角島 泉(かどしまいずみ) 花日記
~石川の四季、花の旅、花のアトリエ こすもす日々のこと
花を生けたあと、切り落とした茎を
ときどき気まぐれ適当に
土に挿したりするのだけど、
忘れた頃に花が咲いてびっくりすることがある。
これはたぶん、花嫁のブーケのおこぼれ。
いつの間にか私の背丈ほどになって
大輪の花を一輪、祝砲のように。
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梅雨の空に煙る花、スモークツリー。
日本名も、けむりの木。
10年ほど前、小さな株を庭に移植したら、
モクモクと見上げるほどに育ってくれた。
不思議な花。
けむりの奥に吸い込まれそう。
分け入って、入ってみる。
バッタが . . . . !
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けむりの木の枝にしっかりつまかって、
こうやって脱皮するのか . . .
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いろんな命のいとなみを
けむりが優しくつつみこんでいたのね。
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重い梅雨空がつづいても、
足元、生い茂る緑の中に、
小さな星たちが一斉に光を放つ。
麒麟草(キリンソウ)
そろそろ七夕の準備をしなくては。
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麒麟草(キリンソウ)
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柏葉紫陽花(カシワバ アジサイ)
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春の花が終わって、夏のはじまりのころ、
庭のあちらこちらで、甘酸っぱい実が熟す。
庭仕事の途中で、ほっと一息、
のどを潤すジュース代わりになってくれる。
上の写真は、スグリの実。
これから紅く色づくと、食べごろ。
あともう少し。
先週は、この木イチゴをつまんでいた。
蟻も大好きなので、し烈な競争である。
まあ、独り占めはしないけれど。
春に小さな薄ピンクの花を咲かせた、ゆすらうめ。
漢字で書くと、「桜桃梅」だそうだ。
ちょっと前まではこんな緑色だったのに、
梅雨入りしたとたん、真っ赤な実に。
少し酸味があって、甘い実で、
子供の頃からの大事なおやつ。
あしが早い実だからか、市場には出回らないようで、
見たことない、という人も多いと思う。
人に差し上げようと、摘んでいっても、
わずかな時間で味がおちるので、
これはその場で摘んで食べるのが何より。
でもかごに集めてみると、ほら、こんなに美しく
ほんのひととき、
テーブルに飾ってみたりするのである。
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