ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

晩年の波多野精一先生

2008-12-17 17:09:28 | ときのまにまに
波多野精一先生は京大を退職後、東京の荻窪で住んで居られたが、戦争が激しくなり、昭和20年(1945年)3月、岩手県の千厩に疎開された。千厩は息子勇二郎の妻の母親が住んでいるところであった。波多野先生は転居の際に、『ルター訳聖書』、プラトンの『ノモス』、ダンテの『神曲』(小型ドイツ語版)の三冊だけを携行されたという。千厩では、これら3冊だけを熟読し、後は散歩だけという質素な生活であったという。当時の生活について、波多野先生自身が安倍能成氏宛の手紙で以下のように書いている。 . . . 本文を読む