グレートノーザン鉄道

アメリカのグレートノーザン鉄道の実物(歴史、資料等)と鉄道模型(HO:レイアウト、車両)に関するプログです。

カブース X-314

2005年05月09日 | 模型・車両
 松謙さんの「Rails Americana 1」に先を越されてしまいましたが、当社のカブースその1としてX-314を紹介します。
 X-314は、Walthersの30フィート木造カブースです。手を加えたところは、まず、側面のハンドレールを白黒の縞々にしました。これは手軽にできて見栄えもいいという利点があります。ただ、取り付ける手すりが他にも多数あり(こちらは黒一色で塗りました)、0.3ミリのドリルでたくさんの穴を開け、いちいち差し込まないといけないのは結構な手間でした。
 次に、松謙さんの本にも紹介されていたTomar社の点灯式マーカーライトを組み込みました。このマーカーライトは1.5Vなので、乾電池(単4)を積んで、マイクロスイッチでON/OFFができるようにしました(写真では分かり難いのですが、点灯しています)。これも非常に好ましい効果があります。乾電池を積んだので、室内灯も1.5Vの豆球で点灯式としました。乾電池を積むのに邪魔になるインテリアの一部は切り取ってあります。

洋書「Empire Builder」

2005年05月08日 | 実物・資料
 アマゾンに頼んでいた洋書が到着しました。その名も「Empire Builder:Great Passenger Trains」です。
内容は、第1章James Jerome Hill、第2章グレートノーザン鉄道、第3章エンパイアビルダー発車、第4章グレートノーザンとグレーシャー国立公園、第5章新エンパイアビルダーと20世紀中盤、第6章ビッグスカイブルーからカスケードグリーンへ、第7章アムトラックとその後、と続きます。第1章と第2章でGNの歴史を述べ、第3章から第5章でGNのエンパイアビルダー号を紹介しています。更に第5章、第6章でBN、BNSF時代、そしてアムトラックのエンパイアビルダー号を紹介します。
この本には、カラー、白黒の写真が数多く含まれており、見るだけでも楽しい内容となっています。列車や機関車の写真に加え、列車の室内や、ポスター、パンフレットの写真も多数掲載されています。
今から読むのを楽しみにしています。

カスケードトンネルの今

2005年05月08日 | 実物・歴史
 (ワークスKさんのコメントへの回答です)
 1929年に開通し、1956年に排気ベンチレーションが設置された新カスケードトンネルは、今もBNSFの路線としてそのままに使用されています。トンネルは西から東に向けて上り勾配ですので、東側のポータルに開閉式シャッターと排気ファンが設置されて、今も運用されています(列車が西側のポータルに入るとシャッターが閉じられ、ファンが回って排気し、列車が東側ポータルを抜けるときにシャッターを開けます)。
 旧カスケードトンネルルートは、Iron Gout Trailというボランティアグループによって、シーニックから旧トンネルの西側ポータルまでが遊歩道として整備されています(写真)。年に何回かガイドツアーも実施されています。遊歩道の一部はバリアフリーとなっており、車椅子でも楽しむことができます。また、遊歩道整備のボランティアも募集中です。詳しくは、下記のURLをご覧下さい。すぐそばに国道2号線が通っているのでアクセスはよさそうです。
http://www.bcc.ctc.edu/cpsha/irongoat/

カスケードの電化区間

2005年05月07日 | 実物・歴史
 1900年に旧カスケードトンネルが完成しましたが、蒸気機関車の通過には問題がありました。トンネル自体が1.7%の上り勾配(東行き)であったこともあり、煙で窒息しそうになるほどでした。そこで、1909年に旧トンネルを含むカスケード~ウェリントン間が交流6,600Vで電化され、GE製の箱型電気機関車(B+B)が導入されました。
 新トンネルの工事を契機に、電化区間の改良が実施されました。ひとつには11,500Vへの昇圧、もうひとつは電化区間の延長(ウェナッチィ~スカイコミッシュ間72マイル)でした。1927年3月には旧トンネルを含む改良が完成し、ボールドウィン・ウェスチングハウス製のZ-1クラス(1-D-1)とアルコ・GE製のY-1クラス(1-C+C-1)が導入されました。1929年からは新トンネルが完成し、電化区間は更に効率化されました。また、1947年には巨大な12軸駆動のW-1クラス(B-D+D-B)も投入されました。
 しかし、蒸気機関車からディーゼル機関車へと非電化区間の主力が交代すると、本線の一部のみ電化され、機関車の付け替えを必要とするのはコストの面でも問題がありました。
そこで1955年からトンネルへの排気装置(800馬力の排気ファン2機と東側ポータルへの開閉式シャッター)の取り付け工事が行われ、ディーゼル機関車による一貫輸送が1956年から可能となりました。これに伴い電化区間は非電化され、電気機関車はY-1クラスの一部(8両)がペンシルバニア鉄道に、W-1クラスの1両がUPに売却されましたが、残りは廃車処分となりました。


横浜の模型店巡り

2005年05月06日 | 一般
 この連休中に横浜に行く機会がありましたので、日頃行くことの少ない横浜の4軒の模型店を巡ってきました。4軒とは、IMON、モデルバーン、フォムラス、篠原模型店です。
 この中では、GNファンの小生としては、やはりフォムラスが一番興味をひきました。HOブラスモデルが充実していて、GNのS-2,H-7,O-8等が並び、目の保養になります。また、トリプレックスもエリー鉄道とヴァージニア鉄道の両方がある等、珍品も多く興味が尽きませんでした。フォムラスでは、長年ほしいと思っていた「ブラウンブック」(HOブラスモデルのリストの集大成)を購入できました。
 篠原模型店も好ましい感じの模型店です。奥でレイアウトも建設中で、出来上がるのが楽しみです。
 モデルバーンとIMONは横浜駅前の良い場所に広い店舗を開いていて、部品や車両類の品揃えもなかなかでした。
 アメリカ型は、アメリカからの個人輸入で買い求めることが多いのですが、時に模型店巡りをするのも楽しいものです。

スティーブン峠越えとカスケードトンネル

2005年05月02日 | 実物・歴史
 GN最大の難所であるロッキー山脈越えの中でも、スティーブン峠は最後まで残った難所でした。この峠越えは3回も路線が変わっています。第1段階は1983年完成のスイッチバックによる路線、第二段階が1900年開通の旧カスケードトンネル、第三段階は1929年開通の新カスケードトンネルです。
 1893年1月6日に最初に完成した路線は、8つのスイッチバックと最大4%の勾配がありました、当初からこの路線は一時的なものとみなされており、1900年12月には長さ2.6マイルの旧カスケードトンネルが開通して、スイッチバックは無くなり、勾配も最大2.2%に改善されました。しかし、この路線もループや急勾配、急カーブの連続でした。また、冬には雪害も多く発生しました。これを防ぐために、長距離のスノーシェッドも建設されましたが、1910年2月の雪崩で90人以上が死亡するという大事故もおきていました。そこで、1912年には新トンネル建設のための調査が開始され、1925年に着工、1929年1月12日に長さ7.8マイルの新カスケードトンネルが開通し、現在まで使用されています。この新トンネルにより、サミットの高度も500フィート下がり、急勾配、急カーブも相当に緩和されました。また、雪害も受けにくい路線となりました。新カスケードトンネルは、当時米国で最長、世界でも5番目に長いトンネルでした。写真は1929年1月12日に新トンネル開通後初めてのオリエンタルリミッテドをワナッチィで祝っているところです(ワシントン大写真コレクションより)。