「パパ!ほら貝を吹きたいんですけど」
今年の初め、出雲大社の参道をヤマトくんと歩いている時に、彼が突然言い出しました。な、なぜ、ここで?
二人で出雲大社に至った旅もおもしろい展開で、今、Web旅行記を編集中ですが、参道で出た彼の言葉にはぶっ飛びました(笑)今まで、そんな会話をしたことがありません。彼は、どこで、ほら貝のことを知ったのでしょうか。大国主命やスサノオ命に触れて、魂の記憶が蘇ったか~っ?(笑)
愛媛の石鎚神社や山形の出羽三山神社のような山岳信仰の場なら、参道のお店でほら貝を扱っていて、試し吹きも可能ですが、出雲大社ではねぇ・・・
ただ、私はほら貝を借りることができます(笑)知人に修験道の行者さんがいて、いくつもほら貝を持っているのを知っているのです。
後日、借りに行きました。もちろん、行者さんにとって、ほら貝は神聖なものです。彼らは、ほら貝に“神入れ”をしてから使います。割れたりヒビが入って使えなくなった時は、神様を抜く儀式をしてから破棄します。なので、簡単に「貸してちょ~」みたいな軽率なことはできません。ただ、知人の行者さんは、お弟子さんなどに、ほら貝を教えるために、“練習用”のほら貝を持っていました。ので、気軽に「いいよ~」と貸してくれました。
帰宅後、ヤマトくんに渡すと、早速、ブオォ~ブオォ~と吹いていました。「え?そんなに簡単に吹けるの?」と思って、私も試してみたら吹けません。あれ?おかしいなぁ。トランペットの要領だよねぇ(←間違い:笑)。数分後、なんとか音を出せましたが情けない音(笑)10才に負けた(笑)
数日後、行者さんにほら貝を返す際、その時の様子を話しました。ヤマトくんが吹く姿をデジカメムービーで撮っていたので、行者さんに見せました。行者さんは、目を細めてうれしそうに見入っていました。
「練習用だから、初心者が吹きやすいように調整しているんだよ。子どもはスッと吹けるけど、大人は吹けないんだよね。色々考えすぎるから」
考えすぎですか・・・ごもっとも(笑)
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