▲『アメリカ帝国の基礎知識』ー永久戦争の帝国ー 作品社 2004年
『アメリカ帝国の基礎知識』ー永久戦争の帝国ー 作品社 2004年 1-2-3
『アメリカ帝国の基礎知識』ー永久戦争の帝国ー 作品社 2004年 1-2-3
なぜアメリカは戦争が好きなのか? 「民主主義の名のもとに」軍事侵略は当たり前、「戦争を予防する」といって、(予防)先制攻撃を是認し、国連を無視し、「グローバリゼーション」の推進で世界のすべてを収奪することを企て、「テロの脅威」の大義のもと、批判する者を圧殺し続けているアメリカ合衆国。2001年9.11事件の後の2004年の著作であるが、今もって、「アメリカ=永久戦争の帝国」をわかりやすく、ずばり核心に切り込み解明する世界市民必読の、座右に置きたいパンフレット。
はじめに 永続戦争の帝国・・・・・・11月24日 (金)当ブログ記事
1章 「民主主義」の軍隊は何をやってきたのか 1-2-1 11月25日(土)
1章 「民主主義」の軍隊は何をやってきたのか 1-2-2 昨日 11月26日(日)
2章 いかにして合衆国は「帝国」となったかー覇権主義から一極支配へ
3章 合衆国の中東支配の野望
4章 なぜ「グローバリゼーション」は戦争が好きか?
5章 合衆国を支配しつづける「軍産複合体」
6章 「国際テロの脅威」を口実にした人権無視体制
7章 泥沼に陥った合衆国
8章 帝国に抗する世界市民たち
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1章 「民主主義」の軍隊は何をやってきたのか 1-2-3 本日 11月27日(月)
3 反共を口実にした悪逆非道・・・1945~1980
「「1945年8月、日本の広島市が、原子爆弾による爆風にさらされ、火炎に見舞われ、完全に破壊された。この出来事は<冷戦>の第一幕だと解釈される。」
国務長官 バーンズ
「ソ連が手を出す前に日本にカタを付けること」
が必要だったのである。
「それからソ連の自壊に至るまで、合衆国は共産主義という、取り憑いて離れない敵を持つことになった。そしてさらに合衆国は、共産主義の同盟国、その手先と見なされた非同盟諸国(第三世界派)、ナショナリズムや、進歩主義の運動へと、介入の対象を広げた。」 (23頁)
この間、すべての合衆国の大統領は、
「他国に軍事介入したり、クーデターを起こさせたり、独裁体制を援助したりといった手段を行使し、」
カーチス・ルメイ将軍による
「ベトナムを<石器時代に>戻す」
という有名な脅しにまでいたった。
「第二次大戦直後、ハリー・トルーマン大統領は、諜報活動や、諜報員の潜入、また反体制活動の鎮圧を行う強力な体制を構築した。」
1946年 パナマ
「スクール・オブ・ジ・アメリカズ」を開校。6万人のラテンアメリカの軍人や警察官が、破壊・転覆活動や拷問の教育を受けるために、ここに通った。」
翌年
1947年、「米国中央情報局(CIA)が続けて創設された。」
これらは、共産主義に対する戦いにとって必要不可欠なものであった。」(23-25頁)
経済面の戦い
マーシャル・プラン
「合衆国の経済敵利益に奉仕つつ、共産主義との戦争に荷担した。」
トルーマン
↓
「われわれは、他の諸国民に興味を抱かざるを得ず、われわれの生産計画を維持するために必要な商品に、適切な支払いをせざるを得ない。」
ジョージ・マーシャル (マーシャル・プランの立案者)
↓
「われわれの旗は、自由のシンボルであると同時に、圧倒的な力のシンボルとして、世界中に知られることになるだろう。」
プレトン・ウッズ協定 1944年
「市場経済におけるヨーロッパの発展の条件を作り出すと同時に、(資本の移動の制限と国家による通貨の固定相場制のコントロールによって)、西欧世界における合衆国のヘゲモニーを安定させる「ために貢献した。実際、この体制は、合衆国の支配のために、用いられ、合衆国は世界の金の備蓄の4分の3を保有し、ドルを国際金融システムの基幹通貨としたのである。」(23-24頁)
ヨーロッパ
トルーマン
「(内戦によって引き裂かれた)ギリシアを援助し、民主制を守る」必要がある」と決意した。
その結果
ギリシア
「合衆国は、ギリシャ共和党と共産党に対抗する、ギリシアの王党派と極右政党を断固として支持した。」
イタリア
「イタリア共産党が、1947年の選挙で勝利した場合、CIAが介入する準備が整えられていた。」
「同盟諸国の主権に重大な侵害を何度も与えながら、合衆国の軍事情報機関は、準軍事情報ネットワークである「グラデォ」という、まさに謀略ネットワークを西ヨーロッパ全体に張り巡らした。」
それによって
「CIAの指図のままに動くヨーロッパの政治家・軍人・財界人がつくられ、そして同時に、北大西洋条約機構(NATO)の枠の中に、知らず知らずのうちに政府をも閉じこめていったのである。」
(24~25頁)
アジア
1950年 朝鮮戦争勃発
国連
「軍事衝突を退け、この地域に平和と安全を復興する」ことを目指した解決策を採択した。」
この解決策は
「(合衆国の指揮下にある)統合司令部に国連の旗を自由に使うことを許した。」
これによって、
「合衆国は「国連軍」に変身した。」
著しく状況は危険なものになった。
「ダグラス・マッカーサー将軍は、躊躇することなく中国への戦争の拡大と核兵器の使用を計画したが、トルーマン大統領は大動乱にいたりうるこの戦略を拒否した。」
アイゼンハワー大統領は
「モスクワとの直接対決を避け、漸次的に軍を撤退させた。」
しかしながら、この戦争によって、
「大西洋の同盟における合衆国のリーダーシップを確かなものにした。」 (24~26頁)
次回は、
民主主義の軍隊は何をやったか ・・・・・・中東・ラテンアメリカ・アフリカ
つづく