本日の日経朝刊、Inside Out は、『中古住宅、データは伏魔殿』
中古住宅の取引にIDを付与して中古住宅の流通を透明化、DXしようという試みが、
DXが流行り始めた最近ではなく、民主党政権時代からずーーーと迷走しているとの記事。
記事にもありますが、ことの本丸は『両手取引』です。 これにつきる。
売主から売却を依頼された業者は、通常売主から仲介手数料をもらうわけですが、
自身で買主をみつけると買主からも仲介手数料がもらえるというもの。
業者は、これをねらって、他の業者が買い手をみつけてきても、「お話入ってま~す♪」とか
言って、自社で抱え込むパターンです。
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問題は、売主さんは、委託した業者が両手取引をねらって情報を抱えていることを知らないということ。
抱えなければ、委託した業者の顧客+ほかの業者の顧客に早く、高く売れる可能性があるのに
買主側からも、欲しい物件あった!と思ったのに、たまたま買主業者が抱えていて、別な業者から紹介をうけた
場合に、「先約あるんだ~、ざんねーん」 となるわけです。
これがあるから、悪徳は、不動産屋の代名詞みたいな印象を持たれるわけです。
両手がなくなれば、不動産流通は大きく変わると思うのですが、
取引量だって格段に増える。
不動産も、いつでも売れるし買えるようになると、安心して売買できるから価値も上がる。
資産価値というのは、価格そのものも大切ですが、スムーズに売れるかどうかの流通量も大切なんです。
情報の格差を利用したビジネスの時代は、終わりを迎えるべきです。