折にふれて

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おわら風の盆

2017-09-03 | 若狭 越前 越中

富山市八尾町。

養蚕と農業を生業としてきた山あいの静かな町だが、

この地に、9月1日からの3日間、全国から20万人を超える人がやってくる。

立春から二百十日、この頃に吹く激しい風を静めるためにいつしか始まったという「おわら風の盆 」。

 

哀愁をおびた胡弓と三味線の音色、それに合わせて歌われる恋の歌、おわら節。

そのおわら節にのせて三日三晩踊り明かす。

そんな地域の祭りが広く知られることとなり、今では全国各地からどっと人が押し寄せ、

熱烈なリピーターも多いという。

踊り手たちは二十五歳以下の未婚の男女。

男女それぞれ踊りが異なり、いずれも四季の生活を所作で表現している。

その踊り、男性はあくまでも強くたくましく、女性は優雅でしなやかなのだが、

全体としての調和がとれていて、まるでひとつのドラマを見ているようだ。

この祭りに通い始めてすでに10年は経っていると思う。

山が近く、三本の川に囲まれている地形のせいか、

必ずと言っていいほどにわか雨が降り、

年によっては雷雨で踊りが中断されたこともあった。

ところが、今年に限っては終始快晴。

ここちよい秋風を感じながら、祭りを楽しむことができたのだが、

それも、きっとこの子たちのおかげ。

踊りに込めた強い願いが空にも通じたものと感謝した次第だ。

 

 

 

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