語りかける花たち

角島 泉(かどしまいずみ) 花日記
 ~石川の四季、花の旅、花のアトリエ こすもす日々のこと


峠で

2014年08月24日 | 日々の花
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峠で、突然出会った。

道を見おろすように、気高い白百合。

観音様のようだった。

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tico moon(ティコムーン)秋のはじまりの演奏会

2014年08月20日 | 作品展、コンサートなどのイベント
Cosmos

新アルバム「はじまりの鐘」を記念して、演奏会を開催します。

アイリッシュハープとアコースティック・ギターが織りなす

やわらかで美しい音色、秋のはじまりの花たちとともに。

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2014年9月15日(月・祝)

「はじまりの鐘」リリースライブ

  花のアトリエ こすもす 1階、花の中にて

  Open/18:30
  Start/19:00
  Charge/3,000円(要予約)



【お問い合わせ・ご予約】
 ? 076-222-8720(花のアトリエ こすもす)
 メール: cosmos.izumi@gmail.com
 
 花のアトリエ こすもす
 金沢市安江町5-14
 





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tico moon


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ガラスと氷と音、そして花  

2014年08月19日 | 作品展、コンサートなどのイベント
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かなり遅くなってしまったが、

ガラスと氷の催しを記録しておきたい。

三年に一度、と決めて臨んだ 二回目のコラボ作品展だった。
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ガラス/ 井上美樹、大迫友紀

