ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

子どもたちの通学を支えるお母さん

2010年02月08日 | 先住民ブラアンの子どもたち
たくや@ミンダナオ

ダアンバンワン小学校で積極的に調理を担当してくれている母親の一人、パストーラさんに、アイキャンの活動を振返ってもらいました。


【アイキャンとともに子どもたちの笑顔を支えるパストーラさん】

たくや:「アイキャンが給食活動を開始する以前は、子どもたちは昼食をどうしていたのですか?」

パストーラ:「私の子どもたちの様に、学校付近に住む子どもは家に帰ってました。しかし家に帰っても昼食があるとは限りません。あったとしてもバナナやイモ類だけ。昼食に白米やおかずを出せることはほとんどなかったですね。」

たくや:「片道2時間かけて歩いて通学する子どももいると聞きます。そのような子どもたちはどうしていたのでしょうか?」

パストーラ:「多くの子どもは午前の授業が終わると家に帰り、そのまま学校には戻ってきませんでした。お腹がすくと子どもたちは授業に集中できなくなるので、空腹を我慢して午後の授業を受ける子どもは稀でした。」

たくや:「アイキャンが給食活動を開始してから、変化はみられますか?」

パストーラ:「はい、もちろんです。まず、学校に通う子どもたちの数がとても多くなりました。そして子どもたちは午前の授業を受け、給食を食べ、元気に休み時間中に遊んで、午後の授業を受けれるようになりました。たとえ雨が降っても、子どもたちは給食を楽しみに、学校に来ます。」

たくや:「パストーラさんは毎回ダアンバンワン小学校の給食調理を手伝ってくれてるそうですね。大変ではないですか?」


【調理の様子。右がパストーラさん】

パストーラ:「正直、しんどい時もあります。しかしアイキャンの皆さんは町や日本からはるばるこの山奥の学校まで来てくれてます。それを考えると、自分の村の子どもたちの食事を村の人間が作るのは当たり前のことだと思います。そして何より、配膳する際に子どもたちの笑顔を見ると辛さを忘れます。」


【給食を配膳するパストーラさん】

たくや:「アイキャンの給食活動の目標は、学校と地域が給食を自ら持続的に続けられるようになることです。パストーラさんからみてダアンバンワン小学校は、この目標を達成できそうですか?」

パストーラ:「最近は学校菜園で収穫した豆を給食の材料として使うなど、学校菜園の成果が出てきています。十分な給食をまかなえるようになるまではまだ時間を要しますが、少しずつ給食の回数を増やしていきたいです。そのために学校菜園の畑を拡張することを校長に提案しているところです。」


【学校菜園の手入れをする子どもたち ・ 収穫前の緑豆 ・ 飼育している5匹のヤギのうちの1匹】

アイキャンがダアンバンワン小学校に来る前は、空腹のため子どもが学校に通えない状況を「仕方がない」と受止めていたパストーラさんですが、今では決してそうではないことを自ら証明しつつあります。

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