東十条探偵団2

明日は何を撮りに行こうかな?

今日のネタは、タネ

2019-11-13 | 風景
  花の数よりそのあとにできるタネの数が多いような
  そんな季節になってきました。
  いろいろな形や色、大きいの小さいの
  いま見られるタネを集めてみました。


  

     ムムっ、これは!
     冗談ですよ、たまたまこんな姿にぶつかったので撮ってみただけです。
     でもちょっと怖そう。




  

     ヒオウギ(檜扇)のタネです。
     花が萎むと右のようになって完熟すると飛び出します。
     ぬばたま(射干玉、夜干玉) と呼ばれ万葉の頃には盛んに和歌に歌われました、
     黒とか夜にかかる枕詞ですね。

      ぬばたまの 黒髪変り白けても 痛き恋には逢ふ時ありけり     沙弥満誓(さみまんせい)

     居明かして 君をば待たむぬばたまの 我が黒髪に霜は降るとも     磐姫皇后(いはのひめのおほきさき)

     あかねさす 日は照らせれどぬばたまの 夜渡る月の隠らく惜しも     柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)




  

     行くたびに撮っていたんだけど団体さんはきれいに撮れなかった、
     草むらの中なので仕方ないかもね。

     何年か前まではサネカズラ(実葛)が真っ赤な実をつけていたけど
     最近見られなくなってしまった。
     真っ赤と真っ黒で対比がよかったんだけどね、
     このサネカズラも万葉集などによく登場します。




  

     真っ赤な実はピラカンサ、
     ピラカンサスともいうけどこれは近縁種を含めて、末尾に"s"をつけて複数形でピラカンサスと
     呼ぶようです、単数ではピラカンサが正しいようで、、、。




  

     そしてナンテン(南天)。
     漢名の「南天燭」を略して「南天」、
     「なんてん」は「南天」を音読みしたものです。
     実を乾燥させたものには咳止めの効果があるようで、
     この名をつけたのど飴がありますね。




  

     マユミ(真弓)。
     私が行く時間はいつも日陰になっていてきれいな赤色が出ない、
     このあと実が割れて赤いタネが顔を出すけどこれがホントにきれいなんだけどなぁ。

     天の原ふりさけ見れば 白真弓
       張りてかけたり夜道はよけむ    万葉集

     歌意:空を振り仰ぐと白真弓を張った様に三日月がかっている。




  

     秋といえば、紫と言えば、ムラサキシキブ(紫式部)。
     ネーミングと相まって秋の代表的な植物です。




  

     黄葉した葉っぱもいいね。




  

     バックに何を持ってきても映える、
     秋、美しい紫色の実はひときわ鮮やかで目立ちます。
     江戸時代の植木屋が、「源氏物語」の紫式部になぞらえてこの名をつけたと言われていますが。

     めぐり逢ひて 見しやそれともわかぬ間に
          雲がくれにし 夜半(よは)の月かな
                         紫式部 (新古今集)

     「幼友達と久しぶりに逢ったが、ほんのわずかの
     時間しかとれず、月と競うように帰ったので詠んだ。」・・・と本人談!。
     再会した幼友達とつもる話もできずに
     帰られてしまった寂しさを詠んだ歌だそうです。

     秋はいいですね、いろいろなロマンがある。

          data: EOS70D/EF70-200 1:2.8。 撮影 11月6日 向島百花園
          
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする