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ホルマリンのマンネリ感

北海道在住、ホルマリンです。旅行、怪しい珍スポット訪問、廃墟潜入、道内ミステリー情報、昭和レトロなどなど…。

宗谷本線秘境駅紀行 その7

2016-02-03 01:34:59 | 北海道内の旅行・風景
1日目 午後5時半。

ようやく問寒別の集落に到着!

あぁ~、やっと人がいるよ…。
小さいですが集合住宅やアパートがあり、予想以上に開けています。(^-^)

…あっ!

こっ、これは…!!

道内ニュースで話題になっていた問寒別駐在所のパトカー雪像じゃないですか!♪まさかこの目で見られるとは(*^_^*)。

スズキソリオ?(左)と日産スカイライン(右)

昨年、ここ問寒別駐在所の職員さんが制作した雪像が好評であったため、今年は2台に増えて再登場。今回は制作者の方が足を骨折していたため、近くの住民たちも手伝って造られた力作だとか。
雪が積もっていて残念ですが、リアリティ抜群。スカイラインに関しては本物と見間違うほどです♪

…それにしても寒い!寒い寒い寒い寒い寒い寒い。
あまりの寒さのせいなのか、さっきからお腹が異常に痛い。これは腹を壊したときの痛みじゃなくて、猛烈な空腹のときの痛みに近いですね…。
何か体内に入れなくてはいけないと感じたので、ようやく見つけたAコープでホットコーヒーとお菓子を買い込む。
基本的に温かい缶入り飲料は嫌いなんですが、今回は仕方ない(笑)。


…さて、ここ問寒別に来たのは他でもありません。駅に行くためです。
本日の宿は美深町に取っておりますので、最後にもう1本列車に乗らなくてはならないんですね。買い込んだお菓子を手に、いざ問寒別の駅へと向かいます。
これほど開けた場所にある駅なんだから有人駅でしょ、しっかり暖を取らせて頂こう…と思いながら駅に向かうと。


…また貨車駅かよ!


期待はあっさりと裏切られてしまい、もちろんストーブ無し(泣)。駅舎の中も極寒です…。
しかし最近リニューアルされたのか、鮮やかな黄色い外装に小奇麗な室内。先ほどの廃止寸前・安牛駅とは雰囲気が全く違います。

ベンチに腰をおろしてホットコーヒーとお菓子を食べるも…何もかも冷え切っているので大して美味しくない(T_T)。
お腹の異様な痛みも収まらず…。
あぁ~寒い寒い寒い寒い寒い寒い!
次の列車は1時間30分後ですよ。この極寒の貨車の残骸の中でひたすら耐えなくてはならないのか…。

駅舎内には気を利かせてくれているのか、問寒別駅や周囲の歴史が写真や絵と共に解説されています。もちろん読むと興味深いのですが、さっきから震えが酷過ぎてそれどころじゃない。
なんてみすぼらしい旅なんでしょう…(笑)。


中にいても外にいても大して変わらないので、ホームへと出てみます。


「といかんべつ」っていう名前が良いね。いかにも北のはずれの集落という感じがします。やはりここは冬に来なくては(*^_^*)。
駅前通りは開けているので、ここは「秘境駅」ではありませんね。利用者もそれなりに居そうだし、どうせならもっと立派な駅舎を立てればいいのに。
なお、貨車の中に貼られた写真を見ると、この駅もかつては国鉄型の大きな木造駅舎があったようです。


午後7時15分。

待合室の中でひとり震えながら待ち続け…。旭川行き上り列車がようやくやってきました。
やれやれ…。

車内に入ろうとすると、若い運転手さんが顔を出して話しかけてきました。
列車内のトイレが故障しておりますので、いつでもお申し付けください。そこら辺の駅に停車しますので…。

あはははは、さすがにちょっとおおらか過ぎやしませんかねぇ。(^_^;)


あぁあ~、あったかい……。ようやくひと段落です。(*^_^*)
車内は旅行者らしき女の子と僕だけ。真っ暗闇の中をひたすら進み続けるのでやや怖かったですよ…。
久々の暖房にウトウトしつつ。

午後8時35分、美深駅に到着!



