古都探索日記

奈良や京都の散策日記

シューマン愛の歌~最愛の妻クララ~

2012-02-25 09:00:12 | 音楽
 2月24日、友人に誘われて鯱城学園ホールにこの講座を聴きに行く。画像をクリックしてください。講師は名古屋在住のテノール歌手の井原義則さん。奥様の妙子さん、ピアニストの福永真弓さんが共演。井原義則さんは息子の恩師であり、この講座を受けるきっかけになった。ロマン派の音楽はセンチメンタルすぎて私の好みではなくほとんど聴いたことがない。「たまにはいいかな」と思ったのもきっかけの一つ。

 ローベルト・シューマンの生涯を実演を交えて講義するユニークな内容。まずシューマンの作品全体とその数の説明から始まる。生い立ち、ハイデルベルグでの青春時代、ピアノの教師フリードリヒ・ヴィークとその娘(後の妻)クララ、メンデルスゾーンとの親交、ブラームスとの出会いなどが年代を追ってかなり詳細な説明が歌曲(9曲)をはさんでなされた。ピアニストを断念せざるをえない指の怪我、結婚を許さない義父との不条理な関係、続く親兄弟の不幸な死、天才ピアニストとしてのクララの名声と収入への嫉妬などによりその繊細さ故に精神を病み自殺未遂からそのまま精神病院で亡くなったシューマンの辛い人生を知ることができた。井原先生、大変楽しい御講演ありがとうございました。

 どうしてもバッハの話になってしまうが比較するとバッハの偉大さが際立ってしまう。はるかに多い作品を残しながらも二度の結婚、市参事会との対立抗争、20人の子宝に恵まれながら半数は生まれてまもなく死亡という不幸を乗り越え、精神を病むことなく死ぬ間際まで創作を続けて「フーガの技法」と「ロ短調ミサ」の大作を残したバッハはスーパーマンに違いない。ある声楽家が「そびえ立っている」と表現したのも頷ける。
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