アメリカと中国は経済的に「ズブズブ」の関係にあり、軍事的な緊張が高まることはないと主張する人がいましたが、そうした見通しは崩れています。
1991年12月にソ連が消滅したことでアメリカの支配層は世界制覇はほぼ達成したと考え、ウォルフォウィッツ・ドクトリンに基づく詰めの戦争を始めました。
ところが21世紀に入ってロシアが曲がりなりにも再独立、
2014年のウクライナでのクーデターや香港での反政府運動をアメリカが仕掛けたことを見て中国も警戒しはじめています。
香港は19世紀のアヘン戦争でイギリスに奪われた土地ですが、
その時は海岸部分を制圧できただけでした。
内陸部を支配するためには軍事力が圧倒的に不足していたからです。
イギリスにはロシア(ソ連)を制圧して世界の覇者になるという野望があるのですが、自力で達成することは不可能です。
そこでイギリスが建てた長期戦略はユーラシア大陸の沿岸部分を支配し、海路を抑えて締め上げていこうというものでした。
それでもイギリス軍だけでは無理で、ターゲット国同士を戦わせたり傭兵を雇ってきました。
イギリスが明治維新に関与、明治政府の「富国強兵」に強力したのもそのためでしょう。
そうしたイギリスの戦略をアメリカは引き継ぎました。
彼らにとって中国やロシアは侵略の対象でしかありません。日本列島は侵略の拠点であり、日本人は手先ということになります。
イギリスにしろアメリカにしろ、日本がアジアの国々と友好的な関係を結ぶことを許しません。
中国やロシアがアメリカに屈することを拒否すれば必然的に戦いは始まります。
共和党にしろ民主党にしろ、アメリカの支配システムに組み込まれている政党はこの道を進むのです。
新型コロナウイルスもそのために利用されているのです。
今回はそうしたことを考えたと思います。
東京琉球館で6月13日午後6時から「英国の戦略から見た米中戦争」というテーマで話します。予約制とのことですので興味のある方は事前に下記まで連絡してください。
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