人とタイヤとキーパーコーティング!

タイヤ「安全」と車「キレイ」の領域で 岐阜で専門店展開 ありがたいことです!

「粗にして野だが卑ではない」 明日を夢見るピュアな心は?

2022年09月26日 | 経営

たかが小さなタイヤ屋のオヤジに過ぎない私が

社長を務めるこの会社は 

日本にいっぱいある零細経営のひとつで

四苦八苦しながら経営をさせてもらっています。

タイヤ屋の仕事は 

面白く嬉々として働いてお役に立てる幸せを感じていますが

経営は全く別物で おいそれとは行きません。

数年前には 開業時以来の2度目の倒産寸前のピンチに陥りました。

 

それは 

タイヤ小売りの先行きに不透明さを感じて

2004年から取り組み始めたキーパーを

第2創業と称して

2011年からキーパー専門店の出店に取り組みを始め

10年の間に3店舗を開業したことによる資金繰り悪化です。

収支も開業後3年は赤字運営を余儀なくされて 

累積赤字が積みあがり債務超過(実質倒産状態)に陥ったのです。

実力も乏しいのに背伸びをしたのです。

「屏風とお店は広げると倒れる」ことわざ通りの実感です。

 

キーパー専門店の2011年頃は

まだ「それ何の店」というくらい認知度が低く 

お客様数が2000名になるまでは赤字になると聞いていたのですが

どれほどの赤字になるかは やってみて始めて分かりました。

3年で累計1500万程度の赤字です、

先行投資額が5000万で 

それから収支が3年でマイナス1500万ですから

零細のこの会社は一気に財務が悪化しました。

 

6500万円持っていて 

そのうち5000万でお店を作り

運転資金を1500万確保して 

それが開業後3年で手持ち資金が尽きる計算です。

(もちろんそんな資金はもっていませんから借り入れです)

 

それでも明日を夢見て 

タイヤを買っていただいて得た利益をつぎ込んで

全体の赤字は減らすことで何とか支えて

4年目で単年度黒字化出来て心底ホッとしました、

しかし それで懲りることなく

岐阜店開業後5年過ぎてせき店の開業に向かいました。

つぎ込んだ先行投資がやっぱり5000万で 

累積赤字はやっぱり1500万開業後の黒字化は5年目のことです。

 

母体が小さなタイヤ屋ですから 

過去に利益を積み上げて

現在も少ないながら黒字だととはいえ これはなかなかのことです。

しかし キーパーで働く若い人には 

活躍する舞台=キーパー専門店投資をする、

伸び伸び働いていただける専門店装置を作るのが一番だと思ったのです。

 

当時岐阜店は

店長以下みんなの頑張りで

4年目に黒字化してから順調に顧客数を増やして

リーピーターさんも増えて

スタッフ人数も増えて活気に満ちた繁盛店とさせてもらいました。

スタッフだった大山さんが 

第3回キーパー技術コンテストで全国準優勝の栄冠を勝ち取ってくださいました。

 

それを見て喜んでホッとした時に

タイヤ同業者の知人から

私の土地で店を開いてくれないか?と話が持ち込まれました。

零細が新しい店を増やすにも 

土地を借りるということはとっても難しいことです。

でも 若い人の活躍する舞台が必要という思いは強く

またしても・・・・・・まったく粗っぽいことです。

 

その決断を支えたのも 

タイヤ屋運営の圧倒的な自信です。

縄文時代のような野性的な自信です、

タイヤを売っていけば今回も何とかなるだろう 

それも岐阜店が黒字化してダブルで支えることが出来るから・・・・野生の勘しかありません。

 

経営者の心の内には 

「タイヤ屋では伸ばせないが キーパーを学んで真似していけば会社は伸びる」

この思いが キーパーで働く若い人が活躍できる舞台=専門店投資に踏み切らせるのです。

そして最後の極めつけが

キーパーと出会うきっかけを作ってくれた

タイヤ・キーパーコラボスゴウ店を

キーパー専門のしま店に事業転換する決断です。

タイヤとキーパーのコラボ店は 

徐々にタイヤの業績が下がっていく状態になって

コラボを止めてキーパー専門店化のほうが良いだろう

しかも改装で済むので 予算も2000万ぐらいで済むだろう。

やっぱり粗っぽく野生の勘的な決断です。

そして 開業後3年で1500万程度の赤字運営です。

 

