映画化された試写会舞台挨拶での主演女優のインタビューの『べつに…』があまりに話題になってしまった雫井脩介さんの作品。
映画は観ていませんが、文庫化されていましたので実家に帰省したときに新幹線の中で読みました。
恥ずかしい話なのですが私はずっとこの小説、雫井さんの作品と言うことで勝手にミステリーだと思い込んでました。
恋愛小説でしたね(^^;)
恋愛小説はホントに久しぶりですが、とりあえず主人公の女性がとても普通っぽくて、かわいいのがいいです(笑)
内容的にも淡々とした日常の中のちょっとしたこと、賃貸マンションの押入れの隅にたまたま前の居住者が残していったノートをふとしたことで読むことから物語が絡まって展開していく、ネバーエンディングストーリーのような感じですが、こちらはいたって現実的です。
とにかく嫌味の無いラブストーリーで一気に読めました。
途中から過去と現在の二つのラブストーリーが同時進行しているように展開しているのですが、過去の彼女が彼に伝えられなかった言葉を最後に主人公の女性によって伝えられることで完結するあたりはなかなかニクイ演出です。
でも私としてはこの後の展開、主人公の女性とデザイナーの彼とのその後がどうなるのかの方がちょっと興味がありますが、おそらく上手くはいかないだろうなどとつまらない心配をしたり(^^;)
余談ですが前半で主人公の女性が文具店でアルバイトをしていることで万年筆の非常に詳しい描写が出てくるのですが、読んでいて思わず万年筆が欲しくなりました(^^)
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