駅前の気温は-7度でした…。
そして駅前通りにも関わらず、キツネがウロウロ徘徊しています…(^_^;)。

誰もいない駅前通り…。

まだ9時前だというのに、ずいぶんと静まり返っています。こちらも小さな北の町といった感じですね…。

旅館に入る前に、通りのはるか向こうにあったセブンイレブンまで行って夕食を買い込みます。
後から知ったのですが、ここ美深町のセブンはチェーン最北端だったらしいです。

本日のお宿「旅館 旭荘」

既に予約済みです。数日前に大学構内から電話を入れました(笑)。
こんな夜に食事付きというのも申し訳なかったので、4500円の素泊まりプラン。

いい感じのお部屋♪

旅館のたたずまいから素朴でワクワクしていましたが、ココを選んで正解ですね!
田舎のひとり旅にふさわしい場所でした(*^_^*)。

やはり寒い町なので、ストーブをガンガン焚いても全く温くならず。
共用の浴室でしっかり温まってきますか。

1日目、終了。

明日は宗谷本線とその他の駅を2つほど巡り、ひとまず札幌へ戻ろうと思っています。
続く。
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宗谷本線秘境駅紀行 その6

2016-02-01 00:45:50 | 北海道内の旅行・風景
1日目 午後4時50分。


周囲が見る見るうちに暗くなる中、無人地帯の秘境駅「糠南(ぬかなん)」駅にひとり佇む。
辺りに街灯が全くないので、なんとか真っ暗になる前に隣の問寒別(といかんべつ)の集落まで出なくては。

いきなり踏切が鳴りだし、ギョッとする。

ふと線路の向こうを見ると、あちらから猛烈な早さで光が迫ってきました。稚内行の特急「サロベツ」です。
もちろん駅に停まることもなく、不安で立ち尽くす僕の目の前を猛スピードで通過して行きました。
そしてすぐさま訪れる不気味な静寂。

……。


すみません、もうココには居られません!!

さすがにこんな闇の中に一人でいたら不安で押しつぶされそうです。
周囲が見えるうちにさっさと移動しましょう。


さようなら糠南駅…。

午後5時、集落目指して移動開始。

足元がよく見えない。寒い。雪の積もった細道をしばらくズボズボ歩いて後ろを振り返ると、ブキミに光る踏切と糠南駅の姿…。
あぁ~、こんな場所さっさと逃げよう。

この道を進めばいいはず。たぶん…。

事前に地図で調べてはいますが、実を言うと自身がありません
こんな闇の中で迷ったら笑い事じゃないですよね。


…遠くにボンヤリと明かりが見える。
たぶんあれが問寒別の集落です。あそこを目指せばいいはず!!

…と、あまりにも大雑把すぎる雪中行軍。よい子はマネしないように!(笑)


…怖ぇぇぇぇよぉぉぉ!!

こんな事になるなんて考えていなかったので、もちろん懐中電灯なんてモノは無し。これ、かなりヤバい状況ですよね…。
心を無にして早足で通り過ぎるのみ。

そしてついに完全な闇へ…。


森の中の道を突っ切ると、十字路(たぶん)が現れました。
スマホの地図ではしばらく直進なので一瞬まっすぐ進もうかと思いましたが、明かりはボンヤリと右手に見えている(ような気がする)。
位置情報サービスを頼ろうにも、電波が悪いのか自分の現在位置が反映されません(汗)。
少々迷いましたが、右へ進むことにしました。
遭難一歩手前。

…本当に馬鹿すぎですよね。こんな真冬の暗闇で迷ったら命の危険も充分にあります。
今度からもっと慎重に行動します…。

もはや何が写っているのか…(笑)。


多少のアップダウンの道が現れましたが、相変わらず車は全く通らず、街灯もありません。道路沿いにポツポツと家屋(のようなもの)の影が見える(気がする)のですが、どこも明かりが点いていないので民家か廃屋の区別すらつきません。
道路沿いの木々から雪が落ち、枝がユサユサと揺れる。野生動物かとギョッとするので
や め て く だ さ い。


道なりに歩いていくと、山の切れ目から明かりがハッキリと見えてきました。
そしてカーブを一つ越えると、下り坂になった道の向こうに街灯が1本!確かに見えます!!
よかったぁぁぁ~!(*^_^*)

ようやく光のある場所へ…。

道は間違えていなかったようですので、とりあえず一安心(^_^;)。集落までもう一息です。

…それにしても、糠南駅の秘境駅レベルは相当なものですよね(汗)。隣の駅まで歩こうとしただけで遭難寸前になるくらいですから…。
道北地方の秘境駅、舐めてはいけませんね。

次回!1日目ラストです。
ようやく辿り着いた問寒別の駅舎は…!?そして本日の宿へ!
続く。
コメント (4)
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宗谷本線秘境駅紀行 その5