お前さん 

一体全体 第2創業でいくらの赤字作ったの?と聞かれれば

キーパー専門店では累計4500万の赤字を計上し

前述した債務超過状態(現在は解消)に陥ったけれど

店舗の黒字化と資本増資で何とか乗り越えたのが現在の姿です。

 

キーパー専門店車美容室を「車体」に見立て 

タイヤ屋を「タイヤ」に見立てた経営は

パンクする寸前で何とか何とかピンチを乗り越えた感じですね、危ない経営です。

 

しかし まだまだ苦労は続きます。

舞台で活躍する若者の中で 

なかなか調和が生まれない状態が現れてきたのです。

 

これは3店舗にする時点で危惧したことでもあります。

「屏風と店舗は広げると倒れる」と言われるのです。

1店舗はただ頑張ればなんとかなる、

2店舗にすると上下関係みたいな不穏な雰囲気が生まれる。

3店舗になると統制が取れなくなりやすい。みんなの心がバラバラ化してしまう。

どうやらこの陥穽にはまり込んだ気配を感じます。

 

せき店開業時に任せたコラボ店からの店長は

就任2か月程度で仲間割れを引き起こし退職されて行きました。

それから開業時の迷走がしばらく続いて

大山さんがキーパープロショップせき店長として赴任してから

ヒマの洗礼を受けつつも

地道な運営でお客様の信頼を積み上げて

その過程で井藤さんと出会い社員に推薦してくれて

息の合った仕事が始まって せき店が伸び始めて今に至ります。

そして 彼女たちのコンビネーションの素晴らしさが

今回のキーパー技術コンテストで優勝・準優勝のダブル受賞を引き出してくれました。

 

岐阜店開業後 

3店舗という一番危険地帯に入り込んで

いろいろ負の連鎖も起こっています。 

タイヤ屋も一時期3店舗に増やしましたが 

結局うまくいかず結果的には創業オンリーに絞り込んだのです。

どうも3店舗はいろいろ甘さや愚かさが沸き上がるポイントのようです。

 

分かったことは人を育てる仕組みができないということです。

1店舗の時は 

そこを任せた高山君が優秀で

人を育ててチームワークを

作り上げることを主眼に置いて運営をしてくれたので

大山さんや佐藤さんといった次世代リーダーが育ったのです。

岐阜店・せき店の2つの店舗で 

人を育てる仕組みに注力すべきだったのを

さらにしま店を開業することで 人を分散させてしまったようです。

 

経営者として悪手を打ったのかもしれません。

「弱者は戦力を分散せず集中しべし」と孫氏の兵法にも書かれていて

当然 それは考慮したのですが・・・・・・・・。

 

経営者として失敗の面を感じます。

一方で 

最高のタイミングでタイヤコラボを終了したとも思えます。

要するに「人間万事塞翁が馬」なんです。

失敗か成功か 「禍福は糾える縄の如し」といわれます。

成功・失敗の決めつけは厳禁です。

静かに反省してみる機会です、

反省しつつ事態の推移を静観します。

スタッフ間の信頼関係の大切さを学び 再び結びなおす機会でもあります。

 

 

さて長い前置きになりましたが

先日開催されたコンテストに当社の参加者を引率し出場した高山君が

その会場でキーパー創始者谷会長さんから

私に伝言だと 言葉を預かってくれました。

あるコラムも私への伝言だそうです。

 

設備投資より人材投資をしなさい! というエールのようにも

人材に投資を怠っているダメ社長だな~! という非難にも感じれます。

まあダメ社長であるのは

前述したように自覚しているので どういうこともありませんが

その書きようや内容は

キーパー大成功者の上目線から 

キーパー外縁部で地べたに張り付て働く

キーパープロショップ運営者へ 傲慢で見下した言いようにも思えます。

それは直接お聞きしてみなければ判りません。

 

大成功者と同じように出来るほどうぬぼれていませんし

成功者の真似をしても 同じように上手くいくとは限りません。

巨像とアリの差以上に 彼我の差はありますから。

 

もちろん私が謙虚で出来た人間なら それはエールだと思えるかもしれませんが

あいにく租で野な人間ですので なんと傲慢な物言いだと憤慨します。

比率的には前者3:後者7ぐらいでしょうか。

でも 間接的な又聞きな話でもありますので 

来月大山さんが作ってくれた機会を利用して直接お話を伺ってきます。

その雰囲気で判断しようと思います。

 

粗にして野だが卑しくない!(誰が言われたか忘れましたが)

これだけは言葉強く言いたいと思います。

 

 

コメント
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