伊豆の渓流を考える日々

Fishing club HUSLER 伊豆前戦基地
伊豆の渓流、釣行報告等を書き留める。
渓流オフは海を楽しむ。

2007狩野川水系ラスト釣行(2007.09.30)

2007-09-30 | 狩野川水系
 2007年9月30日、今日の釣行を最後で来春までこの水系には入れない。そう、明日から狩野川水系のアマゴ漁が禁漁期間に入る。
 本年最後の狩野川水系、何処に入ろうかと思案している処にFisherman’s Club SALARのOsada氏が狩野川に釣行するとの連絡が入り、追っかけで釣友の鵜殿さんからも連絡が入った。Osada氏は大見川の下流部が気になると言う、鵜殿さんは「狩野川だと記事に出来ないな、禁漁に入っちゃうし。」で朝から午前中狩野川水系に入り、山越えして午後は土肥山川に入り夕方土肥のサーフでメッキ、堤防でアオリイカの釣行計画でお二人にはイカ用のタックルも持ってくるようにお願いしたのだが、夜に鵜殿さんからのメールが入っていました。「娘と約束が有った、行けない。」である。彼は子供との約束を反故にしてまでつりする様な人で無しではないので欠場。で、困った問題が1つ、天気予報では朝から小雨だが鵜殿さんが来るからきっと曇りだろうと思っていたがチョイと狂いが生じた。

 日曜の朝、Osada氏との待ち合わせが0530伊東港なので0430に目覚ましで何とか起床、既にタックルはMyキャラバンに積んで在るので身仕度をして、来春受験を控え大事な時期にも関わらず本日も同行のkidをピックアップして伊東港でOsada氏と合流でいつものセブンで朝食&入漁券購入で旧鮎見橋下に向かうことでそれぞれの車で移動。移動の最中「鵜殿さん来ないのはヤバイね、雨止まないね。」とkidと話したのだが案の定で、伊東は小雨なのに冷川峠を越えて狩野川水系に入るや本降りに成ってしまった。晴れ男が居なくちゃダメなのよ鵜殿さ~ん。

 前置きが長くなったが本題の釣行報告である。大見川下流のポイントに到着で目の前の川、昨日からの雨で増水し、少し濁りが入っている様子を見て、もともと本流を苦手と言うか好まないkidは「このポイントは車で待機して様子見ます。」となえなえ状態。私もゆっくり仕度を決め込む。Osada氏はやる気満々でササッと仕度してお先にとばかり川に入っていった。
 現地に到着の時には既にエサ釣り師の先行者が入っていて出合手前の淵で竿を出していて、上流に移動して行った。Osada氏はエサ釣り師の後追いで淵からスタート。私はOsada氏が釣りをする姿を見ながら車でタバコをつけてからゆるゆると仕度をしていると先行していたエサ釣り師が戻って来たので御挨拶して様子を伺うと「全然ダメよ、諦めた方が良いよ。」でした。そのお方30年来狩野川に来ていると言っておられ、エキスパートの本流釣師のお言葉、実際にその通りな結果に成るのでした。
 さて、ゆっくりとした仕度が終わり、本日のタックルSSS-72Siにエアリティー2506セットでラインはヤマトヨテグスのファメルトラウト4Lbで付けたルアーはアスリート7SP赤金と濁りを意識した本流タックル。で先ずはエサ師、Osada氏がチェックした淵からである。プレッシャーが掛かっているであろうが、質の違うルアーで上手いことバイトを誘発するピンポイントにアスリートが通れば可能性も有るので丁寧にチェックする。対岸の岩盤エグレ際、続いて瀬からの淵へ流れ込み、着水ポイントを替え、リトリーブコースを替えで丁寧に攻めるも全く反応が返ってこない。瀬を渡り対岸で岩盤際をダウンでアスリートを通したかったが15㎝ほど増水していたので瀬を渡れずで叶わなかった。そこでピンテール6をチョイスでカウントダウンで深い所に送り込むもダメ。岩盤際をアクション付けドリフトさせながら沈めるもこれもダメ。
 この辺で淵を諦めて瀬に上る頃にはkidの姿が釣りバカの性ですね、やっぱり待機などしておれず出てきました。そこからはkidと二人で瀬の中のらしき所をバルサミノーの彼が手前を、本流タックルの私が中程から対岸近くをチェックしたが姿を見せてくれるアマゴの姿は無し。狩野川水系に通い始めて暑い盛りでも瀬からの反応が少ない気がするのだがやっぱりである。
 水温は16度だがこの処の陽気からして恐らく雨の前には18度台は有ったであろうが前日からの冷たい雨で急に下がったに違いない。魚にとって2度の急変はかなり厳しい事が想像出来る。そんな事を考えながらなえなえに成りつつも細かいチェックをするが一向に魚の姿が見えない。そうこうしている内に先行していたOsada氏が戻ってきたので様子を聞くと1バラシのみで魚の姿を見たのはそれだけとの事で大見川を諦めて移動する事に。

