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付け焼き刃の覚え書き

 開設してからちょうど20年。はてなにお引っ越しです。https://postalmanase.hateblo.jp/

「牢の中の貴婦人」 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ

2008-11-21 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
 放り投げられっぱなしの身も蓋もない話。

 突然イギリスから異世界に紛れ込み、気がついたら貴族の身代わりにされて牢獄に閉じこめられていたエミリーの日記の体裁を取った初期作品。

 え、ここで終わり?

 ダイアナ・ウィン・ジョーンズの他の話だと、ここで折り返しというところで終わっているところがミソ。解説によると、史実の「幽閉された王がそこで遠くから見かけた捕囚の乙女と恋に落ちた」という話を、視点を入れ替え異世界の話にしたらしいけれど、身も蓋もないなあ……。
 納得できない理由で閉じこめられた女性が主人公ではあるけれど、読み終えると「立派な王さま」より「イヤミったらしい牢番」やら「残酷で小心者の貴族」の方に親近感を覚えているのはなぜ? 下働きの少年も気の毒にとか思うけれど、この国がこれからどうなるんだろうとか思えないんだよね。
 というか、エミリーはこれからどうなるの?

【牢の中の貴婦人】【ダイアナ・ウィン・ジョーンズ】【デイルマーク】【隠し文】
コメント (2)
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