古都探索日記

奈良や京都の散策日記

シューベルトの宗教音楽 3

2023-09-08 09:19:10 | 音楽
 9月6日、朝日カルチャーセンターにて受講。講師は吉田文先生。講義内容を要約。

 今回のテーマはドイツ・ミサ曲。ドイツ語によるカトリックミサ。背景は当時の神聖ローマ帝国皇帝ヨーゼフ2世のヨーゼフ主義によるカトリック教会の改革である。盲目的に進行するのではなく、理性、自由、平等などの理念を重要視する。ラテン語主体のミサを一般会衆が理解できるようにドイツ語主体に変革した。

 初期のドイツ語によるミサ曲としてコールブレンナーとハウナーによる讃美歌集「聖なる歌」(1777)がある。さらにハウナーの旋律をミヒャエル・ハイドンがドイツミサを作曲した。

 シューベルトはハイドンのミサ曲をモデルにしてドイツ・ミサ曲D872(1826)を作曲した。テキストはJ.P.ノイマンによる。画像左がD872を構成する表題と大意。グロリア、クレド、サンクトゥス、アニュス・デイなどカトリックの通常文の言葉も使われている。

 視聴したのはD872のほか詩篇D706他。どれも優しい穏やかな旋律で親しみやすいが軽さは否めない。私がミサ曲の最高作としているバッハのロ短調ミサ(BWV232)の対極にあると感じられた。

 ありがとうございました。
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