昨日紹介した『物語「京都学派」』(竹田篤司、中公叢書)の中に、こんな文章を見つけた(245頁)。
田辺元先生の晩年の頃の手紙である。
<パウロやヨハネの神学に近ごろ没頭して居りますが、紀元前後の世の中の有様は今日に酷似して居り、新宗教が世の中を新たにしたのもさこそと存じます。ただ、今日は、イエスを始め使徒達の、業に比すべき魂の糧が、新たに与えらるることなく、ただ祖述解釈の外に我々の為し得ることが無い末流の時代である事が、真に悲しむべき次第なのありませうか>(12月8日)。 . . . 本文を読む