2016-01-30 18:38:55 | 北海道内の旅行・風景
1日目 午後4時。

旭川行き普通列車で雄信内方面に戻ります。
列車本数の少ないローカル線の駅を巡る場合、このように上下の列車を組み合わせて効率よく行動するのが、秘境駅ファンにとって常識のワザなのです。
すぐに隣の雄信内駅に停車するも、やはりひとけは無く利用客もゼロ…(^_^;)。
そして次に目指すのは雄信内駅の隣の駅。既に辺りは薄暗くなり始めており、少し不安ですが…。

午後4時15分、日没が心配になりつつも下車。

…ホームがあまりにも小さいため、1両編成ですら盛大にハミ出て停車。しかも床はペラペラの木の板、除雪もされておらず…。
またハイレベルな駅の予感がしますよ。


乗客3人の列車、ディーゼル音を唸らせながらゆっくりと去って行きました。相変わらず真っ白ですね(^_^;)。

宗谷本線 糠南(北海道天塩郡幌延町大字問寒別小字川口)



いや~こぢんまりした駅だこと。ここは全国の秘境駅ファンには超有名な場所で、宗谷本線の真打ちともいえる駅。ホームに降りたとたんにいきなり洗礼を受けました(笑)。
なお、駅名表の「おのっぷない」の表記が上書きされて白くなっているのは、隣にあった伝説の秘境駅「上雄信内(かみおのっぷない)」駅が2001年に廃止されたため。

駅周辺、もちろん何も無いし、ひとけもゼロ。



家が全く見あたりません。遠くに人工物が見えると思ったら牧草ロールのカタマリでした。ここら辺は牧場の敷地になっているのでしょうか。
恐ろしいほどの静寂ですが、遠くから微かに牛の声が…。どこだろう。


さて、駅周辺のこんな光景はもう見なれましたね。もはや驚きもしません。
この駅の究極とも言える驚愕ポイントはコチラです。

ホーム横に設置された物置。これは除雪用具箱ではありませんよ。
…そう、そのまさかです(笑)。

スチール製の扉をガラガラッと開けると…!!



時刻表とビールケースが!これは椅子か!?

…そうなんです。この駅、信じられなくて笑っちゃいますが、
待合室が
ヨド物置!!!


こんな質素な駅は他に存在するでしょうか?
先ほどの安牛駅と良い勝負…、いや、それ以上かもしれませんね…。
ともかく、失礼しまーす。
うっわ!せまいwww


列車本数は上り2本、下り3本。ダイヤ改正後は更に1本減るという噂も…。まさに風前の灯といえますね。
ちなみに去年の12月24日、ここ糠南駅で秘境駅マニアによるクリスマスパーティーが開かれ(笑)、北海道新聞に取り上げられるなど多少の話題になりました(^_^;)。

物置の壁はもちろんペラッペラ寒さをしのげるワケがない。
室内(?)はやけに充実しており、駅ノートの他にいくつか本が。


「和田式センター数学1・A」「どこかで誰かと(永 六輔)」「日本の神々」「痴漢電車 粘着の生下着」「情報A、B」 「ワンダーフェスティバル2012 公式ガイドブック」「われらの北方領土」…
…なんだこの独特なチョイスはwww

よりによって一番ビミョーな情報の教科書を置くあたり、もはやネタとしか思えません(笑)。
この駅ツッコミどころ多すぎでしょ…。(^_^;)

日没せまる中、駅周辺を散策。

雪まみれになりながら近くの細い道に出るも、車は全く通りません。森の中へと続いていますが、どこへ通じているのでしょうね…。

すぐ近くの踏切より駅を眺める。

あぁ~、どんどん暗くなってきたよ…。

あのですね…。実を言いますと、次に糠南駅に停まる上り列車が無いので、これから隣の「問寒別」の駅まで歩いて脱出する予定なんですよね…。
これほどまでの無人地帯だとは思いませんでした。何とか暗くなる前に人里へ出なければ…。

集落へ続く道(たぶん)

街灯が…無いですよ。
こちらの道も深い森の中へ続いている模様。
やばいやばい、集落までどのくらいでしょうか?道順も不安だし…。


雪がしんしんと降り続き、相変わらず牛の声だけがはるか遠くから聞こえます。ブキミに光る街灯が僕を更に不安にさせる。
うわ~、参ったな…。道北地方の日没の早さを完全にナメてました。


とりあえず駅へ戻り、物置の中で駅ノートを書く。
扉を閉めてしまうと真っ暗で何も見えないので…全開に。やっぱりヨド物置は人の入る場所じゃないですよ…。

日没迫る中、物置の中でこの文を書いている。周囲は完全に無人地帯で街灯もなく、ただただ不安。
無事に問寒別の集落まで出られるだろうか?

