語りかける花たち

角島 泉(かどしまいずみ) 花日記
 ~石川の四季、花の旅、花のアトリエ こすもす日々のこと


秋桜

2014年09月30日 | アトリエから
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大きく生けすぎて、置く場所がないので、天井へ。

一日だけのはかない花火。

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花の心と秋の空

2014年09月28日 | アトリエから
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アトリエの前の薔薇

20年近く見守っている薔薇

チャーミーピンクの一重(ひとえ)の薔薇

名前はもう忘れてしまったけど、

咲かなくなって15年。

この春 1輪咲いて、

はじめて秋に 3輪咲いてくれた。

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薔薇はなぜこんな気まぐれを起こしたのだろう。

去年、アトリエの前の植え込みを思いきって配置換えした。

この薔薇のとなりにいた、紅く華やかな薔薇を

一番遠くに置いた。

代わりに青々としたモミの木を傍に。

変化といえばそれだけ。

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植物の相性は歴然とあると感じている。

花たちは、無言で教えてくれる。

だから、切り花の配置も、毎日

となりにベストパートナーが来るように、

花たちの声なき声に耳をかたむける。










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今日の最善を尽くすと、

植物たちから一斉に、

キラキラしたオーラみたいなものが発せられる。

それぞれが、一番きれいに見える場所にいるのは、

大自然の中では当たり前のこと。

そんな場所を植物たちは選んで咲いているし、

場所に応じて見え方を変化させたりもする。

自然の中にすべてのお手本が隠されている。

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15年間も見つけられなかったことを

ひとつ発見して、

はじめて秋に、薔薇が咲いてくれた。

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美しい さいはての地~奥能登・珠洲

2014年09月21日 | 能登の花
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さやわかな風が吹く休日、

ふと思い立って能登へ。

碧く高い空に、ぽっかりスコールの雲が浮かぶ日。

雲は、気ままに移動しているようだ。










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夏から咲き続ける花々は

たっぷり陽にあたって、ひときわ艶やか。

でも能登に咲く花々は、どこか優しげな表情をしている。

「能登は優しや 土までも」

という言葉があるけれど、その土で育つ花までも。



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海辺に咲くコスモス。

可憐な花を支えるのは、

しっかり張った根と、しなやかな茎。

海からの風に大きく揺れても

足元はゆるぎもしない。



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美しい初秋の風景を楽しみながら、

あっという間に、能登半島の先っちょ、木浦海岸へ。




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ちょうど一年前、ここで映画の撮影が繰り広げられていた。

その映画の公開はまだ少し先、今は静かな海。

この小屋は、何もなかった原っぱに、

映画のために建てられたもので、

古い舟小屋を改装し、

珈琲屋の営業をはじめた女性の物語が展開する場所だ。


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撮影はとっくに終わったけれど、

地元の人たちが大事に見守り続け、

瓦がとばないように、

漁師さんが漁網をかけてくれたそうだ。






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すぐそばにそのモデルになった「二三味(にざみ)珈琲」の小屋がある。

舟小屋を自力で改装した、海辺の焙煎所。

ここは小さな入江になっていて、

荒波の印象強い能登でも、おだやかな海。






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ほんとうに綺麗な海水、

おいしい魚介や海藻がとれるところ。




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小さな入江の小さな集落。

家々の黒い瓦屋根が、西陽に反射して美しい。

そして家のまわりは花でいっぱい。




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能登半島の外海、西陽を追うように、帰路。

空模様は めまぐるしく移り、

海の色も刻々と変化していく。




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神仏のよりどころが

ごく身近にある暮らしを垣間見る。

山にも、海にも、花にも、

あやゆるところに 神がおわすのを感じつつ。

そして、田畑にも。






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美しい人のいとなみにも、神が存在する。

陽を浴びた ふくよかな稲の香り。

能登の農業は、日本ではじめて世界農業遺産に認定された。

豊かな土に恵まれているものの、

過酷な自然環境の中で、工夫を凝らした作農。

植物も、必死に根を張って、力いっぱい命を燃やす。

だから能登のお米、野菜はすばらしい。

滋味深く、体を元気にしてくれる。

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分厚いスコールの雲間から

すべてを金色に染める光が、一瞬。

ほんの半日だったけれど、

心に滋養が染みたような旅だった。








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タイムカプセルに乗って、とある国の庭へ

2014年09月17日 | 旅日記
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このタイムカプセルに乗った。

とある国のとある庭園で、

時空をさまよう。

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その庭に降る雨は、いろんな音がした。


https://www.youtube.com/watch?v=-mUdV1A0oGo&feature=youtu.be

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秋のはじまりの音楽会

2014年09月16日 | 作品展、コンサートなどのイベント
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Tico moon の演奏会。

アイリッシュ・ハープとアコースティック・ギターの

美しい音色が、秋のはじまりの花々と響きあった。











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アイリッシュ・ハープ 吉野友加

アコースティック・ギター 影山敏彦

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音色が、秋色につむがれていく。

音の抑揚に合わせて、花や葉から

この季節独特の、芳醇な香りが放たれる。


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アトリエの中に住むコオロギが

今夜は鳴かないなと思っていたら、

アンコールの拍手の時に、我慢しきれず鳴きだした。

そして、最後の一曲に合わせて、楽しそうに合奏を。

花の中のLiveは、いつも小さなハプニングがあり、

文字通り、生きているものの交感を堪能する。

美しい、秋のはじまりの夜だった。











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