巴里の中心で、ワンとさけぶ

笑いながら一気に読んでください! 愛犬・ラブラドールとのドタバタ巴里暮らし

どうして子供をひとりで外に出せるの?

2006年05月21日 06時48分09秒 | Weblog
 またまた、秋田で小学生の誘拐殺人が起きてしまいました。それに今日は命は助かったものの佐賀でやはり小学生が事故に巻き込まれてしまったそうですね。こういうニュースを聞くと本当に心が痛みます。弱い子供を狙う犯人は、断じて許せません!
 が、フランスで暮らす私が、いつも疑問に思うことがあります。私だけでなく、パリの友達もみんな口を揃えているのですが、「どうして、日本では小学生がひとりで歩いているのか?」「どうして親が目を離してしまうのか?」ということなんです。
 新生児のときから、こちらで育っている娘は現在9歳半ですが、生まれてこのかた、たった一度もひとりで外を歩いたことがありません。通学はもちろん、公園で遊ぶときも、友達の家に行くのも、保護者が付き添います。で、それはうちの娘に限ったことではなくて、まわりのフランス人の子供も皆同じなんです。もちろん男の子でも、です。
 特に通学に関しては、フランスでは小学校のうちは保護者の送り迎えが義務づけられていますから、朝はみんな出勤前のパパやママンに手を引かれてやってきますし、午後の3時半とか4時になると親か祖父母か乳母が迎えにきます。で、どうしても迎えにこれない家庭のために、公立でも私立でもこちらでは100パーセント校内に学童保育があります。ですから子供たちは学校の外へ出ることなく夕方の6時半ぐらいまでは監督者の元で親を待つことができるんです。で、万一、夜になっても親が遅れて来なかったらどうするかというと、それ以降は子供は警察に保護されることになります。つまり、決して、小学生までの子供を外には出さないんです。
 きっと、これは日仏の長い長い習慣の違いなんだと思います。昭和30年代生まれの私だって、幼稚園のときからひとりで歩いてましたしね。小学生にもなって親に付き添われている子なんて皆無で、通学も遊びに出掛けるのもひとりで平気でした。ただ、その頃の日本はずっとずっとのどかだったし、安全だったんだと思います。……でも今の日本はもっともっとコワくなってるはず。
 で、私がどうしても理解できないのは、これだけ事件が起きているのに、よく日本の親は子供をひとりで外に出すなぁ、ってことなんです。日本の小学校には親の付き添い禁止という校則でもあるのでしょうか? もし、たった今、私が日本にいたら、誰に何と言われようと、過保護だと笑われようとも、絶対に娘をひとりでは歩かせません。現に、帰省したときなどは、親族たちから「まったく、自分の娘に四六時中くっついて歩いて……」と言われっぱなしなんですから。でも、たった1分間目を離したスキに娘が消えてしまうかもしれないリスクを考えたら、批判の声なんてどうってことないです。
 正直なところ、フランスでの子育てのほうが今は安心です(もちろんこの国にはこの国の数々の危険はありますけどね)。今日もポリーヌという娘と同じ9歳の友達が遊びに来ましたが、彼女のママンが玄関(アパートの入り口ではなく、わが家のドアを開けて中に入ったところ)まで連れてきて、帰りもしっかり迎えに来ましたよ。で、大事な娘さんはきっちり手渡ししてお還ししました。で、その間に公園で遊んだときは、私が付き添いました。逆に娘をフランス人家庭に託したときも、ちゃんと監督しててもらえますから心配はしてません。で、フランス人の親たちは誰もそういうことを大変だ、なんてちっとも思ってないみたいですよ。
 まぁ、フランスで小さな子供だけで外にいるのを見かけるとしたら、子沢山の移民系の監督不行き届きの家庭の子たちか、あるいは、日本の習慣のまんまで暮らしているごく一部の短期駐在員家庭のご子息ご令嬢くらいかな(フランス人に彼らの親と間違えられて、叱られた経験あり!)。
  

 


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