東野圭吾さんの1995年の作品。
文庫化されたのももう10年近く前だから、いくら短い通勤時間読書専門の私でも東野圭吾さんの本は20冊ほども読んでいるのに、本屋さん今までなぜ手に取らなかったのかが不思議なぐらいの本です。
とても面白く読みました。
最新鋭のヘリコプターを盗んで、これまた新型の高速増殖炉原発に墜落させようという事件の話なのですが、登場人物の描写やストーリーの組み立てなど見事な大作です。
ミステリーというより先日、読んだ笹本稜平さんの長編冒険小説「グリズリー」を思い起こしました。
とにかく東野圭吾さんの懐の深さには驚かされます。推理や謎解きの本格ミステリー以外に「変身」や「時生」、はたまた「手紙」のように単にミステリーとは呼べないような作品もたくさんあります。
この「天空の蜂」も最初から最後までひとりも死なない話です。
例によって不自然さや無理な設定がなく(あってもそれを感じさせない)有無を言わせぬ気遣いが嬉しいですね。
あえて言うなら、ストーリーの最初から最後までが10時間(ヘリコプターの燃料が切れるまでの限られた時間)という時間制限のスリリングさも醍醐味のハズなのですが、その部分はあまり感じられず、こんなにのんびりしてていいのかなって言うか実際もっと長く経っているように感じてしまう点でしょうか。
文庫本の帯に著者の「今まで書いた作品の中で一番思い入れが強いのはどれかと訊かれれば、これだと答えるだろう」とのコメントがセールスコピーとして書いてありましたが、それも十分理解できるような作品です。
文庫化されたのももう10年近く前だから、いくら短い通勤時間読書専門の私でも東野圭吾さんの本は20冊ほども読んでいるのに、本屋さん今までなぜ手に取らなかったのかが不思議なぐらいの本です。
とても面白く読みました。
最新鋭のヘリコプターを盗んで、これまた新型の高速増殖炉原発に墜落させようという事件の話なのですが、登場人物の描写やストーリーの組み立てなど見事な大作です。
ミステリーというより先日、読んだ笹本稜平さんの長編冒険小説「グリズリー」を思い起こしました。
とにかく東野圭吾さんの懐の深さには驚かされます。推理や謎解きの本格ミステリー以外に「変身」や「時生」、はたまた「手紙」のように単にミステリーとは呼べないような作品もたくさんあります。
この「天空の蜂」も最初から最後までひとりも死なない話です。
例によって不自然さや無理な設定がなく(あってもそれを感じさせない)有無を言わせぬ気遣いが嬉しいですね。
あえて言うなら、ストーリーの最初から最後までが10時間(ヘリコプターの燃料が切れるまでの限られた時間)という時間制限のスリリングさも醍醐味のハズなのですが、その部分はあまり感じられず、こんなにのんびりしてていいのかなって言うか実際もっと長く経っているように感じてしまう点でしょうか。
文庫本の帯に著者の「今まで書いた作品の中で一番思い入れが強いのはどれかと訊かれれば、これだと答えるだろう」とのコメントがセールスコピーとして書いてありましたが、それも十分理解できるような作品です。
東野さんの作品は、私もかなり読んでると思うのですが
まだまだ未読の作品があるんですね。
この作品、読んでみたくなりました。
最近、本を読んで泣くことが多くなりました。
涙腺がゆるみっぱなしです。(^^ゞ
たくさん読まれていると余計に東野圭吾さんらしくないような印象を受けるかも知れませんが、だからと言って慣れないジャンルに手を出したって感じじゃなくて、ホントにこの人、なんでも書けるんだなって思わせてくれる作品です。
そしてこれも10年以上も前の作品かと思うと、最近の「容疑者Xの献身」まで東野さんが直木賞を取ってなかったことがあらためて不思議に思えますね。
ところで私も最近、めっきり涙腺がゆるくなりました。とりあえずミステリーだとほとんど(泣けてくる)心配はないんですけどね(笑)