寒さによる震えと不安のせいで字がグチャグチャになりながらも記入。なにやらサスペンス映画さながらの文章になってしまいました(笑)。糠南駅に行けば、僕のこの鬼気迫る文章を見る事ができますよ。


自身の計画の適当さにより、またもや危機的状況に陥ってしまった。

2016年冬の旅のハイライトが、早くも訪れようとしていた―。


次回!

ついに日没、ガチ遭難寸前!!
集落へ無事到着できるのか…!?寒すぎて身体に異常をきたす!!

続く。
コメント (2)
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宗谷本線秘境駅紀行 その4

2016-01-26 11:11:56 | 北海道内の旅行・風景
1日目 午後3時

普通列車 稚内行きに乗車中。
乗客はやはり少なく4人ほど。皆さん心なしか、雄信内駅からひとり乗りこんできた僕を珍奇の目で見ていた気がする…(^_^;)。
列車内は暖房が効いており、ずっと極寒の中にいた僕にとっては束の間の休息です。
…しかしもう次の駅で降りなくてはなりません…(笑)。再び極寒の中へ。

午後3時2分、温まる間もなく下車。


宗谷本線 安牛(北海道天塩郡幌延町字開進)



列車を降りたとたんに鼻を突く強烈なバイオトイレの臭い(笑)。ここも近くに汲み取り式トイレがあるのでしょうか。
しかもホームは申し訳程度にしか除雪されておらず、積雪のおかげでものすごく狭い(;一_一)。先程からの大雪のせいでいきなり足首まで真っ白に。

ホームからの眺め。…やはり何もない。


ポツンと置かれた待合室は貨車(車掌車)の廃車体。しかもボロボロ。



…こういった駅舎は道内には比較的多いですが、いくら何でもココは酷過ぎるのでは…(^_^;)。塗装が浮いてパリパリになっていますよ。薄い鉄板の部分なんてサビすぎて破れそうです。

この駅、さっきから中々のレベルですね。
こんなにみすぼらしい駅は初めて見ました(笑)。

待合室の中へ。



壁が腐りかけている…。耐久年数ギリギリのようですね~大丈夫なんでしょうか。
列車本数は上り3本、下り3本。次の列車は1時間後ですが…ちょうどいい感じですね、この駅に関しては(^_^;)。

ここにも駅ノートが。

最終の書き込みは1月6日でした。やはりここも全国からの訪問者が多いようです。
…どんな駅にもファンは必ずいる。

駅前通りへ。

完 全 無 人 地 帯 です(^_^;)

数年前は廃屋と数軒の民家が並んでいたようですが、もはやここも人が去ってしまった後なのでしょうか。
数百メートル続く1本道からは、ただただ雪原が広がるのみ。
大雪の中をしばらく歩いて見ましたが、道路には車の通った跡すらありません。

無人地帯に取り残された駅


…真ん中に写る黒い箱が、先ほどの腐りかけの待合室。改めて駅の立地に驚かされます。
この駅の現状は雄信内駅以上に危ういですね。いつ廃止されてもおかしくないです。

やっと建物があると思ったら…廃墟。

これは廃校跡でしょうか?雪に埋もれており近づくのは不可能でした。


こちらは牧場設備の残骸でしょうか。駅前通りから見えるものといえば、廃校とこれだけ。

T字路に出るも…何も無し。

車通りは比較的ありました。皆さん無人地帯に突っ立っている僕を不審そうに眺めています…。
車が通るたびに雪が巻き上がって周囲が真っ白になるので、ヘタに道路に立っていると後続車にはね飛ばされかねない(汗)。
…秘境駅巡りも命がけですね(^_^;)。


おぉ~い!誰かぁ~!!

どこを見回しても真っ白。現在、安牛駅の利用者は本当にいるのでしょうか??
これ以上探索しても何もないので、駅へ戻ります。雪も強くなってきたし。


安牛駅、間違いなく「いま最も廃止に近い駅」と言えるでしょう…。あと何年持ちこたえられるか。
それにしても。


こりゃヒドい…。

海が近いわけでもないのに、この異様なサビ具合は何故なんでしょうね。ここまで補修されないのは、やはり駅の将来も長くないからなのでしょうね…。
待合所から外を眺めていると、程なくして列車の明かりが。

16時2分 旭川行き普通列車

ほとんど定刻どおりでした。近年のJR北海道はいろいろと言われていますが、この大雪の中での定時運行は凄いと思いますよ。
薄暗くなってきましたが、本日最後の秘境駅へと向かいましょう!(^O^)/

次回!安牛を越える衝撃待合室が登場!
板張り極小ホームに●●!

