毎月11日は「鉄写同好会」の日。
詳しくは発起人てくっぺさんのブログ「高橋さんの写真記念館」をご覧ください。
金沢の雪はいったん峠を越えて、昨日は午後から雨。
85センチあった積雪はかなり目減りしたものの、
依然として、幹線道路は除雪された雪で車幅が狭まって渋滞をまねいているし、
いったんわき道に入ると除雪の山があちこち高く積まれ、車はもちろん歩行もままならない。
いずれにしても平常に戻るにはまだ時間がかかりそうだ。
そして昨夜のこと。
こんなときではあるが、どうしても外せない所用があって市街へ 。
ここは香林坊交差点。
金沢のメインストリートとあって、道路の除雪は完ぺきで円滑な交通が確保されているようだ。
余裕をもって出かけたので、すこしこの辺りをぶらぶらした後、
金沢では老舗の本屋へ入り、時間を潰すことにした。
市街へ出るたびに立ちよる店で、
どこにどんなカテゴリの本があるかだいたいは把握しているのだが、
ふと、見慣れない一画で足が止まった。
レジ横のいわば死角ともいえる場所で、
そこには金沢の古い写真を絵葉書にしたものが20種類ほど置いてあった。
金沢城や兼六園、繁華街など誰もが知っている場所が
モノクロや色褪せたカラーの風景として収まっていて、
それぞれ興味深いものだったが、中でもつい今しがた歩いてきた香林坊の風景に釘づけとなった。
絵葉書資料館 所蔵
2台の市電が合流しようとするあたりが香林坊交差点。
金沢の市電については、以前、当同好会で投降した記事 「晩秋 都電が走る風景」で触れた。
触れた、といっても市電が廃止されたのが昭和42年のことだから、
昭和30年代、子供の頃のほんのわずかな記憶のことを書いたに過ぎない。
一方でこの写真、表示される横書き文字が右から始まっていることから、明らかに戦前の風景である。
したがって、自分の記憶の中にある香林坊や市電の車両はこの写真の風景と様子は違うのだが、
金沢の今昔として眺めるなら、市電が走る懐かしい風景と思えるのである。
さて、外せない所用とは卒業した大学のOB役員会のこと。
参加者の年代は40代後半から80代半ばまで、
この写真も含め買い求めた絵葉書を披露したところ大盛り上がり。
金沢の今昔が思わぬ酒の肴となった次第だ。
なんとなくの選曲はライ・クーダー。
Across the border line Ry Cooder
しみじみとした歌声、伸びやかなスライド・ギターが
この夜の気分にハマった。
**絵葉書の掲載について
絵葉書の掲載について発売元の「絵葉書資料館」様(神戸市)に問い合わせたところ、
個人のブログの場合、出所を明記することでご許可をいただきました。
ご厚意に感謝申し上げます。
そのお礼と言ってはなんですが、「絵葉書資料館」様のホームページアドレスを掲載させていただきました。
絵葉書資料館 http://www.ehagaki.org/
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