付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「七姫物語」 高野和

2008-11-27 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
「ねえ、トエ様、テン様……三人で、どこまで行けるんでしょうね」

 客観的に見れば、大陸の片隅、東和の勢力争いなど、コップの中の戦争である。
 とはいえ、そこで生まれ死んでいく者にとっては、幾つもの都市国家の中のどこが覇権を握るかは死活問題というのも事実だろう。
 7つの都市に7人の姫君がいた。
 いずれも先王の隠し子とされる姫であり、各都市国家にとっての錦の御旗である。
 その中の1人、都市国家カセンで名乗りを上げた7番目の姫、七宮姫は紛れもないニセモノであった。ウソしか言わない2人の男、将軍トエル・タウと軍師テン・フォウがそこらの孤児の中から見つけてきた娘でしかない。
 しかし、七宮姫カラスミは本物になろうとしていた……。

 東洋風というか和風ファンタジーのマイフェアレディ物語。
 諸都市の、姫たちの思惑で、さまざまな形でカセンに介入が試みられますが、それは戦争だけではありません。
 この3人がどこまで行けるのか、見守りつつ追いかけたいと思いますが、そもそも日本の歴史物というとライトノベルでは読者層が薄いんですよね。難しそうだから読者が手に取らないという話も聞きました。でも児童文学方面では最近頑張っているみたいだし、どうなんでしょうね。
 面白い本はジャンルを問わないし、多少の苦労は物の数ではないのですけれど。

【七姫物語】【高野和】【国盗り物語】【偽姫】
コメント
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