原作は渡辺淳一による同名小説。
中年の文芸評論家が20歳前後の若いホステスを自分好みに育てたものの、彼女が成長し変貌していくさま、「化身」を描いた作品です。
撮影は東京(新宿、銀座、代官山、自由が丘のあたり?)、京都、山中湖など。
秋葉大三郎(藤竜也)は文芸評論家。執筆活動、女子大での講義などけっこう多忙。聡明な編集者、田部史子(阿木燿子)と裸のつきあい(?)をしています。
京都での講義を終え、帰京した彼は東京駅に降りたつと、「鯖の味噌煮が食べたい」と言っていた銀座のホステスが脳裏をかすめます。里美(黒木瞳)というホステスのいるバー「魔呑」へ友人、能村(梅宮辰夫)と乗り込んだ秋葉は彼女をデートに誘います。デートのその日以来、秋葉は垢抜けない素朴な彼女にのめりこんでいき、マンションの一室を購入して住まわせます。この間、史子とは没交渉でした。
里美は本名を八島霧子といい、函館の出身。
最初はうぶで幼かった彼女も秋葉とつき合ううちに次第に大人になり、バーをやめ小さな洋服のリサイクル店をもちたいと言い出し、さらに新しい情報と品物の仕入れのためNYに行くと宣言。秋葉は驚きますが、しぶしぶ承知し、同行を考えましたが、母の久子(淡路恵子)が脳血栓で倒れます。やむをえず彼女のNY滞在中の世話を、商社員、室井達彦(永井秀和)に依頼しますが・・・。