KADOMIUMTANK ソフビブログ

ヘミングウェイの詩にこんなのがある。
「人生は素晴らしい 戦う価値がある」
後の方は賛成だ byモーガン・フリーマン

ステゴラー×シャモンガー

2010年04月01日 | 当時物ソフビ


前回に続いて昭和の奇獣シリーズ15.今回紹介したいのは
エイプリルフールに届いた復刻モノ。
復刻堂さんが昨年受注を行っていた「世紀の大怪獣」昭和
オリジナル怪獣ソフビの復刻、4本足の宇宙恐竜2体。



赤いほうがステゴラー、緑のほうがシャモンガーと
呼ばれています。旧ブログのほうでも紹介した本「デスオモチャの逆襲」で
そう命名されてマニアの間で通り名として定着した模様。
当時このソフビを販売していたのは昭和の怪獣ブームの混沌の中で
パチ怪獣・恐竜ソフビを精力的にプロデュースしていた、三浦トーイ。
名作・宇宙怪獣しわやダイヤの生みの親でもあります。

一言でいえば、プリミティブな昭和の造形パワーが
プラス方向に作用して、顔つきもアシッド系のイイ顔をしており
手にすると強力なタイムスリップ感が横溢して脳内のエントロピーが
増大してひとたび時を超えることができます。
同時にボリューム感も評価ポイント。
4足怪獣ということもあるんですが、デカくて手ごたえもある。
30cmくらいか。彼ら用に飾り棚にスペースが必要ですよ。

そして造形。
この時代のソフビ特有の粘土力が発揮されており
しわやダイヤ以上に始原の怪獣ソフビの持つ荒々しい生命力のようなものを
再認識できるアイテムです。昭和の頃は4つ足怪獣を
2足状態で発売したケースも見られましたが
そこには地に足を全てつけているのは地味と思う傾向が
作り手にもあったようです。確かに怪獣ソフビというと2本足ものが
主流というか人気のメインに思いがちなところもありますが、
この2体はそんな固定観念を覆す存在感を全身から漂わせています。



ステゴラー。ユルい笑い顔は、おばあちゃんがマゴに買ってやろうと
「この大きいのがいいかねえ、赤くて目だつしきっとテレビに出てる怪獣
なんじゃろうね~」とかいって手にとられて
レジに運ばれている時に「もうすぐレジ通過だ、ニヒヒ」と
パチ怪獣ソフビとしてのミッション完了間近でせせら笑っているみたい。
その光景を傍で見ていたらひときわこの笑顔は味が出ていたことでしょう。
でも、パチといっても造形自体にある程度独創性があるので、
彼はそう悪びれた態度をとる必要もない気がしますね。

おもしろいと思うのは目の上の眉のようなディティールを背中まで見ていくと
そのままステゴザウルス独特の背びれの一部へと連なっている独特なアレンジです。
リアルな恐竜には程遠いのですが、ステゴサウルスの絵か造形物を見ながら
古代美術みたいなプリミティブな発想を根幹に置き
アレンジしていったら出来たというかなかなかあなどれない造形ではあります。
初めて見たときはアフリカのTIKIみたいな彫刻だな、と思いました。

逆柱いみりさんの漫画で、家族が日曜日に動物園に行ったら
常日頃かわいいと思っている動物も
現物は中世の博物誌に出てくる奇怪な幻獣のような姿を
しているのを知り愕然とするといった内容の短編がありましたが、
案外、現実に居たステゴサウルスも、このステゴラーなる
パチ怪獣ソフビが一番似ていたという意外な事実があるかもしれません。
もっとも人類には永遠に知りえないだけで。
このステゴラーを作った名も知れない原型師氏だけが
自らもそう知らずに、その事実に肉迫していたのかも。





恐竜なんだけど人みたいなゆるんだ笑み。それがステゴラーの
一度見たら忘れられないミリキです。
恐竜ソフビとして見ても珍品ですね。

リアルなステゴサウルスなら剣竜らしく複数のツノが尻尾についているところですけど、
ステゴラーは左右に伸びた2本のみ。
全身のシワディティールといい、この担当原型師氏の変な構成力の妙で
全体がバランスされている。そうだ、足が逆関節なのもこの当時の
足の解釈としては斬新だ。

