6月の初めに、愛知県春日井市にある、全国で唯一の自分史図書館に行ってきました。
3年前に自分史アドバイザーの講座を受けた時に知り、いつか行ってみたいと思っていたのですが、今回実家に帰る機会があり予定に組み込みました。
JR中央線で、春日井市駅まで行き、そこからバスで15分程度のところにありました。
大きな文化センターの建物の中に、一般の図書館と違う階に独立して「自分史図書館」がありました。
すべて全国から送られてきた本になります。
ここに展示されているのは、ほんの一部でしかありません。
誰一人として、同じ人生を送る人はいません。
一冊、一冊の中には、それぞれ書かれた人の人生がありました。
成功論もあれば、病気での闘病生活があり、その人にとっては大きな出来事でもあります。
また、短歌や俳句などから、その歴史を残している方もいらっしゃいます。
金曜日の午後ということで、相談員の方がいらっしゃりひとりご相談を受けていましたが、そのあとの予定がないということでじっくりとお話をすることができました。
春日井市は、自分史に取り組んでほぼ20年余りたち、文章講座をしたり、イベントをしたりして興味を持ってもらえるよう活動をしてきたそうです。
講座で知り合った人たちからサークルが立ち上がり、聞き書きの勉強会をしたり、施設に訪問して年配者の話を聞き書きする活動もされているようです。
自分史も一時期下火になっていたのですが、東日本大震災の後相談が増えてきたそうです。
やはり、何かを残しておかないといけないという思いを持たれる方が増えたということもいえるそうです。
今まで自分史を書かれた方の逸話として伺ったのは、自分で書き上げる人もいるが、途中で亡くなって完成しないこともあったそうです。
また、子供さんに頼まれてその人の書き癖を真似しながら、残っていた手帳や日記から、続きを代筆したこともあるそうです。
子供さんは親御さんの自分史はすぐには読まないそうですが、父親と同じ年頃になると読みだす人が多いそうです。
自分史というと、なんだかめんどくさいし書けないこともあるからなって言われる方もいますが、誰かに読んでもらうためではなくてもいいと思います。
自分の人生の棚卸をしておくと、やっておかなければならないことが見つかるかもしれません。
人生の終わりの為ではなく、これから未来のために自分の人生を振り返るのも生前整理につながります。
謝っておかなければいけない人。
会っておきたい人。
行ってみたかった場所。
まだまだ、人生のやり残しが見つかるかもしれません。
よりよく生きるため自分探しのようなものかもしれませんね。
さあ、私はせっかく取得した自分史アドバイザーの資格をどう生かしていくか。
パソコンと写真と自分史、これが私の最後の仕事かもしれません。
冊子は、テノール歌手の秋川雅史さんのコンサートのときに募集した自分史の文集をいただきました。
短い分の中にも、しっかりと生きてきた思いがつづられていました。
生きるって大変だけど、いているからこそ分かるいろいろな想いを知ることができました。
安藤さん、ありがとうございました。
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