続く。
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宗谷本線秘境駅紀行 その3

2016-01-25 01:14:04 | 北海道内の旅行・風景
1日目 午後1時45分。

雄信内駅から人里求めて歩きます。




廃墟が1、2軒あるだけで、あとはご覧の通りに何もナシ。70年代の航空写真には多くの住宅が連なっていましたが、とっくに全ての人が去ってしまった後のようです。こちらのサビサビの櫓のようなものは給水塔の跡でしょうか??
…なお、素手でカメラを持っていたのですが寒さで手が痛い。とうとう耐えられなくなり手袋履きながら撮影続行。撮りづらいおかげで構図がメチャクチャですが許して下さい(笑)。

しばらく歩くとT字路が。

やはり住宅はひとつもありませんが、たまに車が通りますのでようやく人に会えたといった感じです(^_^;)
青い橋は天塩川に架かる「雄信内大橋」です。

橋の上より天塩川を望む

ここまで完全なる無人地帯ですが、どうやら川を挟んだ向こう側に「雄信内」の集落があり、そこから辛うじて駅の利用者が居る(らしい…)。
なお、駅の読みは「おのっぷない」ですが、集落の読み方は「おのぶない」らしいです。ややこしいですね…。

旧・雄信内小学校(廃校)

雪に埋もれた校門跡、かろうじて学校名が顔を出していました。廃校後は集会所として使われていたようですが、現在はどうなのでしょう…。
かつて訪問された方の写真を見ると奥に体育館のようなものがあったのですが、解体されてしまったようです。

村の記憶がどんどん消えていく…。



…人々に棄てられた空間の中で、唯一この駅だけが生きている。
しかし、もうじきこの駅も静寂に飲み込まれてしまうのではないか。




駅へと戻ると、いつの間にか駅前通りが除雪されていました。駅前に車が止まっているのにお気づきでしょうが、どうやら待合室の隣にJR職員が常駐しているようです(冬期間のみ)
あまりに静かなので気づきませんでした…(^_^;)。

ずっと訪問したかった駅にようやく降り立つことが出来た。いつまでも残ってほしい。
駅ノートを手に取り記入します。手がかじかんでいるので上手く書けない。
字がぐちゃぐちゃで他の人は読めないでしょう。
…しかし、これは自らがこの駅を訪れた証拠として残せればいい。次に来たときの自分が読めればそれでいいのです。
まぁ、それがいつになるのかは分からないけども。



次の列車まで時間が残っているので、駅ノートを読ませて頂きます。
やはり駅舎が目当てで旅行途中に立ち寄ったり、秘境駅巡りの一環として全国からわざわざやって来る人も多いようです。
その他にも「動物事故で列車が止まってしまったので、ここで時間をつぶした」、「バイク旅行中に駅寝をしに来た」などと様々な書き込みがある中で、ある一文がひときわ印象に残りました。

「かつて通学で毎日この駅を利用していたが久々に訪問した。数十年経った現在もあの頃とまったく変わっていなくて安心した、感動した」と。


そういえば、駅舎内にもこんな落書きがありました。

なつかしき故郷 H1.8.7

彼らの帰る場所はまだ残っているのでしょうか。
この地に帰ってきた者たちを温かく迎え入れるのは、もはやこの駅舎だけなのでは…。
雄信内駅、いつまでも残って欲しいと願う者は秘境駅ファンだけではないでしょう。


かつて多くの乗客が利用したであろうベンチ…。
今では物好きな旅人たちが来るのを静かに待つのみだ。

午後2時55分。

次の列車がもうすぐ来ます。やはり長年の憧れの場所だったので、時間が過ぎるのもあっという間でした。
…来れてよかった。

結局、駅での滞在中に列車が通過する事はありませんでした。
宗谷本線ってこんなに本数少なかったっけ…と考えていると、向こう側から警笛が。



結構な雪が積もっているのでラッセル車来るか?と思っていたのですが、待っていた普通列車でした。
心配になるくらいの積雪を自らぶっ飛ばしながら、駅に近づいてきます(^_^;)。
…いや~、北のローカル線はたくましい

雄信内駅はいつまで残っているのでしょう?
いつかもう一度ノートを読める事を願って、1両の列車に乗り込みました。
次なる秘境駅へ!

次回!もはや廃駅…。
無人地帯に残る腐りかけの駅舎!

続く。
コメント (2)
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