ステゴサウルスという全体の記号のみそう見えるものの、まったく異質な
ザクザクした彫刻のみでカタマリから全身を切り出したかのような
キャラクター。今風にいえば
「デザイナーズ系恐竜ソフビ」とでもいえる存在かも。
そして全身に入っている、ミシュランのイメージキャラクター、
ビバンダムくんみたいなシワのディティールはパチ怪獣の造形の
常套手段みたいなもの。困ると段々処理でとにかく埋めよう、みたいに入っている
パチソフビが多いですね。前に紹介したポリのパチバラゴン、バゴランも
オリジナルのジャイアントバラゴンには入ってない
(なーんも考えてないっぽい)段々ディティールが腕に入っていました。



そしてシャモンガー。

昭和の頃は恐竜は爬虫類とみなされていたんですが最近の
ジュラシックパークアフターの精度の高い考古学では恐竜は
鳥に近い生体構造・生態の生物であることが判明しており、南村喬之氏や梶田達二氏の
ような画伯のドラマチックな昭和の恐竜図鑑の挿画はすでに
ファンタスティックなオリジナル恐竜なのかもしれません。
でも、それらの恐竜挿画に惹かれるのは多くの人が今も変わらないところですが。

シャモンガーももしかすると原始時代に居たリアルな恐竜そのものだったり
するかもしれません。鳥のような怪獣なんですが、アレンジ的に
羽根を廃し、四足にし、背中にステゴサウルス風の突起を並べたので
ほかの怪獣ソフビに見られない特異性の強い姿をしています。



なんとなくダイナミックプロ系の漫画家がウルトラシリーズのコミカライズをするときに
こんな荒々しい姿の猛禽類みたいな怪獣を勢いで扉絵やイメージイラストに描きそうな。
シャモンガーはそんな昭和ごろの子供向けの巻頭読み物の挿画にでも
出てきそうな濃度の高いビジュアルが満喫できます。

今回の復刻でおもしろいと思ったのは、昭和の発売時に新品のさいは
2匹ともこんな鮮やかなカラーをしていたんだなと思えることですね。
おそらく金やメタリック系の塗料は当時ものでは早期に他の色よりも早く酸化して
周辺の色と交じり合って黒くなってしまったでしょうから、
我々がマニア的な目線でもってしても
これらのプロダクツを初めて見た時点の当時モノの製品カラーは
正確な記憶ではない。



この当時色再現面において、たとえばシャモンガーのわき腹のグリーンとか、
たぶんいろいろ当時の彩色を検証した結果なのだろう、と思いました。
体のいろんな色の発色が、当時の怪獣ソフビを売っていた玩具店の店頭で手に取った
状態に戻って見るなら、こんなだったのかなあと。
これは復刻現品による見る側の記憶補正ということですね。



インターネットを調べてみると、先人の研究で当時の三浦トーイの広告なども出てきます。
(「みんなでつくる資料館」さん)
そこではしわ、ダイヤ、宇宙怪獣3号。このシャモンガーとステゴラーが
並んで燦然とした朝日に照らされているイメージ写真がいかにもたのもしい
雑誌広告が載っています。

広告に添えられたキャッチフレーズがまたイカしている。

「ロングセラー71、バラつきのない安定商品 いつも売行き快調
いよいよ商品構成と販売システム化があなたの企業の繁栄のキメ手!
優れた商品をあなたのパワーで大いに売りまくって…」

なんだかわかったようなわからないようなキャッチコピー炸裂って感じですが
この5体のオリジナル怪獣ソフビが発売時点で三浦トーイの戦略商品として
そこそこ期待もかかっていたことがわかります。

まだオリジナル怪獣というジャンルが、昭和の怪獣ブームの
テンションの中ではテレビに出ている有名な怪獣でなくても
ある程度セールスになるのでは!と踏まえつつ、
メーカーとしてはとにかく鉄は熱いうちに打てというんですか、

造形テイストの違う怪獣ソフビというところから見て、周辺の原型師に「とにかく
売れそうなカッコいい怪獣を夜なべしてでもあげてこい!」と三浦トーイの社長が
近隣の原型師にとハッパかけてそろったのがこの精鋭5体なのでしょう。
ゆえにタッチも異なり、しわとダイヤはタッチで見て同じ原型師氏カナ?
そして宇宙怪獣3号もシャモンガーや、ステゴラーとは造形テイストが
あきらかに違う。シャモンガーとステゴラーも同一の人物による
造形かはわからないですね。ただ「2匹は4足にしよう」くらいの
指示はあったのかもしれないな…。



