私はバッハ作品に登場するシチリアーノが好きである。哀愁を帯びたゆっくりとした三拍子のテンポに心が和むからである。最もポピュラーな作品はフルートとチェンバロのためのソナタ変ホ長調(BWV1031)の第2曲であるがバッハは様々にこの舞曲を使っている。教会カンタータでは10曲あまりに使われている。有名な169番のアルトのアリアはのちにチェンバロ協奏曲第2番に転用されている。ほかにもヴァイオリンとチェンバロのソナタハ短調(BWV1017)の第1曲はマタイ受難曲の見せ場のアルトアリア"Erbarme dich"に転用され、さらに最晩年の音楽の捧げもの(BWV1079)のトリオソナタに再々利用されている。バッハもこの舞曲が好きだったことが伺える。
画像はフりードリヒ大王のフラウトトラヴェルソとそのケース
音楽の捧げもののトリオソナタを聴く。左をクリックしてください。
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