横浜 スリーアイ blog

横浜・みなとみらい線と根岸線の賃貸不動産・まちづくり・マネー情報。

不動産DXの現状

2021年10月14日 | 不動産業界事情

いろいろな業種でDXが進展しています。

ありがちなのは、あたらしいツールを取り入れると、一定期間そのツールを使って効率化するはずが、

ツールに『使われちゃう』ことです。

今回もそんな体験をしました。


とある賃貸物件の確認(空室かどうか、内覧方法、申込方法を管理している業者の担当に確認すること)

をしようとして・・・

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募集図面(マイソクともいわれます)の帯のところに、『LINEでも確認できます』とあったので、早速友達登録してお問い合わせ

LINEの自動応答で、とりあえずそのお部屋は募集中であることがわかりました。

そして、「内覧希望の場合はこちらのリンクから」「申込の場合はこちらのリンクから」とそれぞれ別々のシステムにつながるしくみになっています。
で、試しに「内覧希望」のリンクに行ってみると

会社名やら、免許番号やら、メールアドレスやらを登録して、(セキュリティ上やむを得ないかもしれませんが、)

返信メールが届いて、そのメールのリンクをクリックしてやっと登録完了

さぁ、内覧予約できる!

と思ったら、これ以上すすめません

システムに説明はなし・・・

理由は、おそらく、まだ退去していない・・・

で、試しに「申込の場合はこちら」に行ってみました

(ちがうシステムなんで当然ですが)会社名やら、免許番号やら・・・登録して、

またしても一つセキュリティチェック受けて、やっと登録。

さぁ、申込ができる!

と思ったら、その物件はみあたりません・・・

理由は、内覧後でないと申込できないから・・・

まぁ、この一連の流れは一部の例外を除いて、当然と言えば当然ですが・・・

その一部の例外が経験的にわりとあるので、私たち不動産業者は、念のためにトライします。

入居中でも退去予定がわかっていて、内覧の予約受け付けるとか、

退去が思ったよりも早まるとか、

内覧しなくても、一定の条件のもとに申込を受付たりとか、

わりとあります。

で、これ、今まで電話だと、お互い業者どうしなので、3分ぐらいで終わる話なのですが、

LINE登録して、内覧のシステム登録して、申込のシステム登録して・・・

で、仕方なく営業店に電話したところ、

『確認専用の番号がありますので、そちらに電話してください』

で、教えてもらった『確認専用の番号』に電話したら、・・・

なんと!驚きの「営業時間外なので確認できません」という自動音声!(これはなんのため?)

もうっ、自動たらい回し機状態!
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結局再度、営業店に電話したところ、違う担当の方が出て、

