ルビーもチニタも、
人間が勝手に用意したこの”我が家”という環境の中で、
本当によく馴染んでやってきてくれてるなあと、その逞しさに感服&尊敬・・・
そしてありがとう!という気持ちでいっぱいです。
動物は本当に寛容だなあと、ルビーとチニタに出会って思います。
意思疎通も十分にできない生き物(人間)に少々無理なお願いをされても
それを受け入れてくれるのですから。
だから私は彼らを好きという気持ちと共に、とても尊敬しています。
地球上の同じ”動物”としても、平和主義な彼らに憧れさえ抱いてしまいそうです。
(”動物”というくくりの中では人間の方が異質なのかも、なんてよく思います。)
フーラが亡くなった時、病院の先生に
「フーラちゃん、3年も元気に生きたんだから(幸せだったわね)・・・。」
と言って頂きました。
フーラは本当に小さくて体の弱い子だったので、外での生活があれ以上長引いたら
弱ってきたところをカラスにやられるか、
またはその年の冬は戸外では無事に越せなかったのではないか、
そういう感じの猫でした。
だからそういう境遇で暮らしている猫達の事はやっぱり気になります。
今は地域猫として新しいスタートを切ったチニタの兄弟姉妹達。
夏は外猫達にとってどれほど厳しい季節なんだろう?
この夏をチャーリーママさんの近くで無事に過ごしてくれるといいな。
もちろん夏だけじゃなく、この冬も、そしてそのまた次の夏も冬も・・・。
猫は賢いから、四季を通してそれなりに居心地のよい場所は知っているんだろうけれど・・・
この暑さでは毎日大変だろうなあ・・・とか、
涼しい場所の争奪戦とかないのかなあとか、
体調悪くて動けない時はどうしてるんだろうとか、
車に轢かれませんようにとか、
けんかして怪我を負いませんようにとか、
早く過ごしやすい季節にならないかなあ、とか・・・色々。
ルビー用の室温に設定したエアコンの効いた室内で
私にひっついて眠っているチニタを見ながら考えます。
チニタの兄弟姉妹の中で、1歳にも満たない年齢で子供を産んだ子猫達。
自分だってまだまだ体が小さいのに子供を産まなくてはならなかった子猫達がいます。
「あんな小さな体でどうやって子供産んだの?」
と思うくらい幼い猫がこの暑さの中、子供を産んで育てて行かなくてはならないという事は、
ちょっと想像するだけでも眩暈がしそうです。
そして、生まれた子たちの中で数匹は不運にも命を落としていったそうです。
そんな話を聞くと重た~い気持ちになりますが・・・。
小さなフワフワとした生き物を可愛い、愛しいと思う気持ちは
人間(動物)なら当たり前の感情だと思います。
(もちろんそうでない人もいて当然ですね。
だからお互いを否定する事なく生きていけたらいいですよね。)
犬や猫はずっと以前から人間の傍で生きてきた動物なので、
人が管理してあげた方が心安く過ごせる(過酷ではない)のではないかなあ。
小さな頃から猫と過ごしてきたという経験があるだけの、
これは私の勘のようなたわいのないものですが、
そんな風に感じています。
猫は外で暮らしていると、排泄の問題などで人間に嫌われたりしますね。
ですがそれも、あたり一面舗装道路ばかりの世界で
民家の庭先や公園の砂場が猫達にとって都合の良い排泄場所になっている、
という面は少なからずあると思います。
また、猫の室内飼いに対して
「動物なんだから自由に外を走り回れた方が幸せなのでは?」
と思う方もいるかもしれません。
そうかもしれないけれど、そういう場合ばかりでもないような・・・。
何が幸せか、というのはとっても主観的なものなので、
こればかりは猫本人に聞いてみないとわからない事かもしれません。
でも、うちにきた猫達は生きている間みな満足そうでした。
フーラも、平均的な外猫以上に短い一生だったかもしれないけれど、
日々の食事に困らない、好きなところで安心して眠れる、
暑すぎない凍えない、人や犬の温もりに甘えられる。
そんな環境にいた彼らは生きている間やっぱり幸せそうに見えました。
だから!
外の猫に餌を与えて世話している人に伝えたいです。
いつも彼らに食事に困らない生活を与えてくださってありがとうございます。
でもぜひそこからもう一歩踏み込んで、
彼らが更に心安く、身体的にも楽に暮らせるように、
避妊・去勢手術をしてあげてください。
そして、万が一手術が間に合わなくて仔猫が生まれてしまったら、
その仔猫の事もあなたの責任で面倒を見てあげてください。
母猫と共に仔猫達の命が託されたと思って。
生まれた子達を自分で引き取れないのであれば、里親を探すなど道はあるはずです。
そうしてその子達の家族が決まったら、母猫には改めて避妊手術をしてあげてください。
そうでないと、妊娠・出産・過酷な子育て・仔猫の死 は
その母猫の生殖能力が落ちるまで、
または命が尽きるまで延々と続いていきます。
野良猫の子供たちがカラスにやられたり車で轢かれたり、病気で死んでしまったりすることは
自然淘汰でしょうか。
”自然淘汰”という言葉は、人の手を借りて生活している猫にはあまり相応しくない言葉だと
私は感じています。
命が失われるということは
”生きているものが死ぬ”、ということですね。
大きな生き物も小さな生き物も、
人間も動物も、
母猫も仔猫も、
みんな一緒ですよね。
途中まで関わって、見て見ぬふりされて良い命があるかな。
そんな事を思います。