ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

マリガヤ村の校舎ができました!

2010年09月16日 | 先住民ブラアンの子どもたち
たくや@ミンダナオ

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【新校舎の外観】

ここフィリピンのミンダナオ島で、教育を受けることができる子どもたちが、また増えました。

ミンダナオ島ジェネラルサントスのマリガヤ村の校舎建設が完了し、校舎を教育省へ引き渡す式典を先日開きました。子どもたちや村人、学校関係者だけでなく、ジェネラルサントス市長や市議、教育長、更にご寄付くださった浜松南ライオンズクラブの皆さまも日本から式典に参加してくださいました。


【式典の様子】

この度、建設できたのは1棟2教室の校舎です。これにより小さな集会所を間借りしていただけの旧教室に通っていた1~3年生(約40名)の子どもたちが、より良い教育環境の下で勉強ができるようになりました。しかしこの校舎建設の効果はそれだけに留まりません。

「入学者数の増加」40人 ⇒ 110人
「学年の増加」1~3年生 ⇒ 幼稚園~6年生
「教師数の増加」1人 ⇒ 3人
「通学時間の短縮」約2~4時間 ⇒ 約5分~30分 など



【新校舎での授業風景】

新たに通うようになった70人の子どもの内、約20人は復学者です。

彼ら・彼女らは「学校が遠すぎる」「不十分な教育環境」などの理由から一度は学校を中退していました。学校に行きたいという思いがあるにも関わらず、断念せざるを得なかった理由は、「教育を受ける権利」を持つ子どもたちに対して、私たち大人たちが「教育を受ける環境」を提供できなかったためとも言えます。

この校舎建設の実現により、私たち大人がその責任を少しは果たせたことにうれしく思うと同時に、学校への思いを忘れずに復学を決断してくれた20人の子どもたちに感謝したいと思います。


【1年生として復学したジュメルくん16歳(中央)】

校舎建設に際し、「大人たち」の変化も顕著です。アイキャンが建設したのはコンクリート製の2教室のみですが、学校敷地内には更に竹製の予備教室が2つ建設されました。これはマリガヤ分校のPTAメンバーをはじめとする地域住民たちが自発的に建設したものです。それ以外にも給食調理や学校敷地の美化など、地域住民が子どもたちの学校環境の向上に積極的に取り組むようになりました。

マリガヤ分校のロータス先生は、「校舎建設は子どもたちだけでなく、大人たちをも変えました。予備教室作りや給食調理などを通して村人同士のつながりが強くなっていったのを感じます。」と言います。

 
【地域住民が建設した予備教室】【給食を配膳する地域住民】


新校舎という目に見えやすい変化だけでなく、見えにくい「小さな変化」を大切にしながら、アイキャンは今後もマリガヤ住民と共に活動していきます。


【マリガヤ分校に通う子どもたち】

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