もう一つの世界!

せめて週末くらいは スマホを離れて
もう一つの世界を歩いてみませんか?
新しい世界に会えますよ!
・・・・・

嵯峨野・常寂光寺・池面

2005年11月26日 | 
ああ・・・ 
日本の どこかで、こんな人と逢いたくて
ひとは 今日も 旅に 出るのでしょうか
・・・・



「 紅い 常寂光寺 」

小春日和 無風 抜ける青空
常寂光寺は 紅葉で 紅く染まる
風もないのに 紅葉が 枝を離れる
表を見せ 裏をみせ 陽をうけ
ゆっくり 揺れながら 落ちる

池面に映る  紅葉と
池面に浮かぶ 紅葉が 出会う
紅い紅葉 と 黄色い紅葉が
引き 寄せられる
紅葉模様 心模様が 
かすかに 動いて 変わる
・・・・
あなたの 薄化粧の 白い頬が
紅く 染まったのは
紅い 木漏れ陽のせい だけでしょうか

「 時よ 行かないで ! 」
あなたの ハスキーボイスが
紅く 染まって 消えていく
・・・・  

2005年11月26日
笠原 道夫
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嵯峨野・常寂光寺・多宝塔

2005年11月23日 | 
素晴らしい写真のお礼として
みくさんへ Present!

「 多宝塔が燃える 」

多宝塔を 燃やす 真っ赤な紅葉
この線しかない 檜皮葺の ライン
方形の 屋根に乗る 円筒のくびれ 
方形と 円筒と 方形の ハーモニー
搭を 地下から 天に貫く 芯は 
方形の 屋根から 相輪となって 
凛として 青天を めざしている  
空気に 緊張感を 漂わせる
・・・・
二人は 一瞬 ことばを 失った
真っ赤な紅葉が 燃やしているのは
多宝塔 なのでしょうか
それとも 
あなたの心 なのでしょうか
・・・・

2005年11月23日
笠原 道夫


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水煙の美しさ・・・

2005年11月19日 | 団塊世代
みなさんは五重の塔や多宝塔の上に
アンテナのようなものが
立っているのを見たことがあるでしょう。
これは「相輪」と言って、地と天を結ぶ掛け橋のようなものです。
九つの輪の上に大変美しい「透かし彫り」があります
これを水煙といいます
塔を落雷や火災から守る水をイメージしたものですが

奈良 薬師寺東塔の水煙は 天下一品の美しさです

和辻哲郎は「古寺巡礼」の中でこんな風に表現しています

わたくしたちは金堂と東院堂との間の草原に立って、双眼鏡でこの塔の相輪を見上げた。塔の高さと実によく釣合ったこの相輪の頂上には、美しい水煙が、塔全体の調和をここに集めたかのように、かろやかに、しかも千鈞の重味をもって掛っている。その水煙に透し彫られている天人がまた言語に絶して美しい。真逆様に身を翻した半裸の女体の、微妙なふくよかな肉づけ、美しい柔かなうねり方。その円々とした、しかも細やかな腰や大腿にまとう薄い衣の、柔艶を極めたなびき方。——しかしそれは双眼鏡を以てしても幽かにしか解らない高いところに掛っている。だから詳しい観察を求めるものはどうしても塔の一階に置かれた石膏の模作に引きつけられざるを得ない。模作で眺めても、天人の体が水煙と融け合った微妙な装飾文様は、これほどのことまでわれわれの祖先には出来たのかと思うほど美しい ・・

今度、見る機会があれば是非、地と天との掛け橋も
じっくり観察する価値はありそうですね
・・・・・・

2005年11月19日
笠原 道夫
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「 おじいちゃんの 里芋 」

