庭の片隅に、赤い綺麗な「ハマナス」の花が一輪咲きました。
春から夏にかけて、白い砂浜と青い海を背に咲く、「ハマナス」の色鮮やか
な赤い花。
この花は、数年前島根半島の漁村で一株の苗を頂いて来て、棘を指に刺し
ながら、花畑の隅に、悪戦苦闘しながら植えて置いたものだが、浜のハマ
ナスの様に、毎年咲くことはないため、ついつい花が開いて気付くことが多
い。
残念ながら島根県は、ハマナスの自生南限域ギリギリに当たるために、僅
かに海辺の公園等で、改良種が育てられている程度で、普段あまり目にす
ることの出来ない花である。
この花は、浜(ハマ)に咲く、果実が梨(ナシ)の実に似ていることから、『ハ
マナス』と呼ばれる様になったそうである。
ハマナスは、「知床旅情」「宗谷岬」など多くの歌で、極寒の北の大地に咲
く、可憐な赤い花のイメージで唄われており、この花の良く似合うのは、群
生地の多い東北地方や北海道など北の地であろうと思う。
「宗谷岬」 吉田弘・船村徹
流氷融けて 春風吹いて
ハマナス咲いて カモメも啼いて
遥か沖ゆく 外国船の
煙も嬉し 宗谷の岬
流氷融けて 春風吹いて
ハマナス揺れる 宗谷の岬
~貴方にとって、今日も良い一日であります様に~