「ドラマチック・ドラマー遊月」 四辻たかお

　遠い未来の銀河の果てで、芸能事務所に乗り込んだ美少女がいた。
　遊月。かつて“麗しのクリスタル・ボイス”と呼ばれたソプラノ歌手、美月・クリスタルの娘である。突如引退して姿を消した美月は声を失っており、遊月はその彼女の声を取り戻して再び銀河に響かせようとしていたのだ。
　そのために必要な、究極のサウンドを演奏することのできるメンバーを集める旅が始まった！

　世間知らずのお嬢様とむちゃくちゃ怪しい執事ブルースの２人が、バンドメンバーを集めるために放浪する話。
　中３の長男が読んで「なんかむちゃくちゃ腹が立つ」とか言うもので、「なにが？」と訊いても答えられない。なんかしらんけれど、読んでいてイライラするらしい。
　なんとなくわかる。あらはないし、面白いけれど、好きかと言われると「いや、ちょっと……」となる。なんだろう？　イラストは文句なしだけれど……ちょっと大仰なセリフ回しか、万能過ぎる執事の活躍か、演奏シーンになるとカタカナが乱れ飛ぶところか、はたまた都合の良い仲間の参加か……。

【ドラマチック・ドラマー遊月】【四辻たかお】【中野友和】【音楽】