 増水の上、濁りが入っている状況で次は何処にしようか悩み、初めてのポイントで駐車スペースなど解らずに動き回るのも辛いので、台風後の増水時に良い思いが出来た持越川の中流域に決め。前回Osada氏が来られた時にやったエリアより少し上流、台風後に入ったエリアより下の丁度中間辺りに決める。車を停め川を見るとさほど濁りはきつくなくやれそうである。
 kidは遡行スピードが速いので、私達に気を使って一人下流へ歩き下から入り私達を追いかけると言い、下へ向かって歩いて行った。私達は路肩の駐車スペースから直ぐの所に入渓。着いた時にはさほどでもなかった濁りが入渓の時には少しきつく成った感じだ。私達が入渓してさほど経たないうちにkidが追いついて来て結局いつもの2トップ交替、私がシンガリのパターン。2人の攻めたポイントやコースを見ながら自分の釣りを組み立てるのだが、上手い2人がお互いを確認しながら攻めている後を攻めるのはとても厳しいと言うか打てる場所が残っていない。それでも竿抜けの更に竿抜けをチェックしつついかにもな所は再度といった具合でやるのだが先行2人のスピードに着いて行くにはかなり端折らなければならない。わたしのアスリートに反応してくれたアマゴはただ一匹、それはトップ2人が両岸に分かれて交互に攻めている所に追いた河床ブロックが敷き詰められているのであろうスリット状の溝が何本か見える小淵なポイントでの事。ハスルアーとハンドメイドのバルサルアーがクロスに行き交う間隙を縫ってトラウトチューンのワカサギカラーをスリットの溝を通す様に白泡から淵尻まで引いて来たのだ。クロームメッキのボディーがヒラを打ちでキラキラとして以外にアスリート位置が判る。1投目で魚の追いが見えたが触らず、次は直ぐ隣のスリットを通すのだがそこまでテクニックがないのであくまでも感じである。魚が追って来た何回もトラウトチューンに20数㎝の魚がチェイスするが触らないで渕尻間際、この処上手くいっているチョイポーズでヒットしたが寄せる途中のローリング数回でフックアウト。眼前で繰り広げられるバイト劇をつぶさに見ていながらバシッと合わせが入れられない反射神経の無さが悔やまれるバラシ。
 バラシの後300m程釣り上がった位で持越川を諦めて退渓。Osada氏、kidそれぞれに数回のバラシでノーフィッシュ。私は1バラシのみでここでも食いが浅い、水温の変化が影響しているのかそれとも狩野川水系の魚の特徴なのだろうか。

 これまでに支流2箇所を釣り歩いたが未だにノーフィッシュ、そこで未だ入った事が無い魚の実績情報が在る船原川を選んだ。ここはさるAPCが週間「つりニュース」に釣行記事を掲載しており、尺クラスのキャッチや数もなかなかの結果だった。きっと魚は居るだろうと言う事で選んだが駐車スペースなどが解らないので2台の車で動くのも無駄なのでOsada氏には途中で待機して頂き、Myキャラバンで上流の採石場辺りまで川の状況を見ながら駐車スペース探索で結局待機してもらった近くに在る橋の脇道に駐車で入渓する事にしたのだがOsada氏は夜走りの疲れが出た様で川には入らず仮眠を取るとの事で私とkidの2人で船原川を釣ることに成った。
 例によってkidに先に行く様に促し、私は川の規模をみてここでタックルチェンジでSSS-60SiにTD-ito2506セット、ラインはヤマトヨファメルトラウト3Lbにアスリート5.5S、トラウトチューンをセットする。ゆるり左岸側護岸に立ったのだが護岸が高く降りる場所が無い。上へ行ったり来たりでウロウロして入渓ポイントを探すが、降りられそうも無いのだ。kidは既に右岸側を遡行している。「どうやって降りた?」と聞くと「橋下のブロック積み護岸を滑り降りました。」と笑っていたが、あの急勾配であの高さを滑り降りる様な芸当は私にはとっても出来ないので橋を渡り右岸側の護岸が低い所まで回り込もうかと諦めかけた処で何とか降りられそうな所をやっと見つけて入渓出来た。そこはkidがいつもより丁寧にチェックしている様な大場所で何匹かチェィスが有ったようだ。私も丁寧にチェックしたが1チェイスのみだった。
 直ぐ上の小段の落差からヒラキなポイント、当然kidがチェックしていたが余りしつこくやっていなかったので1投目で小さい影がチェイス、次ではトラウトチューンに小気味よくチェイスしてくる魚が見えた。ターンの所でバイトで小さい魚なので難なくキャッチ。やっとファーストフィッシュだが12㎝と稚魚クラスのアマゴでした。
 川は他と同じく10~15㎝の増水、水色は笹濁りと言うにはちょっとな位に濁りが入っているが川を渡る時に何とか河床の状態が確認できる程度である。濁りに対応でアピールカラーをチョイスしたりもしたがキャッチしたルアーはトラウトチューン・ワカサギカラーでクロームメッキのボディーにブラウンバックの塗装で濁りの中では視認性が悪そうだが、アクションによる平打ちの時にメッキボディーがキラキラとして意外にルアーの在る場所が解るのです。
 この川に入ったのが1130を回った頃なので1時間ちょっとを目処に退渓するつもりで遡行を続ける。その後は各所でチェイスは有るもののなかなかフッキングまでは行かない状態でkidが2匹キャッチだがいずれも稚魚クラス、私も1匹追加したがこれも稚魚、kidが稚魚クラスを獲ったポイントで私のトラウトチューンにゴンときてこれはやったかと思いきやフッキング後のローリングが無いでやっぱり20㎝を超えるウグイでした。kidのロッドワークをを見ていると何か違うことをやっているのでよく見るとラインの先にはパンサーマーチンが付いている。彼はここの魚の追い方等から判断してのチェンジだがこれが見事に正解で20㎝上のアマゴをキャッチした。私のようにミノーに拘りその上にアスリート固執している私と違い、状況に応じて色々と繰り出す彼ならではの勝利である。
 農業用の取水用の落差工と言うか小さい堰きの所までに幾つかのチェイスを確認しつつも獲れずでしたが丁度頃良い時間なので退渓。

