人口減少

●世帯数の増加

　日本が外国からの移民政策をとらない限り、定住人口は減り続けます。
さまざまな試算がなされていますが、2030年あたりで1億2千万人を割り込んでいきます。

2050年には、1億800万人～9千2百万人程度になるとみられています。

現在は人口が減少し、世帯数は増加しています。
これは、核家族化の最終局面を迎えているからです。

つまり、第二次世界大戦後の朝鮮戦争以来、ずっと継続してきた高度経済成長からバブル崩壊まで45年間にわたって進んできた核家族化が終焉を迎える時代に入りこんでいるのです。

では、人口が減るのになぜ世帯数が増えるのでしょうか、例えば二人の子供のいる世帯の子と一人の子供の世帯の子が結婚して、別の世帯をつくると世帯数は二つから三つになります。

そして、二人の子供の世帯の残りの子が、別の一人の子供のいる世帯の一人と結婚し、別世帯となって暮らすと最初は三つだった世帯数は、さらに一つ増えて六つになります。

しかし人口は増えていません。

そして、分離した新しい世帯にそれぞれ子が誕生しました。
ここで、人口は三人増えました。

やがて、二つの世帯のうちのそれぞれの配偶者の一方が亡くなりました。
そうすると、世帯数は変らず人口が二人減りました。

たまたま、国の子供手当てが増えたので、二組の新世帯にそれぞれ一人づつ子が誕生し、人口は二人増えました。
しかし、三つの新世帯ではこれ以上所得の向上は望めそうにないので、もう子供は増やさないことにしました。

しばらくして、それぞれ三つの世帯で残りの配偶者の二人と別の家の配偶者が一人亡くなりました。
これで、人口は三人減りました。

そして、空き家が一つ増えました。

このようなことが全国的に起きており、今後第一次ベビーブーマーが人生の終わりを迎えるとき爆発的に起こるのです。



終焉というのはある年のある月に、ピタッと起きるものではなく、ジェットエンジンのみの推力で上昇を続けてきた飛行機が、エンジンの燃焼に必要な空気の減少とともにその推力を徐々に失い緩やかな山並みを描いて下降を始めるように、弧を描いて下降へと方向を変えていきます。

移民政策を取り入れるということは、この弧を描いて下降し始めた世帯数の減少を再上昇させるものではありません。

せいぜい下降を水平飛行にするのが精一杯です。

移民政策を取り入れない限り、定住人口はある一定の期間下降し続けます。
そして全国に人の住まない空き家が、持ち家、賃貸を問わず増え続けるのです。

ただし、経済活動の活発な大都会は、仕事を求めて移住する人が増えるので、大都会の人口は増えていきその分地方は人口減少に加速度がつきます。

これは、住宅価格に当然反映していきます。

つまり、雇用機会の多い都市の住宅価格は平行移動もしくは上昇し、雇用機会の少ない地方域は下落するのです。

これは住宅の持つ宿命的な傾向です。

わたしは個人の方が、特に住宅というカテゴリーでの不動産投資の時代は終わっているのです。という根拠は、この人口減少からやがて起きてくる世帯減少に入る時代にあるからです。

それでも、住宅というカテゴリーでの不動産投資を目指すのであれば、雇用機会の多い都市を目指すか、地方域でも需要の見込める地域を目指すか、または特殊なニッチなニーズに対応するかということを検討していただきたいものです。



◆今日の祈り

愛と慈しみに満ちた父なる御神様、あなたの豊かな恵みと祝福に心から感謝申し上げます。
主の御前にあって愚かで弱く罪深いわたしをどうかお許しくださいますように。
願わくは主よ、しもべをかえりみてください。
その必要を備えてくださいますように。

しもべは、資金的な苦しみを負っています。
主の御手は我が頭上にあって、大いなる恵みが注がれ、苦悩の中でのたうち廻っているしもべに一縷の希望を持たせてくれています。

相次ぐ困難の大波を乗り越えてこられたのは、ただ、主の恵み以外のなにものでもありません。
どうか主よ、罪深く汚れ果てたしもべではありますが、さらなる恵みを注いでください。
ただ、あなたに助けを祈り求めます。

この祈りと願いとを尊き御子、主イエス・キリストの御名前を通して感謝してお祈り申し上げます。
アーメン