この世を華とするために一役買うのは酒だけでも満開の桜だけでもあらず。
昭和の混沌の中に生まれた、まったりとした時代の空気を刻印された
出自不明なパチ怪獣ソフビたちも、40年近い時を経て見る側の新たな価値付与を経て
当時以上のミリキを放つようになりました。そして現代のソフビ技術で
蘇った彼らを手にした時、怪獣が昨今失っているのかもしれない始原のパワー、
濃密なパッション、ソフビノチカラとでも呼べるものをきっと強く感じ取れるはずです。






最新の画像もっと見る

12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (police)
2010-04-01 21:21:10
初めまして。当時物を何体か持っておる者ですが
2体とも全体のスプレーが足りないですね。…残念。
特に当時物ステゴラー?はブラック以上に全体的にシルバーが吹き付けられている事で
恐竜ではない「宇宙怪獣」的なニュアンスが出ているのですが…。
これだと「パチポリ恐竜」的な軽さのみが目立っててしまってますね。
背びれあたりは特に残念な結果に見えます…ozn
返信する
Unknown (タコペッティ)
2010-04-01 21:44:59
>policeさま

こんばんわ、はじめまして。
自分の撮影した
ライティングの加減で反射がそう
見えているせいもあるんですが
ステゴラーは銀は吹いてないです。
この現物のサイドは黒というか
コバルトのみでしたね。
エアブラシのスプレー圧の加減で
だいぶ違ってくる部分もあるように
思います。そこは当時とはエアブラシの精度も
違う部分も関係しているのかもしれない。

当時モノは大量生産による
コンディションから個々のロットに
塗装状態の開きもあると聞きます。
いわゆるパートのオバチャンスプレーが
かもし出したスプレーコンディションの
開きというヤツでしょうか。

確かに自分もシャモンガーはもっと
サイドのスプレーが濃いアイテムも
見たことがあるように思うので
policeさんが複数のアイテムを見ての
意見として大目のものが多かったという
ところなのでしょうか。
何しろ減時劣化もあるので正確な
ペイントコンディションをどこに置くかという
のもなかなか難しいような気がします。

個人的感想をいうとご指摘のように
シャモンガーの背びれはもう少し
濃い色合い&スプレー強めなほうが
好みだったかな。
中間をとってスプレーワークをする
というのは難しいところでしょうね。
でもさっそく当時物所有者さんとして
参考になるコメントを
ありがとうございます!
返信する
はじめまして (毒毒)
2010-04-03 10:23:26
はじめまして。
いつも楽しく拝見しております。当方、まだまだ初心者なのでとても勉強になります。
宇宙恐竜手にしました。当時物は見たことが無いのですが、物凄いカオスっぷりを感じます。私みたいな初心者には、当時物でも復刻でもあまり関係ありません。ただ、復刻されなければ存在すら知らなかった訳ですから、復刻堂様には感謝です。
返信する
Unknown (タコペッティ)
2010-04-03 13:54:17
>毒毒様

こんにちわ、はじめまして。
当時物のオリジナル怪獣ソフビは
円谷や東宝のようなマーケティングの
しっかりした分野の製品と比較すると一見
その時代なりのブームに便乗した拙速な
作りのように思うものもあるですが
よく観察してみると奥が深い、知的好奇心を
くすぐる鉱脈のようなものが多いです
よね。このシャモンガーとステゴラーも
昭和当時の愛嬌やおおらかさに加えて
斬新な造形要素を兼ね備えたソフビであると
思います。この頃のソフビは
ご指摘のカオスっていう表現が
すべてを一番言い当てているのかも
しれません。

これらのアイテムは
当時から10年くらいの間はあまり人気もなく
版権の怪獣ソフビに比べるとマニアも限られてきたのですけど現在では
プレミアムプライスになっている。それと当時の成型技術はお世辞にも
いいとはいえないもので、足のカドの部分や
尻尾のRのかかっている箇所等は
薄い煎餅みたいなぺらぺらした
脆弱な箇所もあったりと、
いくらPVCとはいえどここから先、
さらなる長期の保存上ではどうしても
物質的不安感がつきまとい、
そういう製品があったという事実を引き継ぐ
には当時のディティール再現は同様に、
かつ現行の成型技術で構造等のみ補完した
バックアップ品の存在が
今後どうしても不可欠になってくると
思います。新しく興味を持って
ソフビ収集をされている人も
出てくるとなればそこそこの価格で
受注販売により容易に手に取れるという意味でも好機ではあると思います。