2005年11月13日 | 
「 おじいちゃんの 里芋 」

群馬の おじいちゃんから 
里芋が 届きました

熱い 熱い 里芋煮を ほお張ると
温かさが 体いっぱい 広がったの
どうして こんなに おいしいの

群馬の きれいな空気を いっぱい吸ったから
群馬の おいしい水を  いっぱい飲んだから
群馬の さんさん太陽を いっぱい浴びたから

そうだね きっと そうだよね
でもね もう一つ あるんだよ

それはね ・・・・
おじいちゃんの 優しさと 温かさが
いっぱい いっぱい 詰まっているからなんだよ
おじいちゃんの あの笑顔と
里芋を掘る おじいちゃんの 後姿が
目に 浮かんで くるでしょう
だから 心が温かく なるのです

いつまでも いつまでも 
温かいのです
・・・・・

2005年11月13日
笠原 道夫
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群れから はなれた コスモス

2005年11月12日 | 
いつも コメントをいただく「みくさん」に
触発されました
少し前に撮った コスモスを見ていたら
こんな声が聞こえてきました


「 群れから はなれた コスモス 」

かすかな風に みんなで 揺れる コスモスたち
コスモスの お花畑は おおげさに 揺れる
花の じゅうたんが 波うつように 揺れる

でも 私は いっしょに 揺れたくなかった

私の横を 多くの人が 通り過ぎたのに
だれも 私には 気づいてくれなかった
人はみな お花畑としてしか 見てくれなかった

群の中から 私ひとりを 見つけてくれたのは
揺れていない 私に気づいて くれたのは
あなた だけでした 

そして 今こうして 私は あなたの側にいます
あなたが 私を見つけてくれる 予感がありました
あなたの その優しい目  その温かな手で
摘み採られた時 私は おおきく 揺れたのです

毎日 あなたに 見つめられる 喜び
私も  あなたを ずっと 見つめていたい

そして
私が 見てきた 季節の 全てを 話しておきたいのです
命 あるかぎり 話し尽くして おきたいのです
話し尽くして おかないと 冬へ 旅立てないのです
・・・・・

ああ もう 
冬が 私を 迎えにきたようです
・・・・・

2005年11月12日
笠原 道夫
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日本人のDNAに刷り込まれた色

2005年11月05日 | 
日本人のDNAに刷り込まれた色

毎日通う小道に、大きな農家の屋敷があります
随分時間をかけて、塀の改修をされていました
最近改修が終わりました
この色合いと質感が大変印象に残りました
ちょうど朝一番の 空気の澄んだ
爽やかな青空が背景となっていました

なぜ、この塀が印象に残ったのかを考えると
本瓦の灰色だと思いました
昔の屋根はみんなこの色だったのでしょう
「甍の波と 雲の波・・・」

この色が日本人のDNAに刷り込まれているのでしょう
この色は日本の風景にぴったりおさまる色でしょう
この色をずっと大切にしていきたいですね

せめて心の中だけでも
いつまでも
いつまでも
・・・・・
2005年11月5日
笠原 道夫
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あの人の横笛は・・・

2005年11月01日 | 
あの人の横笛は・・・

稲刈りが 終わったばかりの 田んぼ
今年の 豊作に 心から 感謝しよう
そして 来年の 豊作を 祈ろう

あの家の 向こうから だろうか
秋祭りの 笛と太鼓の 音がする
秋風に 乗って 飛んでくる

あの人が吹く あの横笛の 音色が
去年と 違う音色に 聞こえるのは
いったい なぜでしょうか
私だけに そう聞こえるのでしょうか
・・・・

2005年11月1日
笠原 道夫
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ああ 白鷺よ・・・

2005年11月01日 | 
羽の傷が癒えた 白鷺が 
もうすぐ 飛び立つ
そんな 気が しました


「白鷺よ・・・」 

天から 舞い降りて
あれから どれだけ 過ぎたのか 
もう 羽の傷は 癒やせたか 

あなたが 見てきた 日本を
あなたが 思った 日本を
あなたが 望む 日本を

私たちに 語り尽くしてから
大空に 飛び立ってほしい
・・・・

2005年11月1日
笠原 道夫
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