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古都探索日記

奈良や京都の散策日記

クリスマスオラトリオ 私の好きなもの№16

2012-12-27 20:06:05 | My favorite things 私の好きなもの
 クラシック音楽のなかではバッハのクリスマスオラトリオ(BWV248)が私の一番好きなクリスマス音楽である。1734年の12月25日から1月6日(顕現節)まで6回に分けて演奏されたカンタータの集合体といえる。原曲は世俗カンタータのBWV213,214である。商業主義にリードされる日本の年末はイヴを過ぎるとクリスマスツリーは即片付けられて正月商戦に突入するが、本場では顕現節まではクリスマスの内に入るらしい。私はこの時期にあわせてこの曲を聴くのを行事にしている。クリスマス用のクラシック音楽ではヘンデルのメサイアが最も有名かつ演奏される機会が多いがこの曲のほうが遥かに魅力に富んでいると私は思う。その中から2曲を紹介。下の各々をクリックしてください。

 第1曲の合唱 ティンパニーの歓喜あふれる演奏から始まります。
第19曲のアルト・アリア 聖母マリアが幼子イエスに乳を授ける場面。バッハの子守唄。第18曲から始まります。

 画像は初演されたライプツィヒの聖トマス教会。
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昔のDJ その三 ボビー・トゥループ 私の好きなもの№15

2012-11-02 11:14:18 | My favorite things 私の好きなもの
 "They spell it j,a,double z. They call it Jazz. And it sounds like this" のナレーションに続いてブン、ブンとベースがリズムを刻みながら米軍の極東放送(FEN)の「ジャズとは何か」は始まった。DJはボビー・トゥループ(Bobby Troup)。作曲家、ピアニスト、ベース奏者、ヴォーカリストと何役もこなしハスキーヴォイスの美人歌手ジュリー・ロンドンの夫君でもある。画像は1964年の東京でのジュリーロンドン・ショーで自作の"Route66"を演奏する彼。

 ルート66を聴く。左をクリックしてください。

 この番組はアメリカ人のための放送なので聴き取るのも難しかったが「アレンジとは何か?」など実技を伴なって解説するユニークかつ興味深いDJだった。その一で紹介したジョニー・ソマーズも客演したことがある。

 当時、親からもらう小遣いはほとんどラグビーの練習後の外食費に当てられ高級なオーディオセットなどとても買えなかった。勉強の合間に小さなトランジスタラジオにかじりつくようにして貪欲に知識を吸収していた。今よりずっと貧しかったが感性の鋭さと好奇心の旺盛さははるかに勝っていた。あの頃の自分に戻れるものなら戻りたい。
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昔のDJ その二 大村麻梨子 私の好きなもの№15 

2012-10-31 14:24:33 | My favorite things 私の好きなもの
 二番目は大村麻梨子さん。TBSラジオのパックインミュージックという番組だったと思う。三十代の大人の女性の魅力を感じさせ、何よりも抜群に選曲のセンスが良かった。またユーモアに満ちたトークが楽しかった。赤頭巾ちゃんとは従兄の関係にある赤フンドシちゃんと名乗る投稿者などが現れたのも覚えている。大人の女性の魅力ナンバーワンのペギー・リーをよく聴かせてくれた。その中の他の番組では聞いたことが無い2曲を紹介。下の各々をクリックしてください。

 Pass Me By を聴く。  元気よくマーチに乗って始まり後半にアフタービートでスウィングする。ジャズとは何かを教えてくれる。

 My Sin を聴く。  悲しい失恋の歌。仏ブランドのランバンに同名の香水がある。

 画像はCDとして復刻したこの曲のアルバム In the name of love のジャケット。
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昔のDJ  その一 大橋巨泉 私の好きなもの№15

2012-10-29 09:55:38 | My favorite things 私の好きなもの
 高三から大学生時代に私にジャズを教えてくれた昔のDJを三人紹介。トップは大橋巨泉。TBSラジオに巨泉プラスワンというレギュラー番組があり毎回ジャズミュージシャンを一人ずつ紹介していた。まだ知識の乏しかった私には大変参考になった。巨泉さんもTV番組の時とはうって変わり「私の本業はここにあり」と言わんばかりにまじめな真摯な態度でうんちくを傾けていた。

 その番組で紹介された女性歌手にジョニー・ソマーズ(Joanie Sommers)がいる。画像をクリックしてください。ブラジルのギタリスト「ローリンド・アルメイダ」と共演したアルバム Softly,The Brazilian Sound のジャケット。彼女はポピュラー歌手としても有名であるが大した実力の持ち主でありジャズ・ナンバーの録音も多い。このアルバムから二曲を紹介。下の各々をクリックしてください。

 Dear Heart このアルバムの代表作といえるもので他の番組でもよく放送された。

 That's All 私 が一番と思う曲。こんな風にThat's allと囁かれたらトロケけしまう。

 彼女のポツプスの代表作 One Boy も紹介。
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 「丘の上に住む人々」 The folks who live on the hill 私の好きなもの №14

2012-03-04 20:15:38 | My favorite things 私の好きなもの
私は今年満65歳を迎える。思えばバッハが天に召された齢である。バッハとは較べようがないが我が人生を振り返って見ると何にも無い。出世、栄達、肩書き、栄誉、功績、一切合財無い。出世欲などみじんも無く人と競争することが苦手な私の当然の帰結と思う。見事なばかりの空白に「神よ、憐れみたまえ」と天を仰いでしまう。

 そんな私を慰めてくれる歌がある。古いミュージカルナンバー「丘の上に住む人々 The folks who live on the hill ジェローム・カーン曲、オスカー・ハマースタインⅡ詞 たくましき男より」である。ささやかでも末永い夫婦の幸せを願う歌詞はラブソングではないが胸に深くしみる。特にヴァースがよい。

 画像は私が持っている2枚のCD。左キリ・テ・カナワ 右シルヴィア・マクネァ。ここではメル・トーメがヴァースから演じているものの紹介。

 メル・トーメを聴く。左をクリックしてください。

 夫婦の幸せといえば、小栗康平監督の処女作で30年も前の名画「泥の河」の田村高廣と藤田弓子の名演が思い浮かぶ。大阪の運河沿いに小さな食堂を営み一人息子を大切に育てても多くを求めず、身の丈に合った小さい幸福に満ち足りて心豊かに生きてゆく。この映画をみた時、私達の理想の姿の様に思え、かくありたいと願った。運河沿いに住ながらも彼らこそ「丘の上に住む人々」なのである。
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