古都探索日記

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メンデルスゾーンの宗教音楽 Ⅰ

2024-02-09 12:56:16 | 音楽
 2月7日、朝日カルチャーセンターにて受講。講師は吉田文先生。

 フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ(1809-1847)がバッハのマタイ受難曲を復活させたことは有名であるが、今回はそれがテーマ。講義内容内容を要約。

 1829年3月、ベルリンで第一回が催され、1841年4月4日ライプツィヒの聖トマス教会までドイツの各地で計7か所で演じられた。1835年秋フェリックスはライプツィヒ・ゲヴァンドハウス管弦楽団の音楽監督に就任している。

 メンデルスゾーンにバッハの影響を与えた人物として、血のつながった3人の女性があげられる。まず母親のレア、子供達に音楽の新しい演奏に尽力。つぎにフェリックスの祖母のベラ・ソロモン、バッハの弟子のキルンベルガーの弟子。優れたピアニストでありバッハ愛好家。3人目は大叔母のサラ・レヴィ、ベラ・ソロモンの妹、バッハの長男フリーデマンにチェンバロを師事また次男エマヌエルを支援した。教師はサラが推薦したカール・フリードリッヒ・ツェルター(1758-1832)、バッハとヘンデルを重要視していた。フェリックスは幼少期からバッハに親しんでいたと思われる。

 1829年4月17日のベルリンでの第一回目の復活演奏について:1824年に祖母からマタイ受難曲(1736年の後期稿)のスコアを贈られたフェリックスは研究して、アリア等を省略、内容を聖書の記述に集中した形にまとめる。指揮はツェルター。

 1841年4月4日のライプツィヒでの演奏について:ベルリン版の形をおよそ保ちながら、いくつか変更を加えた。通奏低音は2台のチェロと1台のコントラバス。オルガンの導入。当時、バッハ時代の古楽器は消失しているのでオーボエ・ダモーレ、コルノ・ダカッチャ等はクラリネットやバセットホルンで代用。 

 最後にメンデルスゾーン版とオリジナル版(古楽器)の演奏を数曲(第一曲の合唱、終曲など)を聴き較べたが、思いのほか違和感は感じられなかった。

 普通ではなかなか取得できない貴重な知識を得ることができました。ありがとうございました。
 
 
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