今日の昼間はこんな感じで2匹とも足元で寝てました♪
チャーリードッグスクール・埼玉座学の続きです。
”叱らない”ことを考える時に外せないのが「支配性理論について」です。
■支配性理論について
”叱らない”という事や”欲求を満たす”という事を目指す時、改めて考えておきたいのが「支配性理論」です。
「支配性理論」とは実験用に集められたオオカミの群れに倣って、群れにはリーダーが必要だから犬を家庭に迎えたら飼い主が犬のリーダーにならなくてはいけない、という考え方のことを言いますが、自然のオオカミは実は家族単位で穏やかに生活するものなので、この論理は犬には(自然に暮らすオオカミにも)当てはまらない、という事が今日ではわかっています。
ただ、どういう訳か日本にはこの考え方がずっと消えずに残ってしまっていて、人が犬を支配して、犬に自分が一番下であるということをわからせよう、ということをいうトレーナーもまだまだいるようです。
そして犬に自分が一番下であるとわからせる為、といって行われる方法は果たして人道的なものでしょうか?体罰ではありませんか?または犬の欲求を全く無視したものではないでしょうか。
犬が好きで彼らに関わる者であればこの部分をよく考えて、体罰ではないもので導く事や犬の欲求を満たすことを目指したいと思いますし、そういう人が増えれば犬の抱える苦悩も減って、問題行動と言われるものも少なくなっていくのではないかなあと思いました。
それからこれは常に自分も顧みなければと思うのですが、トレーニングで習わなくても飼い主の中にそういう支配的なものはないでしょうか。
犬に必要以上に自分のいう事を聞かせたいとか、従わせたいというようなものが自分の中にあると、叱らないことや犬の欲求を満たすということが理解できなかったり、または行動で表せなかったりするかもしれません。
ですので、まず自分の中から支配的なものを追い出すこと。
例えば散歩中に犬が自分より前を歩いていたとします。その時に
「前なんて歩かせて大丈夫かなあ?」
という気持ちになる方はいませんか?
大丈夫かな?って、その気持ちはどこからくるでしょうか。そこに「犬が自分の言う事をきかなくなるのではないか、犬に支配されないだろうか」、なんて気持ちはありませんか?
なんてお話もありました。
また、支配性理論の様な考え方が根底にあると多分、「古典的条件づけ」の”名前を呼んでおやつ第1バージョン(CDSのトレーニングの基礎です)”も
なんで何もしてないのにご褒美をあげるんだ?
ってことになりかねないし、色んな匂いを嗅ぎたいという欲求なども許可できなくて「散歩中は匂い嗅ぎ一切させない」
なんてことになりかねないのではないかなあと思いました。
ドキーッ!
とした方もいたかもしれませんね。^^;
叱らない穏やかな飼い主のもとで犬は安心できると思うので、そんな環境の中でさらに欲を満たしてあげて、満ち足りて安定した犬生を送らせてあげたいですよね。
■犬の成長過程のおはなし
CDSの座学では、必ずと言っていいほど犬の成長過程についてのお話しがあります。
これは、犬の成長の過程で出てくる当たり前の行動やについて知る事で、”見守る”ということが出来る様になる為に必要な情報だからかなと思います。
当たり前のことなんだから大げさに受け取って叱ってみたりいちいち何か反応を返してみたりせず、見守ることが出来るはずです。
チャーリーママさんは座学で犬の成長過程についてお話しする理由をこんな風におっしゃっていました。
「犬の成長は人間にとって嬉しいことばかりではないが、それを罰してしまわないように。
ただ、うなったり噛んだりする時期に、それを止めないのは違います。
例えばしつこく噛んでくるワンコさんだったら(飼い主を試したり、挑戦したいと思う時期があるそうなので、そういう時にはという事だと理解していますが)、動きをギュッ止めて解放、ギュッと止めて解放、を繰り返すなど、
体当たりで教えることが大切です。」
ギュッとされたら止まる・・・という関係づくりには、やっぱり罰を与えない&優しいけれど一本筋の通った態度(止めるところは止める)ということが大切なんですね。
犬ってコロコロと感情が変わる動物なんだそうです。(気分転換が早いな~と感じるのはそういうことなのでしょうか?)
そのコロコロと変わる犬の感情をつかむこと、そして遊びは道具を使わずに遊んでみる、が基礎である、とおっしゃっていました。
道具を使わずに遊ぶことは猫で経験済みですが、ルビーとはあまりないかなあ、、、
なんて一瞬思いましたが、いやいやいつもやってるでしょう!って自分でツッコんでしまいました。
ゴローンとヘソ天になったルビーのお腹をゆっくりなでで
「可愛いね~♪」
だって遊びです。
そのまま前足を触って
「でっかい手だね~(カワイイって意味です。( ̄∇ ̄))」
だって遊びです。
唇をペロってめくって
「ベローン」というのも遊びですよね。
彼女が嫌がっていなければ。
まあ、ルビーの性格上穏やかな遊びですが。^^;
でも道具を使わない遊びって、ポジティブな古典的条件づけの一歩なんだな~と思いました。
一歩というかそのもの、かもしれません。
* * * * * * * *
こんな感じで盛り沢山だった埼玉座学。
動画も見たりしてもっと色々お話を伺ったのですが、全部を記事にするのは無理です。^^;
学んでいる事はマインドマップの様に枝分かれして広がってそして色んなところにリンクしているので、文章にすると大変ですが、言葉だとあっち行ったりこっち行ったりが可能なので、実際にお話しを伺うと
「これが(も)ここにつながるのか!」
ってピカーン!とすることが沢山あります。本当に深い犬の世界・人の世界です。
私達に伝えたいこと、学びとってほしい事を繰り返し繰り返しお話し頂けることに心から感謝しつつ、私も頑張らねば!頑張りたい!という気持ちが沸き起こってくる、そんな座学でした。
チャーリーママさん、遠く埼玉まで足を運んで長時間講義してくださってありがとうございました!
そして会場の申込みから機材係までやって下さったのえママさん、ご一緒した皆様、有意義な時間を本当にありがとうございました!
8月も楽しみにしております!宜しくお願い致します!(^-^)/