先日、こんな本読みました。
この作品は、2009年の「このミステリーがすごい(海外編)」の1位のうたい文句で、本屋に売られていたのを購入しました。
これは、ソビエト連邦時代の1978年から1990年にかけて起こった、アンドレイ・チカチーロ事件をモデルにしたサスペンス。
アンドレイ・チカチーロ事件とは、ロシアの広い範囲で52人もの少年や少女、女性をレイプし殺害した事件。
昔、ロシアでそういった事件があったという話は何となくしってはいましたが、買うときにはそういう意識はなく、読んでいるうちにソ連時代に、おもに子供を狙ったとんでもない数の連続殺人事件をモチーフにしているのかな?と思う程度でした。
ただ、時代設定をスターリンが亡くなった1950年代に変えた事で、全体主義、密告奨励真っ盛りのソ連時代の主人公を取り巻く社会背景の恐怖を克明に描き上げ、この猟奇的事件とリンクさせることで、ホラーサスペンス張りの恐怖感を、読む物の心にストレートに打ち込んできます。
サスペンス自体のクオリティーは、まあ普通のように思いますが、ソ連時代の恐怖政治の恐ろしさ、社会構造の滑稽さを垣間見るという点では、一読に値するように思います。
そして、ソ連という大国がどうしてあのように脆く、一瞬にして崩れ去ったのか?旧東側諸国が次々と崩壊していったのか?等の、昔からなんとなく疑問に思っていたことが、ちょっとばかりスッキリした気分になりました。
この時代、この国に生まれて良かったとつくづく思います。
この作品は、2009年の「このミステリーがすごい(海外編)」の1位のうたい文句で、本屋に売られていたのを購入しました。
これは、ソビエト連邦時代の1978年から1990年にかけて起こった、アンドレイ・チカチーロ事件をモデルにしたサスペンス。
アンドレイ・チカチーロ事件とは、ロシアの広い範囲で52人もの少年や少女、女性をレイプし殺害した事件。
昔、ロシアでそういった事件があったという話は何となくしってはいましたが、買うときにはそういう意識はなく、読んでいるうちにソ連時代に、おもに子供を狙ったとんでもない数の連続殺人事件をモチーフにしているのかな?と思う程度でした。
ただ、時代設定をスターリンが亡くなった1950年代に変えた事で、全体主義、密告奨励真っ盛りのソ連時代の主人公を取り巻く社会背景の恐怖を克明に描き上げ、この猟奇的事件とリンクさせることで、ホラーサスペンス張りの恐怖感を、読む物の心にストレートに打ち込んできます。
サスペンス自体のクオリティーは、まあ普通のように思いますが、ソ連時代の恐怖政治の恐ろしさ、社会構造の滑稽さを垣間見るという点では、一読に値するように思います。
そして、ソ連という大国がどうしてあのように脆く、一瞬にして崩れ去ったのか?旧東側諸国が次々と崩壊していったのか?等の、昔からなんとなく疑問に思っていたことが、ちょっとばかりスッキリした気分になりました。
この時代、この国に生まれて良かったとつくづく思います。