ズク無し生きもの館

飼育中の生きものたちの日常ブログです。
春・夏は両生爬虫類
秋・冬はハリスホークが中心になります。

初鳥飼!!ならず…お裾分け

2006年02月04日 | ハリスホーク
 AM4:00起床。体重を量ると570g。よし、初フリーの日より下がってる。…これが初心者の浅知恵と分かるのはもう少し後のことです。
 今日お世話になるのは岐阜県の猛禽専門店「河童」さんです。照羽はこのお店で生まれました。おとといの天気予報では荒れ模様だったのですが、現地は快晴で気温も我が家と比べてだいぶ暖かです。
 お店に到着し、今日一日狩りの案内をして頂く鷹匠の神内さんにご挨拶。最初に照羽の様子見と言うことで、目の前にハトを出してみるも…羽を割らず。おいおい大丈夫なのか!?いきなり不安になりましたが、まずはゴイサギ狙いで出発しました。
 狩り場を回って車からゴイサギを探します。何カ所目かで若鳥を発見!いよいよ初猟です。ゴイサギは水路沿いのコンクリ壁の際にじっとしていました。照羽に獲物を認識させてから追い出すという手はずで、私はゴイサギの正面となる道路へ。照羽はバタついて跳ねますが、なんとか落ち着いたところで神内さんの背後からのプレッシャーでゴイサギが飛び立ちました。合図を受けて、夢中で照羽を投げます(羽合せなどというレベルでは断じてありませんでした)。記念すべき一投目で飛び立った照羽はあろうことかゴイサギとは正反対の方向へ…。あ~あとガックリしたのですが、一応獲物が飛んでいくのは分かっていたのか、Uターンして来ました。それでも追いかけるというより、「後について飛んでいく」という感じ。ゴイサギは確かに飛ぶのは遅かったのですが、それより遅い飛びっぷりでした。あっさり逃げられ、一敗目。しかもガソリンスタンドの上に止まってしまい、回収にもたつく始末。
 そばで見ていた工事のおじさん達に可愛さをアピールした後2ラウンド目へ。次の相手はゴイサギ成鳥。藪の際で外を向いているゴイサギに、脇から回り込んで飛び立ったところへ投げます。一応今度は、最初から逃げる後を追っていきましたが、私の目には向かい風に煽られたところで諦めたように見えました。そのまま電柱に上がってしまい2敗目。
 間を置かず次は若鳥へ。神内さんが後ろから、私が前での挟み撃ちにすることに。こちらに向かってくるゴイサギに投げると、まっすぐ襲いかかりました。照羽とゴイサギの軌跡が一瞬交差します。「おお!!」と思わず声が出ましたが、かわされてゴイは空へ。照羽は地面へ。ようやく「惜しい~!」と思える場面が出ました。ここで一気に私のボルテージは頂点に。

 注)哀しいことですが、「頂点」というからには「これ以上は無い」というコトです。
 一旦お店に戻り、ここから参加されるお客さんと合流しました。まずは辛~い台湾ラーメンで腹ごしらえをして(これは美味しかったです)午後の部へ。
 今日最後のゴイサギポイントへ到着。神内さんが追い出してくれた成鳥へ投げますが、2ラウンド目と同程度の追いっぷりでした。1羽目が飛び去った後2羽目が出たのですが、照羽は無視して電柱へ。さらにアクシデント発生。餌格子で呼ぶと、なぜか電柱から飛び立てない様子。まさかジェスが絡んだのか!?一気に冷や汗が吹き出る思いがしましたが、羽がつっかえていただけのようで事なきを得ました。ここで同行のお客さんから、手製のフライトジェスを戴きました。今までの物は少々短かったようで、これに変えるとしっかり保持出来ます。ありがとうございました!!これから毎日使わせていただきます。
 それからは全員のハリスでカモ狙い。といっても照羽は全くのダメダメでした。それに引き替えお二人のハリスは、獲物が飛び去っても即座に主人の元に戻るし、格の違いというものですね。数カ所を回り、ついに神内さんのハリス「ジャック」がカルガモを捕らえました。
          

 お勉強ということで、照羽もジャックからお裾分けを貰いました。
 最後にお店に戻る道すがら、オオタカでのカラス狩りや渡りの訓練も見学させて貰いました。吹雪混じりの強風の中だったのですが、オオタカの飛びは見事の一言です。野生のハヤブサまで見れました。
 実際の鷹狩りを間近で見られて、お二人から様々なアドバイスも戴いて、たいへん勉強になりました。自分の訓練の甘さを痛感した一日でしたが、それ以上に本当に楽しい一日でした。帰り際には神内さんから、訓練用にと冷凍ゴイサギを2つもおみやげに。
 本当にお世話になりました。ありがとうございました。