旧来のお話をして、解決しました   とさ。

ちなみに、当社の公式LINEは、自動応答もあるけど、

難しいお問い合わせは、チャットに切り替わりますのでご安心ください

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マンションの騒音問題

2021年10月11日 | 不動産業界事情

お久しぶり

ちょっと、気になる話があったので、ご参考までに私見を。

知人の住む分譲マンション。築年数もそれなりになってきて、近年内装のリフォームが増えてきたとのこと。

そして、それに伴い住人から工事に伴う騒音のクレームが管理組合に頻繁に寄せられるようになって、

管理組合の理事さんたちは、どうしたものかと・・・

管理会社とも相談の結果、他のマンションでの事例から、

『リフォーム工事の際は、周辺住戸上下左右斜最大8住戸への承諾を得ることを許可条件とする』

という内容の管理規約の改正を行うこととしました。

このお話を聞いて、私はびっくり

・・・なんの解決にもならない・・・というか、角を矯めて牛を殺す・・的な・・・

中古住宅の流通に末席ながら関わるものとして、これは看過できませんねぇ~

例えばーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

住人Aさん「もう古くなっていろいろ使いにくいから、承諾を得るのもめんどうだし、このマンション売って買い換えよう!」

として売りに出します。

ご依頼をいただいた当社、一生懸命販売活動をしたところ

買取再販業者C社「〇〇〇〇万ぐらいでどうですか?」

当社「売主さんに確認しますが、このマンション上下左右斜めの8方向にリフォーム承諾必要です」

C社「まじっすか!?そんな時間かけられないんで、やめときますよ」

当社

※<買取再販業者は、中古流通の拡大に伴い上場会社も何社でてくるほど活況です。

場合によっては思ったより高い価格で買い取ってくれることもあります。

ただし、買取~販売までの時間が勝負でもあり、現在居住していない等、引き渡しが早く、早々リフォームにとりかかれて、

素早い販売活動ができる物件を好む傾向にあります。

また、買取再販業者の販売する物件は、リノベーションといわれる最新のリフォームを施し、一般の中古価格よりも高い

(業者の利益も含め)価格で売り出されるため、ファミリタイプマンションなどで多く用いられる取引事例比較法の場合、

マンション全体の取引相場価格も引き上げられる結果となります>

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当社、引き続き販売活動頑張りました。

Sさん「このマンション買いたいんだけど、ちょっと古いから水回り一式交換して、和室とリビングをつなげて広いリビングにしたいんだけど・・」

当社「リフォームされる場合、こちらのマンションは、事前に上下左右斜め8方向のお部屋にリフォーム承諾が必要なんです」

Sさん「えーーーーー!そんなめんどくさいの!?でもし、反対の人がいたらリフォームできないの? なんだか不安だからやめとくよ」

当社

当社、管理組合に「反対の人がいたらリフォームできないんですか」

管理組合「・・・・ですね・・・」

当社

(厳しいなぁ・・。しっかり説明しないと、承諾得ないで勝手にやっちゃってトラブルになるといけないから気を付けないと)
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当社(前回の教訓も踏まえ、事前にリフォーム承諾をとっておこう!)ということで、

知り合いの工務店の社長にお願いして、リフォーム計画書の案を作成(特別広告費としてAさんが出してくれました)し、Aさんを通じて管理組合に提出してもらいました。

工事日程がきまらないのに承諾できないとか、いろいろと言われましたが、菓子折り(こちらも特別広告費としてAさんが出してくれました)

をもって日参しなんとか8方向の「仮承諾」が得られました。・・・理事会が月に1回しかないから、承諾得て、理事会まで時間がかかり、

結局、媒介委託受けてから3カ月もかかっちゃった・・・

さて、販売活動再開!

ポータルサイト掲載、ポスティング、近隣業者回り、SNSなど手を尽くした結果、

Rさん「ちょっと古いけど、立地もいいし、このマンション買いたいと思います。リフォームも考えてるけど大丈夫?」

当社「はい。こちらのマンションの場合、リフォームは事前に上下左右斜め8方向の近隣住戸の承諾が必要なのですが、

当社の方で<こちらの形式のリフォーム>でしたら、仮承諾を得ています!」

Rさん「では、購入申し込みしますね! でも8方向に承諾って大変ですね。今回はいいけど私たちが売るときも同じように

承諾とらなきゃいけないんですよね。お宅のようにやってくれる不動産業者さんばかりじゃないでしょう。

場合によってはだいぶ安くなるだろうから、今回〇〇〇万円値引きしてもらえませんか?」

当社「売主さんに相談してみますね」

Aさん「思っていたよりずいぶん安くなっちゃったけど、いろいろ努力してもらったし、なかなか買う人もみつからなくて、

半年もかかっちゃったから仕方ないか・・・」

当社「あ・り・が・と・う・ご・ざ・い・ま・す!

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資産価値とは、資産そのものの「価格」が高いか安いかはもちろんのこと

売りたいときにスムーズに売れるという「流動性」も価値と言えます。

リフォームに伴う騒音問題を解決するために、「リフォームをしにくくする」というのは、解決になっていません。

一定年数を経たマンションでは、リフォームは必須です。

リフォームに伴う騒音問題の解決には、リフォームを認めながらも、「大きな音のでる工事の(工法、期間を含む)制限

や明示」により、集合住宅として一定レベルの許容が必要かと思います。

結果として、「価格」「流動性」両面からマンション全体の資産価値向上にもつながるのではないでしょうか。



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