トルコが国外に預けている金塊220トンをイスタンブールへ持ち帰ると発表した。
そのうち28・7トンは昨年(2017年)、トルコへ運ばれたという。
トルコが保有する金の総量は591トンだと推測されている。
ベネズエラ、オランダ、ドイツ、オーストリアを含む国も金を
アメリカから引き揚げようとしている。
同国のレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は今年4月16日、融資は為替レートという問題を抱える
ドル建てではなく、金に基づいて行おうと訴えている。
アメリカからの経済攻撃に対する防衛策だろう。
ドルが基軸通貨だということを利用してアメリカ支配層は世界に大きな影響力を及ぼしてきた。
支配の道具ということだが、それによって圧力を加えられたり
破壊された国は少なくない。
ウィキリークスが公表したシドニー・ブルメンソールからヒラリー・クリントン宛の2011年4月2日付け電子メールでは
リビアのムアンマル・アル・カダフィ政権が保有していた金について報告されている。
アメリカ、イスラエル、サウジアラビア、イギリス、フランスなどがアル・カイダ系武装集団を使ってリビアに対する侵略戦争を始めて2カ月後に書かれたことになる。
ブルメンソールによると、カダフィ政権は143トンの金と同量の銀を保有、金は金貨ディナールという全アフリカ通貨に使われることになっていた。
西アフリカや中央アフリカにはフランを使っている国があり、ディナールが流通するとフランスのアフリカにおける利権が消失する可能性があった。
フランス政府がリビア侵略に積極的だった理由のひとつはそこにある。
リビア侵略に向かってフランスが動き始めるのは2010年10月。
リビアで儀典局長を務めていた人物が機密文書を携え、チュニジアを経由して家族と一緒にパリへ降り立ったのが幕開けだ。
パリのコンコルド・ラファイエット・ホテルでフランスの情報機関員や
ニコラ・サルコジ大統領の側近たちと会談している。
その後、情報機関や軍の
リビアに対する工作が本格化する。
フランス以上にリビアのカダフィ体制を倒したがっていた
イギリスもアフリカの資源の利権を持っている。
2011年のリビア侵略ではNATOの空爆とアル・カイダ系のLIFGをはじめとする地上軍が連携しているが、
このLIFGは1996年に
MI6の命令でカダフィ暗殺を試みている。
この年、LIFGはカダフィの車列が通りかかるタイミングで爆弾を炸裂させたのだが、失敗した。
この事件に絡んでカダフィ政権はオサマ・ビン・ラディンに逮捕令状を出したが、MI5(イギリスの治安機関)に元オフィサー、デイビッド・シャイラーは暗殺計画の黒幕をMI6だと語っている。
協力関係にあったLIFGへMI6が資金を提供したというのだ。
ドル体制に対抗するだけでなく、アメリカへの信頼感喪失も金塊を引き上げる理由になっている。
各国は相当量の金塊をアメリカのニューヨーク連銀やケンタッキー州フォート・ノックスにある財務省管理の保管所に預けているが、保管状態が詳しく調査されたことはなく、
金塊がないのではないかという噂が流れている。
何者かが
盗み出した疑いがあるのだが、ドル体制を支配の道具として使っている勢力も金塊を集めている可能性が高い。
リビアの金塊もそうした勢力の手に落ちた疑いがあるのだが、それだけでなく、
例えば2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターやバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎が攻撃された際、攻撃されていないにもかかわらず崩壊した
7号館に保管されていた金塊も消えたと言われている。
1991年夏から年末にかけての期間に
ソ連が消滅したが、これはアメリカ大統領だったジョージ・H・W・ブッシュを中心とするCIA人脈とKGBの中枢を中心とする勢力によって実行された
クーデター(ハンマー作戦)によると言われている。
これは本ブログでも指摘したこと。
ポール・ウォルフォウィッツを含むネオコン、ジェイコブ・ロスチャイルド、ジョージ・ソロス、アドナン・カショーギのようなCIAとサウジアラビアをつなぐ人物が参加、
軍資金は旧日本軍が中国などで略奪し、アメリカの一部勢力が管理している財宝を利用したとされている。
ソ連が消滅する直前、ゴスバンク(旧ソ連の国立中央銀行)に保管されている金塊に関する報告が同行の頭取から議会にあった。
2000トンから3000トンあると推測されていた金塊が400トン足らずしかないと報告されている。
消えたのか、消えたことにされたということ。なお、金塊の行方を追った金融調査会社のジュールズ・クロール・アソシエイツはCIAと緊密な関係にある。
その後、関係者が様々な金融機関をシティ系のオフショア市場などに設立していることもあり、そうしたシステムの中へ隠されたと推測されている。
そうした会社のひとつは後にセルゲイ・マグニツキー事件に関係してくる。
ロシアの捜査当局がマグニツキーを経済犯罪のカギを握る人物として取り調べた理由のひとつだろう。
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