冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

Jazz現代の名盤 その33

2011-08-14 19:21:17 | 息抜き
今回はちょっとずるいかもしれない1枚を。
自分が過去数週間書いてきたものを見ていたら、ここのところヨーロッパのピアノばかりだったので、ちょっと視点を変えようと思って棚を見たらこれが目に留まったので。

ポシビリティーズ。多くの人が名前くらいは聞いたことがあるであろう、大御所ハービー・ハンコックがロックを中心に多くのミュージシャンと競演したアルバムです。

クロスジャンルの音楽ということで"Possibilities" というタイトルになっているのだと思います。
しかし、実際にはそれほど実験的な作品ではありません。
マイルス・デイビスの奇跡の怪物作品、Bitches Brewのような、新しいJazzというものではないし、そういうものを生み出そうという意図もありません。
単に、ハービーと他のミュージシャンが競演しただけで、こんなアルバムは別に必然性がないという批判も多く聞かれました。

しかし、夏休みに楽しく音楽を聞くなら、これは悪くない選択です。
ハービーのピアノが安定していてすばらしいのは当たり前として、各参加者の気合の入り様が半端ではない。
この人たちこんなに歌えるんだと感心させられます。
これほど才能を引き出すのは、ハービーのプロデューサーとしての手腕の賜物でしょう。

2曲目のサンタナのギターとの掛け合いもいいですが、1曲目のJohn Mayer、3曲目のChristina Aguilera、5曲目のAnnie Lennoxは特にお勧め。Aguileraは嬉しい誤算というか驚きだったし、Lennoxは久しぶりに彼女の奇才ぶりを存分に楽しめました。私としては、Holly Cole / Peter Gabriel の"Hush Hush Hush"をここまで高められると涙ものです。

難しいこと考えずに純粋に楽しみたい方向けです。

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冷たい風のような火を燃やすものたち