですね。
どんなに怯えて混乱しまくってるワンコさんを前にしても全く動じることなくゆったりとそこに存在するんです。そしてワンコさんはいざ彼に触れられるとフッと緊張の糸が切れたかのように呆然として身を任せるのです。
いつか私も混沌の中でもがいているワンコさんを救いだせる存在になりたい。そう思っています。
だからこそ犬語を自分で使えるようになりたいと思うし、衝動的に行動せずいつも穏やかででも諌める事の出来るような強さを持った人間になる為にがんばりたいと思いました。
<散トレでのオヤツの意味>
最後に、チャーリードッグスクールのお散歩トレーニングの在り方についてお話しがありました。
散トレではオヤツが登場します。
何もしなくてもオヤツがもらえる事でワンコ達はオヤツに慣れて(って表現変ですが^^;)オヤツに過剰に興奮したりしなくなりますし、
そして散トレでのオヤツのもっとも重要な意味は、ワンコさんにとっての二次強化子を沢山作るためのものだと思っています。
このオヤツ、自分のワンコだけでなく、他の参加者さんのワンコにあげることもあるし、ルビーも他の参加者の方からおやつを頂く事が多々あった訳です。
人が苦手なワンコさんは、自分でクリティカルディスタンスを突破して人にオヤツをもらいに行ける、というのも大切な事なのではないかなと私は感じています。
ですが、チャーリーママさんからのお話は、
「”人のワンコさんにおやつをあげたい”という気持ちを失くして欲しい」
と言うお話しでした。
「おやつは人のワンコにあげる為のものではなく、自分の子の社会化の為にあげる為のもの」
と。
このお話しがあった時、この3年半が走馬灯の様に^^;頭の中を駆け巡りましたよ。^^;;;
自分で気づけるチャンスがこの3年半の間に何度か合った気がするのです。
私とのコンタクト重視をメインにして、おやつをお断りしていた時期もありましたし。
確かに散トレは、”ワンコさんと飼い主さん”というそれぞれのペアの為のもの、という認識もずっと自分の中にありました。
私は散トレ参加当初、ルビーを制御したくて仕方がなくて多分ルビーからするとうざったい飼い主だったと思います。
なのでまずはルビーが自由に動き回る事を許可できるような懐の深い自分をつくる、というところからのスタートでした。過干渉、囲い込みからの脱却です。
それと同時に上記の様なオヤツとの対呈示や、また飼い主としての在り方を修正したりして自分をルビーにとって物凄く良いもの、一緒にいると落ち着けるもの、として作り上げる努力を自分なりにしてきました。
その過程を経て今の私達があるわけです。
それで、今回のお話しを伺って思ったのは、今はルビーの社会化もかなり進んだ訳ですから次の段階へいかなくては、ということなのかなと思いました。
(社会化の進んできたペアは私達だけでなく他にも沢山います。)
ルビーと私とのコンタクトを重視して、言ってみれば大人なペア(えっ?^^;)として集団の中に存在することで周りにも穏やかさを与える、という感じを目指しても良かったのかもしれないと。
また私へのコンタクトをルビーに求められる自分をつくることは、強くて優しい飼い主への一歩になるのではないかなとも思いました。
チャーリーママさんは、
公園の様な広い場所で、たとえおやつ目当てであっても距離を縮められるというのは、犬的にとても居心地が悪いものなのだとおっしゃっていました。
ワンコさんをスルーしたり充分な距離をとってあげることが相手にとって優しいってことなんですよね。
オヤツが欲しい、おやつがもらえてうれしい!っていう事が楽しいのではなく、おやつの向こうにあること。多分最強の2次強化子となった飼い主さんと一緒にいることや、同族のワンコと共に距離を取りながら同じ方向を向いて歩き、その間穏やかでいられること自体が犬にとってのご褒美である、ということなのかなと思いました。その上周りの人間たちが犬語をガンガン話せる存在だったらワンコが嬉しくない訳がないですよね!
秋からの散トレでやるべきこと、目指す道が自分なりにはっきりしてスッキリしました。m(__)m
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今回の座学、どう在る事が混沌の中にいる人を犬を救うのかという深い学びが、自分なりにですがありました。
これから散トレに参加したいと思われる方はぜひ、座学にも参加されると自分が取り組むべきこと、目指す姿勢が少しずつ見えてくると思います。
私もまだまだ道の途中ですが、もっともっと沢山の事を学び取って行きたいと思います。
チャーリーママさん、幹事のsamiさん、ランチ係のてりままさん、ご一緒したみなさま、今回も素晴らしい時間をありがとうございました!m(__)m