大雪山系の麓にある、たいせつ倶楽部 は
緑ゆたかなお庭がある 静かなカフェ。
女主人のみどりさんが本当に素敵な方で、
みどりさんとお話がしたくて、再訪。
サイフォンで丁寧に淹れて下さるコーヒー、
手づくりのケーキ、
それから農家である夫君のオーガニック野菜を使ったランチ、
なにもかも、またここにもどって来たくなる美味しさ、優しさ。
そして、ご夫婦で世話をするお庭の緑。
もとの家主が造った日本庭園を生かしつつ、
自然な風情のイングリッシュガーデンも取り込み、
それらが違和感なく、美しいバランスで
周囲の自然とつながっている。
訪れた前日、局地的な豪雨に見舞われ、
この庭に川のように水が流れ込んだのだそうだ。
今を盛りに咲いていた夏の花々が
手痛いダメージを受けてしまった。
それでも生き残り、顔を上げようとする花たち。
潤う緑はむしろつややかに。
このお庭の緑はほんとうに多彩で、
ゆったり葉を広げて、
花の華やかさに負けない存在感を醸している。
激しい雨のあと、一斉に虫たちも活動をはじめた。
北の大地の短い夏。
花も虫も、のんびりしていられないのだから。
無数の動植物の営みを見守りながら、
家の中では、客人においしいコーヒーを淹れる。
みどりさんのあたたかさ、たくましさは、
雄大な大雪山の一部のようだと思う。
昨日の雨はすごかったね、と
次々に集まってくるご近所の方たちと一緒に
何杯もお茶のお代わりいただきながら
おだやかで楽しい時間を過ごした。
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