氷 菓/ ムシャリラ・ムシャリロ

  花/ 角島 泉

ギター演奏(特別参加)
   / 太田真佐代


まず、何よりも素晴らしかったのは、

ガラス作家、井上美樹と大迫友紀による

空間いっぱい使ったインスタレーションだった。







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狹い暗い階段を上がって、明るく開けた三階の空間に、

たくさんの光の粒が浮かび、風に揺れている。

梅雨の最中のこと、外の雨と呼応して

部屋中に雨粒が降りてきたようだった。



井上美樹さんは、まるい雨

大迫友紀さんは、線の雨


4つの部屋それぞれの床の比率や天井の高さをふまえ、

二人で分担しつつ見事に呼応しあうしつらえだった。


さぞかし綿密に打合せたのかと思いきや、

「私はマル」「「じゃ、私は線」

たったこれだけだったそうだ。

普段はうつわ作りが中心の二人、

このような空間の演出、インスタレーションは

大きな挑戦であったと思う。

人気作家で、たくさんの作品展をかかえながら

よくここまでの準備を進めてきたものだと思う。


その空間作りの秀逸さ、響きあいの美しさは

写真では到底 伝えることができないのだが、

イメージのかけらを残しておきたい。







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つづいて、大迫さんの「線」の表現



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風でゆらゆら揺れて、

光の粒が絶えず艶めいている。

紐を通した極細のガラスの管も、

大迫さんが丁寧に吹いて作った。

透明ガラスにところどころ加えたブルーが、

外の光の本質をとらえているようで

抽象表現でありながら、

リアルな雨を感じさせてくれた。


雨の下に置かれた一輪挿しに、植物を入れてほしいとのことで、

ちょうどその朝、手に入ったグリーンスケールという穂、

緑の粒がチラチラ揺れるのを

雨の跳ね返しに見立てて生けた。








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そしてもう一つの表現、「音」

二人の作家それぞれの光の音が、

時折、外の雨音と響き合い、楽しかった。


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ガラスの魅力は、透明さゆえ、

周りのものを取り込み、

光とともに絶えず変化することと言えるだろう。

見る時間によって、表情を変えるので

何時間も眺めている人、

何度も訪れる人、

私も、揺れる光を見ていると、

我を忘れて浮遊してしまった。


この写真は、人が絶えたほんのひととき

二人のガラス作家がくつろいでいるショット。


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居合わせた、柴田洋志さんが撮って下さった。



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さて、このイベントのもう一つの顔、「氷」。

二人のガラス作家の器でいただく、おいしい氷菓。

ムシャリラ・ムシャリロさんによる、

シチリア風シャーベット、グラニータを堪能させていただいた。









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「氷」の看板は、

このイベントの6日間のために

グラフィックデザイナーの安本須美江さんが描いて下さった。

両面、違うイラストで、

イベントで展開される物語が表現されている。




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ムシャリロさんは、普段、植物性の素材だけを使った、

オーガニックなお弁当屋、カフェを営んでいる。

3年前はやはり素材にこだわった

かき氷の美味しいシロップを作って下さった。

そして今回は、このためにアメリカ製のマシーンを導入、

地物のおいしいフルーツや、

特別に焙煎を頼んだオーガニック珈琲など、

厳選された、タイムリーな素材を使って

ふわふわで、シャリシャリした極細の氷の粒

細胞にすっと浸透していくような

初体験の極上シャーベットだった。


このグラニータは、なんと石川県の能登島で実った

有機無農薬レモン。


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レモンの木はたった二本、年間200個も採れないので、

一般市場に出回ることはないそうだ。




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そして、完熟の状態で採られたラズベリーも

農家から直接ゆずってもらわない限り

なかなか手にはいらないものだろう。

一番美味しい状態になるまで木になっていたから、

本当に、ビタミンが豊富でおいしくて、

体に染み込む心地よさだった。



カフェ・アグレさんによる、氷菓のための珈琲

は、冷たくても華やかな香り、

いつまでも余韻が残るおいしさだった。



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そのほか、とてもおいしいスイカや

生姜と黒糖のグラニータなど、

日替わりで、作りたての氷菓を頂くことができた。

ムシャさんは、暇さえればいろんな生産者の人を訪ね歩き、

良い素材の、良いタイミングを 

学び活かそうとしている。

その真摯な姿勢が人気の理由だろうと思う。


ムシャリラ・ムシャリロ
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そして最後にもう一つ、

極上の「音」との響宴を記しておきたい。

大好きなギタリスト、太田真佐代さんの、

細やかに紡ぎだされる美しい音。

ガラスと花の中で聴かせていただいたこと。

心のひだに沁みこむような、優しく生命力のある音だった。


太田真佐代





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ガラスの光も、花も、氷も 音楽も、

すべて儚い夢のごとし。

でも、なにかを感じとり、

体験した人それぞれの心に体に

余韻として何か響いているものがあったなら

みんなで悩みぬいたかいがあったと思う。


精魂つきたので、次の三年後、という声は

今のところまだ誰からも上がっていない。

でもいつかまた、4人の情熱が同じベクトルで立ち上がったら、

新しい何かが生まれるのかもしれない。

しばらくはコツコツと、目の前に咲く花のことを。

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越後妻有の夏 Ⅱ 志ある宿

2014年08月16日 | 旅日記
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美しい志ある宿に導かれた。

「里山十帖(さとやまじゅうじょう)」

雑誌「自遊人」が、経営、

もともと湯治場だった宿を引き継ぎ、

豪雪地帯の太古の知恵に 現代の心地さを合わせた

すばらしい宿。

何と言っても、この地の自然に敬意をもって

潜在する力を活かそうという清い心が

静かに伝わってくる宿だった。





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館内を通る清々しい風

重厚な雪国の梁や柱

どこかから降ってくる美しい音楽

そこはかとなく漂う、芳香








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この宿に、導かれたきっかけは、お料理だった。

今年春の開業とともに、

金沢の日本料理屋からここの厨房に移ってきた、

北崎 裕 料理長の料理を求めて来たのだ。

北崎さんの美味しいお出汁、

素材への敬意と工夫に満ちた調理とその美しさ

器、花、音楽 . . .

芸術へのあふれる好奇心 あわせもった料理人。


人気だったご自身のお店を閉めてまで選んだ新天地

突然のお誘いに即決した、というからには

それほどの魅力に満ちたところなのだろう、と。

北崎さんが抱いた好奇心に、私が強い好奇心を持ってしまったのだ。


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そのお料理は、本当に素晴らしくて、

筆舌に尽くしがたいものだった。





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ほんのり甘い、ふきのとうのソルベ







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季節は7月。

名残りの山菜からはじまって、

地の夏野菜づくし





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なんと大胆な、4種の茄子料理

この地は、たくさんの種類の茄子が採れるのだそうだ。

すべて個性のある味とかたち、

豊かな土地で育つ茄子の滋味を堪能。







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サプライズは、この一品。

北崎料理長が大事にしている工藤和彦さんの深鉢で、

自家野菜の炊き寄せ。


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シンプルに見えて、実に細やかな心を感じとれるお料理。

そして、素材のレパートリーを増やそうと

無理に遠方のものや旬でないものを使わない姿勢。

身近にあるものの中から、力のあるものを探し出す感性。

時間が空けば、敷地内の畑でみずから野菜作りをしたり、

まわりの野山に入って、素材を探し求めるのだとか。

その努力の結晶ともいえるこのお料理、

越後名産、もち豚の杉の葉スモーク

杉の新芽のピクルス添え








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杉の高貴な香り、

ほんのり苦くて甘い、逸品。

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朝にいただいた、具だくさんのお味噌汁。

熟成された濃厚な自家製味噌。




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体の細胞に優しく染みこんでいくような

おいしくて繊細なお料理の数々だった。

自力で、安心できる美味しい素材を求める、

という料理人としての究極の道を選ばれたのだなと思った。

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そして特筆すべきは、和洋のハーブとの取り合わせだった。

もう一人、厨房に立つハーブ研究家と、タッグを組んで

新しいお料理の世界を創りだしている。

茄子の煮浸しに、ミントの葉。

忘れられない一皿だった。

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一番の贅沢は、感じること。

それを実感した宿だった。

大自然との間には、言葉はいらない。

感じることがあるのみだから。

自然の力を活かす、ということは

簡単そうでそうたやすいことではない。

現代文明にひたっている者たちに

どう伝えるか、どんな場を、ものを、用意すればよいのか、

工夫に工夫を重ねて、心を尽くして、

この宿が営まれているのだと思う。

ただ、その意図をも気にさせず、

自然の中に気持よく身をゆだねられる場所だった。














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先にも書いたが、もと湯治場だっただけに、

泉質が極上であること。

自分の体が、とけてなくなりそうなほど

やわらかな温泉だった。





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里山十帖

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越後妻有の夏 Ⅰ 花咲くカフェ

2014年08月16日 | 旅日記
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7月後半の新潟、越後妻有(えちごつまり)

日本有数の豪雪地帯は、夏のはじまりの頃だった。

まだ明けきらない梅雨空に、

色とりどりの立葵(たちあおい)





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長くて過酷な冬を乗り越えた植物たちは

葉や茎に力みなぎり

花の色は目がさめるような鮮やかさ。






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鳥が鳴き、爽やかな風が

花たちにあいさつをするように通っていく。

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mori cafe にて




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