しかし面白いソフビがあったもので
当時の原型師さんのセンスは短時間で
こういうアイテムを仕上げ、作風等
意識しないものの非常に偶発性、
職人的なカンも適度に働きかけた
自然発生的なものであり、マーケティングが
ある程度考慮されて生み出される
現行のジャンル思考ではなかなか生み出し
えない。その辺も楽しみたい要素であると
思います。
返信する
Unknown (メガたぬき)
2010-04-03 21:41:42
どうもこんばんわです。
パチならではの
アクの強い造型が良いですね~。
パチ怪獣では、頭部に
鳥類のモチーフをよく持ってくる
イメージがあります。
獰猛な鳥の顔は怪獣のデザイン
として様になるということが
あるのかもしれませんね。
見方としては間違ってるかも
しれないのですが、
この二体には、ピープロ時代の
高山造型的な雰囲気があるように
自分は思います。
巨大な生物が持っている
微量の無邪気さみたいなものですね。
返信する
Unknown (タコペッティ)
2010-04-03 22:22:36
>メガたぬさん

こんばんわ。
鳥のクチバシとか鋭い目を取り入れると
闘争的な感じがしやすいからかも。

全然関係ないんですが小学校の時に
自分の県の小学生が書いた文集があるんですが
その中に「友達の家に泊まりに行って
怪獣ソフビで友達と遊んだ」
といった内容の入賞作があり、昭和の頃の
子供の遊びが活写されていていい
文章なんですが(夜はカレーを食べながら
ウルトラマンタロウを見て主題歌を
友達といっしょに歌った、とまで書いてある)その中に「鳥のような怪獣のソフビを
怪獣おもちゃ箱から選んで借りて遊んだ」とか
書いてあるんですよ。その鳥のような怪獣って
なんなんだろうな~と今も気になって
しょうがないんです。まあヒドラとかかな。

でも子供がそのソフビと距離感を
漂わせているのでマルサンオリジナル系の
ような気もしますね(笑)。とにもかくにも
鳥のような怪獣って子供の選択肢というか
食指に引っかかっる存在なんですよ、きっと。

>巨大な生物が持っている
微量の情感
>ピープロ

なるほど。この2匹は
ピープロの「怪獣王子」に出てくる
架空の恐竜に居そうですよね。
シャモンガーみたいな
ワシ竜なんてのが居ました。テレビでは
没になったのだけど。あの番組の
テラノドンなんてサングラスして
毛皮着てるみたいな風体でヨーロッパの
演劇に出てくるカラスの悪魔か何か
みたいですものね。あのラインのきわめて
作家性の強い恐竜たちも
ソフビになる機会があったらいいんです
けどね。もちろん版権品として。

人の顔みたいな表情の恐竜というと
確かに高山良策氏の
手による怪獣キグルミみたいですよね。
高山さんといえば森羅万象の情感を捉えて
怪獣の造形にも取り入れていた
ような人ですし。このオリジナル恐竜も
テレビには出てこないのですけど
いわば昭和の人々の
イマジネーションあふれる脳裏に生息していた
恐竜って感じでしょうか。
返信する
Unknown (バクラー?)
2010-04-03 23:56:10
こんばんは
今回の復刻は2体とも肉厚成型なのですか?
シャモンガーはソフビ材質事態が安っポイパチに近い材質と記憶してるのですが・・・・
厚手のソフビで復刻されたような雰囲気が画像から伝わってくるので気になりました
もしそうなら、立派に厚化粧されたシャモも良いモノだなぁ~と思ったのです

僕は今回はシャモだけ欲しかったのですが
2体はキツイなぁと思い諦めたのです→ケチですね(笑
ところで
この手のソフビを見るたびに感じるのは・・・
今のオリジナル系ソフビは「勢い」を感じる事が出来る造型がすくないですね。当然、マニア向けソフビ市場ですから練られた物が多いのですが、これだけ成熟したシーンにもなったのですから今こそ!ここらで一発!「こんなんなっちゃいましたw」みたいなモノが見てみたいですね。





返信する
Unknown (マンガ)
2010-04-04 00:03:51
背中の剣が丸いのが、紙粘土の造形しやすさ
なりなんだろうなぁ。
鳥恐竜は歯の部分を白くぬると、
実際にいたかもしれない恐竜に見えそう。
銀色のロボ恐竜でもよかったかも。
でもメカゴジラよりは早いので、
かえってパチっぽくないかな?

