地球族日記

ものかきサーファー浅倉彩の日記

実際どうなの!再生可能エネルギーのポテンシャル

2010年04月08日 | お仕事日記

日本のエネルギー消費量は年間原油換算で4億kL。
これは家、学校、会社、コンビニ、駅、空港、工場、道路 ぜーんぶ含めた日本中で使われた
電気やガスやガソリンやジェット燃料をぜーんぶ合わせて原油換算したものだ。
(本当は一次エネルギーにはジュール という単位があるのだけど、原油換算の方が数字が見つかりやすい)

2008年現在、このうち再生可能エネルギーで賄えているのは
たったの3.1%と、ファーストフード三昧の食生活の人が
たまに飲む野菜ジュースみたいな存在感。
国民に、「再生可能エネルギーなんてそんなにパワーないんでしょ」と思わせるのに
十分なショボさだよね。

ところが、ポテンシャルはご覧のとおり。合計20億4338万kL。
内訳は、
太陽光住宅5030万kL
太陽光非住宅189036万kL
http://www.nedo.go.jp/informations/other/161005_1/161005_1.html
地熱3354万kL
http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g81201a05j.pdf
風力5369万kL
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/conf_re-lcs/rcm/ref02.pdf
中小水力1549万kL
http://www.enecho.meti.go.jp/hydraulic/data/dl/houkokusho.pdf

(安井至さんのホームページより
http://www.yasuienv.net/RenewablePoten.htm)

やればできるって話。

ただし。
このポテンシャルを生かすとなると、
社会的な制約を乗り越えなければならない。

風力は騒音や低周波。

地熱は国立公園法の制約。
(ポテンシャルのあるエリアの81%が国立公園内にあって開発できない)

住宅用太陽光発電は個人のコスト負担。

でも、これらの問題は、再生可能エネルギーを進めない理由にはならない。

なぜなら、現在、毎日、私たちが使っている
化石燃料・原子力エネルギーの方が、
よっぽど重い負担を地域の人々と地球に強いているから。

原発を受け入れた町や石油・天然ガス・石炭・ウランの資源開発の現場には、
黒い雨が降っている。
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2010/04/post-a601.html

そして、その雨は意図を持って巧妙に隠され、見えにくい霧となって、
私たちの空をも覆っている。
霧は、税金や電気料金に紛れ込んで知らないうちに家計を圧迫している。
GDPに対する化石エネルギーの調達コストはうなぎ上り。
税収が37兆円で国家予算92兆円で借金800兆円の国なのに、
23兆円もエネルギー資源のために富を流出させている。そりゃ給料上がらないよ!
もちろん、汚染物質はいのちに必要な水と空気と食べものにも紛れ込んでいる。

気付いていないだけで、すでに負担はあるのだから、何に対してするのかぐらい、選びたいよね。
私は、どうせ負担するなら、偏在せず、枯渇せず、排出しない再生可能エネルギーに対して負担したい。

そして、罪悪感を感じずに便利で快適な生活を続けたい。

気付いていない人は、気付かないまま。
否定する人は、否定したまま。
今のところ、問題なさそうだから、このまま。
無知と誤解と錯覚の負のパワーを、深慮と自責と挑戦の正のパワーが凌駕するまで、
この負のスパイラルは終わらない。

「再生可能エネルギー100%を目指して動き出す」ことは、今すぐにできる。
そして、動き出さない限りは、制約を乗り越える知恵も力学もはたらかない。