 車に戻りOsada氏とこの後どうするか相談。取り合えず直ぐ近くのセブンで昼食にして改めて相談で帰り道の途中になる大見川の中流をやろうか、それともそこそこに魚が居ることが確認できたここ船原川の続きに入るか等と話しているとOsada氏が地蔵堂川はどんなとの事、朝合ったエサ師に聞いたようだ。kidはこの続きをやりたそうだで「いい場所だと教えられて行くと真逆だったり」等と冗談を言っていたが、Osada氏の希望を汲んで地蔵堂川に移動。
 地蔵堂川の滝上、何故かイワナポイントへ案内したがどうも氏の好みでは無さそうなので下り中流域に入ることにする。昔から在るお寺の近くに在る古い橋から200m程下流から入渓、で水は他の川と違いクリアで両護岸ともに整備されているが河床の感じは良い雰囲気だが、水色が緑ががり、ちょっと臭う。少し上流に在る養魚場からの排水の臭いだ。Osada氏に先行して頂き私が後追い、2人で隈無くチェックするも全く魚の姿が見えない。死の川?って位に影も形も全くです。いくら下手でもいくらハイプレッシャーなナーバスアマゴを相手でもチェイスの一つや二つは見られるのにです。結局お寺の裏辺りで断念して退渓。
 kidはと言うと私達に気を使って一人上流に歩き入るとの事で行ったが、私達が車に戻り片付けをして2007年の狩野川ラストを釈然としないまま終わらせ、まったりとしばし話をし、「kidは?」「彼奴の事だから薄暗く成ったら戻って来るだろう」なんて話しをして、なかなか返って来ないkidを待ちきれずに帰り道が遠いOsada氏とお別れしたのです。
 kidはOsada氏が帰ってから少しして戻ってきたので様子を聞くと、私達が上がったお寺の裏から入り養魚場からの排水が流入する所の少し上までやったとのこと。入ってからしばらくは私達と全く同じ状況で養魚場の排水までは唯一他からの流れ込みの所にだけ魚が居てイワナをバラシたとの事で他には虹鱒を3つほど獲ったようで、排水を過ぎた所からチェイスは有ったが獲れなかったとの事だった。
 以前、釣友のエキスパート山本氏に狩野川水系のポイントを聞いた時に、養魚場の有る所を幾つか上げて、そこから下は水が悪いからなとしきりに言っていたがこれなのだと改めて認識した感じです。以前鵜殿氏と入ったときには少しは魚が居たのに今回は雨増水なのに全くとは不可解であり、魚を育てている水が流れ込んでいる川に魚か居ないとはこれも不可解。

 2007年狩野川ラストを有終の美を飾りつつ終わらせたかったが、「お前らまだまだだな、修行をし直してから出直して来な。」と言われた様な釣行結果で1日中降り続いた雨の中で釣り続け、添付できる画像も無いまま、釣行報告を綴り、2007の狩野川水系の終わりである。