彼女は まるで花のようだった。
暗闇から現れた一輪の花、
その花は、まさに神の化身であった。
これまでに何度も観たシルヴィ・ギエムのボレロだが、
規則正しく刻まれていくリズムの中に
そのつど違う感情を得ては心を動かされて来た。
今回のボレロは、神々しくも慈愛に満ち、
その崇高な姿に、涙が溢れ出た。
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シルヴィ・ギエム
100年に一人の天才といわれるバレエダンサー。
世界中でひっぱりだこの彼女は、うれしい事に親日家で、
毎年のように来日しては 素晴らしい踊りを披露してくれる。
3・11の大震災を受けて、この秋、福島など東北をはじめ
全国でチャリティ公演を決行した。
外国人アーティストの公演キャンセルも相次ぐ中、
その愛と勇気のあふれる行動に
どれだけの人の心が救われただろう。
私も大変な力を頂いた。
そして5年ほど前に日本ではもう踊らないと決めたボレロを、
日本人が一番喜び、絆を確認できる演目と考え、
封印を解いたのだった。
私が行った富山公演では
全ての人がスタンディングオベーションをおくり、
アンコールの拍手がいつまでも鳴り止まなかった。
Ravel, Bolero danced by Sylvie Guillem
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YouTube: ボレロ シルビ・ギエム Bolero Sylvie Guillem
近所のおばさまが、春から丹誠こめて育てていた菊が
今、見事に花開き、畑は錦の彩りにつつまれている。
それを惜しげもなく、
両手にかかえきれないほど切って
私に分けてくださった。
かかえた途端、菊の高貴な香りにつつまれた。
ものすごく力強い香り。
花市場で手に入る菊は、茎がまっすぐ
どれも同じ大きさの顔に育てられているが、
この畑でのびのび育った菊は
野性味も持ち合わせている。
だからこの香気。
部屋の中は菊の芳香で満たされ、
どこか遠い記憶の彼方へ誘われる。
管理統制された花は、
使いやすいようお行儀よく育てられるが、
人間に身を委ねすぎているせいか、
野性の香りがどんどん失われていくような気がしなくもない。
この乱れ咲く菊の花たちを眺めながら、
この匂い立つような魅力を
一体どのように生けたらよいのか、只今、思案中。
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花のクリスマス
tico moon コンサート
とき/ 2011年12月11日(日)
夜7時 開演(6時30分開場)
場所/花のアトリエ こすもす 3階
料金/ 4,000 円
ムシャリラ・ムシャリロさんのおいしいおつまみと
飲みもの付き
?ご予約、お問い合せは、076-222-8720(こすもす 迄)
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去年の秋に行った、ティコムーンの演奏会は
紅葉した木々につつまれて、
それはそれは美しい音楽が奏でられました。
今年はクリスマスコンサート。
モミの木の香りや冬の花たちの彩りとともに
アイリッシュハープと
アコースティックギターから
キラキラ紡がれる音をお楽しみ下さい。
なお、おいしいオーガニック料理の
ムシャリラ・ムシャリロさんが
クリスマスのおつまみを作ってくれます。
こちらもどうぞお楽しみに。