あ、そだ。ソフビに限らず
当時品のマスプロのテキトウ塗り見てると、
色数抑えて本当にテキトウにぬってるけど
造形してた連中は、実際は当時美大とか
出てた連中だろうから色だって、
本当はこうしたいって欲求があったと
思うんだ。
それを「このゆるくダレた感じが、
今は出せなくてすばらしい」とか言われると、本人的には複雑な気分かも。

本当は、地獄塗りと岡本太郎(とピカソ)と
博多人形の中間みたいな彩色を
想像してたんじゃないかなぁなどと
勝手に想像する。あるいはチョコエッグとか。

最近のアニマルソフビみたいな地味色で
塗ったら造形家も浮かばれるんじゃないの。
でもそれだと当時カラーで欲しい側は
買わされてもタマラないか。
返信する
Unknown (タコペッティ)
2010-04-04 00:18:10
>バクラー?さま

こんばんわ。
そう、厚肉成型なんですよ。
肉厚成型で現行の怪獣ソフビの
製造技術にリファインしてありますね。
当時のは確かペコペコ気味だったと
記憶しているんので、やはりマニアの
長期保存を考えてそこは修正している気配
です。

>勢い
>こんなんなっちゃった
ああー、どうしてもマニアの市場範囲に
なっていくと当初は
マスのオモチャ市場の現行品にない
とっぴなアイテムも出てきているんですが
◎◎風、とか作風や表現の枠についての
認識がお客にも作り手にも出来てくると
業界内での自家中毒的開発みたいな状況に
いつしか拘泥しがちになっていくという
部分は否めないですね。特にもう5年
以上もこのインディーズソフビの市場自体が
継続していると、おおまかなスタイルが
できていますよものね。ここらで
何か突然変異というか発狂というか
我慢できなくて人前で奇行に走ったら
それが芸風というか作風というか
認められるような瞬間が出てきても
おかしくないという気はしますね。

なんだかこの分野をあまり知らない人が
たまたまソフビという材質で市場の
通説もトレンドも知らないで
パッションのみで暴走し
何か変なモノができてしまった
みたいなことがあっても不思議では
ないようには思います。
返信する
Unknown (タコペッティ)
2010-04-04 00:36:06
>マンガさん

>ロボ恐竜
シャモンガーはたしかに銀に塗ると
ロボというか金属系の怪獣に見えるかも。
リアル版・メカNOVAうさぎ(笑)。

当時のソフビ粘土はほんとに
紙粘土とか使ってたでしょうね。
使い勝手のいいスカルピーとか
なかったでしょうから。この作風は確かに
そういう当時多用されていた
粘土の質も反映してかもし出されて
いるように思いますね。

東映アニメーションとか美大出の人が
芸術家になれなかったのでアニメの
背景とか描いてたらしいですね。
だからシュールなバックとか多かった。
このような怪獣ソフビの造形師でも
もしかしたらそんなケースもまま
あるのかも。でもよく言われる話ですが
チャチャッと仕上げて夕方には赤提灯くぐりに
さっさと行っちゃうような職人系の
人がメイン就業者であったようにも
思えるのですが。

たしかに日本人形的な造形センスの
人がソフビの原型を作っていたケースとかも
あるかも。コケシとか日本風民芸品の
ような怪獣ソフビとかは普段企業系の貯金箱を
作ってたような人の作だったかもしれないし、
ダイオウグソクムシの記事に載せた
製作者・メーカー不詳の
どうぶつソフビとかは純和風玩具の
原型師の人とかによる作ではなかったかと
自分的ににらんでいます。

シャモンガーとか「恐竜キング」の今風の
CGゲーム場面に出てくるようなカラーで
塗ったらリアルな生物みたいな
佇まいになるんでしょうね。でも
このマニア系市場のお客たちはたとえそちらの
方が手間がかかってて製品らしくても
おそらくは納得しない(笑い)。
返信する

コメントを投稿